【銀座新聞ニュース=2012年12月31日】日本橋三越(中央区日本橋室町1-4-1、03-3241-3311)は1月4日11時20分に本館1階中央ホールで江戸消防記念会第1区による「新春はしご乗り」を開催する。
また、10時30分から毎年恒例の日本橋の神社・寺院8カ所をまわる「第28回日本橋七福神めぐり」を開く。
社団法人「江戸消防記念会」(新宿区四谷三丁目10、消防博物館9階、03-5269-7210)の第1区(神田川、隅田川、月島・晴海から東京湾、東京駅から丸の内を範囲とする)のメンバーによる「新春はしご乗り」と「まとい振り」や「木遣(きや)り」を披露する。
江戸時代の消防団は1719年に大岡越前守忠相(おおおか・えちぜんのかみ・ただすけ、1677-1752)がとび職人を中心に「いろは四十八組」の町火消として江戸に組織したのがはじまりとされ、1867年に「市部消防組」となり、1914年に「江戸消防記念会」が結成され、1954年に社団法人化された。
「江戸消防記念会」は東京都23区を第1区から第11区に地域割りにし、その中で第1区は中央区全部と千代田区の1部を担当している。
「はしご乗り」とは高さ6.5メートルのはしごを使って、その上で演技する。「まとい振り」は組の旗印として取り入れられ、白と黒の2色に統一されている「まとい」を振って、さまざまな技を見せる。
「木遣り」は複数の人員で火消しをする際に力をひとつにまとめるための掛け声や合図として唄われたもので、東京都指定無形文化財に認定されている。
一方、「日本橋七福神めぐり」は江戸時代に幕府が人心を落ち着かせるため、江戸市内に「七福神」をまつる神社・寺院を建てたことが起源とされ、そこから正月に「七福神めぐり」をすると「七難即滅・七福即生」(7つの災難が消え去り、7つの福徳を授かる)というご利益(りやく)にあずかれるという信仰が広まった。
当日は日本橋三越本館1階室町口を出発して、福禄寿と弁財天をまつる「小網(こあみ)神社」、布袋尊の「茶の木神社」、弁財天の「水天宮」、大国神の「松島神社」、毘沙門天の「末広神社」、寿老神の「笠間稲荷神社」、恵比寿神の「椙森(すぎのもり)神社」、恵比寿神の「宝田恵比寿神社」の8カ所、約4.5キロメートルを回る。
ウイキペディアによると、「七福神」は福をもたらすとして日本で信仰されている七柱の神のことで、古くは「大漁追福」の漁業の神であり、時代と共に福の神として「商売繁盛」や「五穀豊穣」をもたらす、商業や農業の神となっている「恵比寿」、インドのヒンドゥー教のシバ神の化身マハーカーラ神と日本古来の大国主命(おおにくのぬしち)の習合で、「大黒柱」と現されるように食物、財福を司る神の「大黒天」。
元はインドのヒンドゥー教の財宝神クベーラ神で、これが仏教に取り入れられ日本では「多聞天(たもんてん)」ともいわれる「毘沙門天(びしゃもんてん)」、七福神の中の紅1点で、元はインドのヒンドゥー教の女神であるサラスバティー神で、「弁財天」とも表記される「弁才天」、道教の宋の道士天南星、または道教の神で南極星の化身の南極老人で、寿老人と同一神とされ、子に恵まれ、封禄(財産)、長寿(健康を伴う長寿)の三徳を具現化した「福禄寿(ふくろくじゅ)」。
道教の神で南極星の化身の南極老人であり、長寿の神であり、幸運の神とされる「寿老神」、唐の末期の明州(現在の中国浙江省寧波市)に実在したといわれる仏教の僧で、肥満体の布袋が広い度量や円満な人格、また富貴繁栄をつかさどり、福徳円満の神とされる「布袋尊」の7つをいう。
「日本橋七福神めぐり」は1月4日10時30分から14時までで、本館1階室町口で受け付け終了後に順次出発し、戻ると屋上で記念品がもらえる。また、山本海苔店でも記念品がもらえる。
いずれも無料。日本橋高島屋では10時と12時に1階で「江戸火消し はしご乗り・木やり唄」を披露する。