ギャルリー志門で画家・薬剤師の小林辰平展

【銀座新聞ニュース=2021年5月31日】ギャルリー志門(中央区銀座6-13-7、新保ビル、03-3541-2511)は5月31日から6月5日まで小林辰平さんによる個展を開いている。

ギャルリー志門で5月1日まで開かれている小林辰平さんの個展に出品される作品。

画家で薬剤師の小林辰平(たつへい)さんが新作を中心に個展を開く。

小林辰平さんは1965年東京都生まれ、大学薬学部を卒業し、日本大学芸術学部美術学科絵画コースを卒業、英国ロンドンのロンドン芸術大学のチェルシー・カレッジ・オブ・アーツのPGコースで学び、シティ・アンド・ギルド・オブ・ロンドン美術学校(City and Guilds of London Art School)を修了している。2017年の第42回土日会展に出品(2018年、2019年にも出品)、現在、土日会会員。

開場時間は11時から19時(最終日は17時)、入場は無料。

サニーヘルス、食品添加物減らす「ゆる無添加」で健康的な食生活

【銀座新聞ニュース=2021年5月29日】健康食品、美容商品、化粧品などの販売会社、サニーヘルス(中央区八重洲2-1-6、八重洲kビル、03-6701-3000)はこのほど、レポート「食品添加物を減らして体質改善を目指す!」を発表した。

色、味、見た目、保存性などをよくするための「香料、着色料、保存料」などの多くの添加物が加工食品やお菓子、惣菜、パンなどあらゆる食品に使用されている。

人間の体は合成添加物をうまく分解できないことがあり、すると代謝が悪くなり、脂肪も分解されづらくなっていくという悪循環が生まれる。毎日、コンビニ弁当やコンビニサラダチキンを食べるなど多くの添加物を摂取していると、たとえカロリーが低かったとしても太ってしまうということもありえる。

食品添加物を完全に排除することは難しいが、体のことを考えたらできるだけ避けるようにしたいところ。そこで、今回、紹介するのが「ゆる無添加」だ。

100%排除をめざすのではなく、できる範囲で無添加を生活に取り入れるのが「ゆる無添加」で、そのためには、安全な添加物と危険な添加物を知って、加工食品を購入するときには、原材料表示をチェックする習慣をつけることが大切になる。

加工食品は原材料名を表示することが義務付けられているので、パッケージの裏面や側面などに記載されていることが多い。危険性が分かっていても、添加物の使われた食品を購入せざるを得ない時もあるが、できるだけ頻度や量を減らし、可能な範囲で無添加生活にしていきたい。

合成の甘味料は砂糖より安価で低カロリー、保存性も高めることができるため、広く用いられている。

●中食や惣菜にも食品添加物

色、味、見た目、保存性などをよくするための「香料、着色料、保存料」などの多くの添加物が、加工食品やお菓子、惣菜、パンなどあらゆる食品に使用されている。スーパーやデパ地下などの惣菜やデリバリーなどの中食は、レトルトなどの加工食品よりも安心というイメージがあるかもしれない、無添加なほうが少ないのが現状だ。

保存や調味のために食品添加物を使っているケースがほとんどで、しかも、中食は原材料表示の義務がないので、何が使われているのかを確認できないこともある。

理想は素材そのものから手作りする食事だが、毎日のことなので、すべてを手作りすることは非現実的だし、作り手の負担がとても大きくなってしまう。

時間的に難しい場合もあるだろうし、また、調味料に添加物が使用されていることも多々あり、完全無添加というのはかなりハードルが高いといえる。このため、惣菜や加工食品など便利なものをうまく取り入れながらも、添加物が少ないものを選べるように、知識を身につけたい。

食用タール色素は、「赤色◯号」や「黄色◯号」などと表示される合成着色料で、食品の色を鮮やかにする添加物だ。

食べたもので体は作られるので、自分の体のためにはできるだけよいものを口にしたいもの。徹底して無添加とまではいかなくても、「ゆる無添加」でヘルシーな食生活に変えていきたい。

●すべての添加物が悪ではない

食品添加物と聞くと「体に悪そう」とか「なるべく避けたほうがよさそう」といったような漠然としたイメージがあるかもしれない。しかし、食品添加物は天然由来も、人工的なものも、食品に添加する物質のことは一括りに「食品添加物」と呼ばれており、例えば豆腐の製造に必須の「にがり(塩化マグネシウム)」も食品添加物になる。

添加物と名のつくものすべてが体に悪いとは一概には言えないし、必ずしも人工的な合成添加物が悪く、天然由来が体に害がないというわけでもない。添加物一つひとつの名称を覚えることは難しいので、そうした場合は使われている添加物の数が少ないものを選ぶというのもひとつの手段といえる。それでは身近な食品でよく見かける添加物を紹介する。

●身近な食品でよく使用されている添加物

合成香料で現在許可されているものは、2500種にも上るといわれている。

「乳化剤」
乳化剤は水と油のように、通常では分離してしまう性質のもの同士の性質を変え、混ざりやすくするために使われる。この中でとくに注意をしたいのが「リン酸塩」だ。リン酸塩は、子どもが好きなプロセスチーズやハム、ソーセージなどの加工肉に多用されており、乳化剤としての用途以外にもPH調整剤などとしても用いられている。

「乳化剤」の過剰摂取はカルシウムの吸収が阻害され、骨がもろくなる恐れがあるので、特に成長期の子どもは避けたい。例えば、チーズを買うのであれば、少し値は張るが、非加熱、無添加のナチュラルチーズのほうが安全性、栄養価ともに高く、乳酸菌も生きている。

下記の乳化剤はいずれを使用していても、「乳化剤」と一括表示することができるので、どれが使われているかまでは分からないので、対策としては「リン酸塩」と明記されているものは購入しないようにしたい。

〇合成:グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、リン酸塩など
〇天然由来:大豆レシチン、大豆サポニン、卵黄レシチン、オオムギ殼皮抽出物など

「保存料」
保存料は、食品のカビや腐敗などの原因となる微生物の増殖を抑え、保存性を高める添加物だ。乳化剤のように一括表示はできず、「保存料(ソルビン酸K)」のように、物質名が表示されている。

食品に使用される合成添加物の量は国によって安全量が定められてはいるものの、中には添加物の組み合わせ次第で毒性が高まるものもある。

例えば、保存料のソルビン酸と発色剤の亜硝酸塩(亜硝酸Na)だ。単体であれば、それぞれ危険性は高くないとされているが、これらを組み合わせると毒性が高まることが分かっている。ハムやソーセージなどの加工肉にはソルビン酸、亜硝酸塩の両方が使われていることが多いので要注意だ。

〇合成:安息香酸(あんそくこうさん)、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム(ソルビン酸K)、プロピオン酸、プロピオン酸カルシウム(プロピオン酸Ca)、プロピオン酸ナトリウム(プロピオン酸Na)など
〇天然由来:しらこたんぱく抽出物、カワラヨモギ抽出物、ペクチン分解物など

「甘味料」
合成の甘味料は砂糖より安価で低カロリー、保存性も高めることができるため、広く用いられている。中毒性や肥満、糖尿病などのリスクなどが危惧されている一方で、通常の量では毒性の問題は起こらないとも考えられている。砂糖よりも甘みが強いものが多いのも特徴だ。一括表示はできず、物質名が表示されている。

〇合成:アスパルテーム、アセスルファムK(アセスルファムカリウム)、スクラロース、サッカリン、サッカリンナトリウムなど
〇天然由来:甘草(カンゾウ)、ステビア、キシリトール、ソルビトール(ソルビット)など

「着色料、発色料」
食用タール色素は、「赤色◯号」や「黄色◯号」などと表示される合成着色料で、食品の色を鮮やかにする添加物だ。アレルギーや発がん性が疑われており、日本では許可されているものでも、種類によっては諸外国では禁止されているものがある。

食品の着色料の中でもっとも使用量が多いのは、カラメル色素だ。砂糖、ブドウ糖など糖類を原料にしており、加熱することで褐色になりカラメル化する。

天然由来なので問題はないように思えるが、実はカラメル色素にはカラメルⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳと4種類があり、Ⅰ以外は化学物質で処理されている。商品の原材料表示にはどの種類かは記載されず、ただ「カラメル色素」と一括表記されている。

「Ⅰ」は糖類を加熱して作る、昔ながらの無添加カラメル。「Ⅱ」は糖類に亜硫酸化合物を加えて作る。「Ⅲ」は糖類にアンモニウム化合物を加えて作る。「Ⅳ」は糖類に亜硫酸化合物とアンモニウム化合物を加えて作る。

この中でもっとも安全性が高いのは「Ⅰ」だが、コストが高くなるためほとんど使用されていない。「Ⅱ」は日本での使用は禁止されており、現在使用されているのは「Ⅲ」と「Ⅳ」が大半。ただ、「Ⅲ」と「Ⅳ」のようにアンモニア化合物により生成されたものはわずかに毒性を持っている。

〇合成:食用タール色素、亜硝酸塩(亜硝酸ナトリウム)など
〇天然由来:カラメル色素、赤キャベツ色素、アナトー色素、コチニール色素、スピルリナ色素

「香料」
合成香料で現在許可されているものは、2500種にも上るといわれている。種類を記載する必要はなく、「香料」と一括表示することができるので、何が使われているのかは不明だ。安全なものから危険性が疑われているものまで、安全性にはバラツキがある。

〇天然由来:アニス油、カモミール油、からし油、ハッカなど

●添加物による体への悪影響は?

動物実験などにより、発がん性やアレルギーを引き起こすなど毒性が認められた合成添加物であっても、食品に使われる量は、人が生涯その物質を毎日食べ続けても体に悪影響がないとされる量と定められている。

実際に人体へ及ぼす影響の有無は諸説あるので、気にしないか、なるべく避けるかは、自己判断するしかない。

ただ、意識的に無添加の食品を選ぶような生活に変えると、合成添加物の味に敏感になる人も多い。合成添加物が使われたものを食べると味覚に違和感を覚えるようになってくるので、体への良し悪しというよりも、味が気になって無添加を選択するようになる場合もある。これまで特に意識したことのない人は、まずは原材料表示を見る習慣づけから始めてみよう。

巧みな物語、俳優陣の達者な演技が詰まった「ジェントルメン」(316)

【ケイシーの映画冗報=2021年5月27日】「男には勝手に育つが、紳士は作らなければならない」という言葉があるそうです。おぼつかない記憶なので正確ではないと思いますが、骨子は正しいはずです。英国の諜報エージェントが主役の「キングスマン」(Kingsman、2014年)にも、英国紳士についてこんな表現がありました。
「礼儀(マナー)が人間を作る(Manners maketh man.)」

現在、一般公開中の「ジェントルメン」((C)2020 Coach Films UK Ltd. All Rights Reserved.)。制作費が2200万ドル(約22億円)、興行収入が1億1178万ドル(約111億7800万円)となっている。

ところが、本作「ジェントルメン」(The Gentlemen、2019年)は、タイトルこそ紳士ですが、出てくるキャラクターはといいますと、善良からはかなり離れた面々。ロンドン闇社会の大物ミッキー(演じるのはマシュー・マコノヒー=Matthew McConaughey)は、アメリカ生まれの貧しい留学生として英国に渡ったところで犯罪の才能を発揮し、一代で巨大な大麻コネクションを築き上げました。

4億ポンド(約500億円)というその大麻コネクションを手放すことを考えるミッキーは、妻であるロザリンド(演じるのはミシェル・ドッカリー=Michelle Dockery)との静かな生活を思い描いていました。

ミッキーの持つ巨大な利権に、さまざまなクセのある人物を惹き付けられます。ユダヤ系アメリカ人の富豪マシュー(演じるのはジェレミー・ストロング=Jeremy Strong)や、中国系マフィア、さらにはこの件でひと儲けを企てる強欲な探偵フレッチャー(演じるのヒュー・グラント=Hugh Grant)、たまたま関わってしまったボクシング・ジムのトレーナーなど。複雑にからみあった人間関係のなか、一連の事件はどんな結末を見せるのか。

本作を監督(兼脚本)したガイ・リッチー(Guy Ritchie)は英国出身で、20代で鮮やかな犯罪群像劇「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」(Lock,Stock and Two Smoking Barrels、1998年)を産み出し、大ヒットと高評価を得ることになります。

その後は犯罪ドラマにとどまらず、世界的に有名な私立探偵をユーモアたっぷりに描いた「シャーロック・ホームズ」(Sherlock Holmes、2009年)や往年のテレビドラマを映画化した「コードネーム U.N.C.L.E.」(The Man from U.N.C.L.E.、2015年)、さらにはディズニー・アニメの実写作品「アラジン」(Aladdin、2019年)と、さまざまなジャンルの映画を撮っています。

ここしばらく、エンターメイメント色の強い作品を手がけていたリッチー監督ですが、今回は自身の映画ジャンルの本道にもどっての作品ということで、スタイリッシュかつエスプリの効いた仕上がりとなっています。

悪党でありながら上流階級に位置するミッキーやマシューはつねに上等なスーツや正装に身を固めており、悪態や侮蔑的な言葉をあまり、口にしません。その一方、貴族社会(英国には世襲の国会議員が存在しており、貴族院の制度が残っています)では、「身分はあっても資金がない」という、厳しい現実に直面していることが語られます。そこに目をつけ、資金提供で裏稼業を成功させたミッキーとのコントラストが描かれます。

また、アメリカの犯罪映画のように、すぐに「銃でカタをつける」という流れにならないのも印象的でした。かつては、許可があれば合法的にピストルを持つことができた英国ですが、現在では市民のピストル所持は一切が禁止されており、警官でもなければ、ピストルはすべて非合法なわけです。とはいえ、健全な作品でもないので、発砲シーンも当然、あります。

悪の組織の物語なので、暴力的なシーンや、犯罪の被害者たちも散見されますが、露骨な残虐さはうすく、どこかユーモアをただよわせた絵作りになっているのも、リッチー監督のさじ加減の巧妙さを感じます。

本作の主軸は“暴力と悪徳”ではなく、セリフやストーリーの妙を楽しみ、適度な刺激とおかしみをブレンドした映像、そしてなにより俳優陣の達者な演技を堪能することなのではないでしょうか。

主演のマシュー・マコノヒーは、余命いくばくもないクスリの密売人を演じた「ダラス・バイヤーズクラブ」(Dallas Buyers Club、2013年)で、アカデミー主演男優賞を授与されました。

シリアスからコメディまでを巧みにこなし、主演だけでなく助演、ときにはワンポイントのようなポジションでも、キチンと存在感を発揮する魅力的な俳優ですが、他のメンバーもマコノヒーに匹敵する、すばらしい演技を披露しています。

たくみなストーリーに小気味よいテンポの映像、実力者たちの演技合戦と、映画・映像作品の楽しさが詰まった佳作といえるでしょう。次回も未定とさせていただきます。一日も早く、普通に映画を楽しめる日々がもどることを願っています(敬称略。【ケイシーの映画冗報】は映画通のケイシーさんが映画をテーマにして自由に書きます。時には最新作の紹介になることや、過去の作品に言及することもあります。当分の間、隔週木曜日に掲載します。また、画像の説明、編集注は著者と関係ありません)。

編集注:「礼儀(マナー)が人間を作る(Manners maketh man.)」(映画の字幕では「マナーが紳士を作るんだ」)はオックスフォード大学(University of Oxford)のニュー・カレッジ(New College、1379年開設)や史上初のパブリックスク-ル、ウィンチェスター・カレッジ(Winchester College、1394年開校)を創設した神学者、政治家、教育者のウィカムのウィリアム(William of Wykeham、1324-1404)の名言で、「礼節が人を作る」という意味。makethは昔の英語で、現代英語では「Manners make the man」。ニュー・カレッジや、ウィンチェスター・カレッジのモットーとされている。

大丸松坂屋画廊がWEB上で市川光鶴、平野実穂ら6人の美人画展

【銀座新聞ニュース=2021年5月19日】国内百貨店業界2位の流通グループ、J.フロントリテイリング(中央区八重洲2-1-1)傘下の大丸松坂屋百貨店(江東区木場2-18-11)が運営するアートギャラリー「Artglorieux GALLERY OF TOKYO」(中央区銀座6-10-1、GINZA SIX、03-3572-8886)は5月20日から6月2日まで市川光鶴さんら6人の若手画家による「銀座・小町通り-百美人画展 Galaxy of Beauties」をWEB上で開く。

大丸松坂屋百貨店のギャラリー「アールグロリュー ギャラリーオブトーキョー(Artglorieux GALLERY OF TOKYO)」のWEB上で5月20日から6月2日まで開かれる6人の若手画家による「銀座・小町通り-百美人画展 ギャラクシー・オブ・ビューティー(Galaxy of Beauties)」に出品される市川光鶴さんの「君とのかけ橋」(油彩画、26万4000円)。

今回は東京都による緊急事態宣言により「Artglorieux GALLERY OF TOKYO(アールグロリュー ギャラリーオブトーキョー)」が臨時休業しているため、WEB(ウエブ)上で市川光鶴(みつる)さん、粉川(こかわ)江里子さん、児玉慶多さん、志賀絵梨子さん、平野実穂さん、吉田然奈(さな)さんの6人の若手画家の作品を展示販売する。

また、美岳画廊(中央区八丁堀4-13-5、幸ビル、03-3551-2262)で5月20日から23日の3日間、6人の作品を展示する。

江戸時代の浮世絵からの流れを汲む美人画の世界では、ここ数年は女性像を描く作家が増えて、ファン層も広がりを見せているという。今展では日本画、油彩画など異なる技法、モチーフで描かれ、それぞれの美意識をもとに表現した現代の美人画の世界を表現している。

ウイキペディアによると、「美人画」は単に美しい女性をモチーフにした絵画という概念に囚われがちだが、「広辞苑」では「女性の美しさを強調し」という抽象的表現で規定されており、「新潮世界美術辞典」(1985年版)では「女性の容姿の美しさ」とあり、「現代日本美人画全集 名作選I」(関千代さん、1979年)では「女性の中にある美」を探究しモチーフとしたものと定めてあり、必ずしも美人を描いたものという定義だけでその本質を表現できるものではない。実際、浮世絵の美人画は様式化されたもので、美しい女性をリアルに描いたものではない。

「美人画」という用語は、1940年代から1950年代の頃に文部省美術展覧会で醸成され形作られた言葉で、それ以前は、女性をモチーフとした、例えば浮世絵に見られる諸作品は「美人絵(びじんえ)」や「女絵(おんなえ)」として分類されていた。特に後者の呼称では源氏物語絵巻にあるような引目鉤鼻の記号的な女性図をも含んでいた。

明治末期には、新しい女性像を提案する画家(上村松園、1875-1949=ら)の台頭や、過去の封建的な女性に対する社会的認知が変化を見せ始めたことが美人画という新しい分類が生まれた一要因とみなされる。

「百美人(東京百美人)」というのは、1891(明治24)年に浅草の凌雲閣(りょううんかく、1890年完成、同年11月11日に開業、高さ52メートル、12階建て、1階が入り口、2階から7階が外国の物品販売店計46店、8階が休憩室、10階から12階が眺望室で望遠鏡設置、1923年に解体)で、日本初のエレベーターが故障が頻発し、5月に運転停止命令が出され、経営者の江崎礼二(1845-1910)が入場料が大人8銭、子ども4銭(当時、かけそば1杯が1銭の時代)でも客が来てくれるアイデアとして、考案した。

エントリーしたのは102人の芸者で、写真家の小川一真(おがわ・いっしん、1860-1929)が撮影した写真を階段の壁面に展示し、12階の最上階で投票できるようにした。このアイデアが成功して、5日間の会期で延べ5万人が投票した。ただし、「東京百美人」が日本初のミス(美人)コンテストとされているが、1890(明治23)年4月19日付の読売新聞に「応募者の写真を審査して賞金を与える」美婦人品評会合イベントが報道されている。

また、ギャラリーによると、「ギャラクシー(Galaxy)」は銀河、天の川 (広大・多種類) という意味で、「ビューティー(Beauties)」は美しいもの、美しいことの総称で、人物画中心であり、技法やモチーフの異なる6人の展覧会ということから、今回はこのタイトルにしたという。さらに、「ギャラクシー・オブ・ビューティー(Galaxy of Beauties)」には「扇影衣香(せんえいいこう)」 という訳もあるという。

市川光鶴さんは1983年愛知県生まれ、1995年に第21回現創展に出品 (その後、2007年まで出品し、1999年に新人賞、2002年、2004年に努力賞 2003年に奨励賞、2005年に大賞、2006年に協会賞、2007年に会長賞)、2004年に第72回独立展に出品し(その後、2012年まで出品し、2007年に新人賞、2011年と2017年に佳作賞、2015年に芝田米三賞、2018年に奨励賞、2019年に損保ジャパン日本興亜美術財団賞)。

2007年に武蔵野美術大学造形学部油絵学科を卒業、卒業時に卒業制作研究室賞、2009年に武蔵野美術大学大学院造形研究科油絵コースを修了、独立春季新人選抜展に出品し(2012年に新人選抜賞)、現在、独立美術協会準会員。

粉川江里子さんは武蔵野美術大学造形学部油絵学科を卒業、2010年に「画廊生誕 100周年記念大賞展」で優秀賞、2011年に「ACTアート大賞展」で佳作(2012年と2014年に優秀賞)、2013年に「第9回ベラドンナ・アート展」で春蔵絵具賞。視覚障害を抱えながら、制作している。

児玉慶多さんは1995年東京都生まれ、2017年に東京芸術大学油画科を卒業、同年に東京都美術館の東京芸術大学修了作品展に出品、2020年にArtglorieux GALLERY OF TOKYOの「若手人気作家によるーGINZA入札販売会」にも出品している。

志賀絵梨子さんは2008年に東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻を卒業、2018年に同大学大学院美術研究科芸術学専攻を修了、現在、美術解剖学会正会員。2009年に第19回富嶽ビエンナーレ展で佳作賞(2011年に優秀賞)、2015年に第83回独立展で新人賞、2019年に2019独立春季新人選抜展で奨励賞などを受賞している。

平野実穂さんは1984年埼玉県生まれ、2007年に武蔵野美術大学造形学部油絵学科を卒業、卒業時に卒業制作研究室賞、2008年から2014年まで銀座フォレストで個展、2017年にアメリカ・ロサンゼルスで個展、2018年に百美人画展、香港で「アフォーダブル・アート・フェア(Affordable Art Fair)」、2019年にギンザシックスで「ミューズ(Muse)たちの競演」に出品している。

吉田然奈さんは1986年東京都生まれ、2012年にヤングアーティストジャパンvol.5、2016年にフィールドオブナウ展などに出品している。

WEBでの抽選販売は20日10時30分から6月2日23時59分まで。

美岳画廊の開場時間は12時から19時まで。

志門、休業延長、小林展6月初、エナジー展6月、青木園展7月に

【銀座新聞ニュース=2021年5月10日】ギャルリー志門(中央区銀座6-13-7、新保ビル、03-3541-2511)は5月12日から31日まで臨時休業の延長を決めた。

6月1日から5日に変更されたた小林辰平さんの個展。

東京都が4月25日に「緊急事態宣言」を発動し、1000平方メートル以下の「古物商」について、東京都から休業協力要請があったことから、27日から5月11日まで臨時休業を決めていたが、東京都が5月7日に31日までの延長を決めたのを受けて、ギャルリー志門も31日まで臨時休業する。

これに伴い、ギャルリー志門では、4月26日から5月1日まで開く予定だった小林辰平さんによる個展を5月31日から6月5日に変更したが、新たに6月1日から5日に変更し、美術評論家の宮田徹也さんと小林辰平さんの対談を5日に実施する。その際に事前予約制にする。

また、5月10日から15日に予定していた「交差するエナジー展」は5月12日から15日と6月14日から19日の2回にわたって開く予定だったが、6月14日から19日に変更した。

5月17日から22日に予定していた青木園さんの個展「墨との邂逅ー」は7月26日から31日に変更した。

5月24日から29日に予定していた「手漉き紙アートの魅力」展は8月2日から7日に変更した。