丸善日本橋で片岡球子版画展、平山郁夫、中川一政らも

【銀座新聞ニュース=2018年9月30日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・日本橋店(中央区日本橋2-3-10、03-6214-2001)は10月3日から9日まで3階ギャラリーで「-あふれるパワー-片岡球子と巨匠版画展」を開く。

丸善・日本橋店で10月3日から9日まで開かれる「-あふれるパワー-片岡球子と巨匠版画展」に出品される「三国峠の富士」(リトグラフ、1987年)。

日本画家で「帝展」や「院展」にたびたび落選し「落選の神さま」とまでいわれた片岡球子(かたおか・たまこ、1905-2008)は、独自の色彩とデフォルメで描き、日本画壇に多くの足跡を残しており、毎年、丸善・日本橋店で版画作品を展示販売している。

同時に日本の風景画家で「国民的画家」として知られる東山魁夷(ひがしやま・かいい、1908-1999)、シルクロードの画家、平山郁夫(ひらやま・いくお、1930-2009)らの作品も併せて展示販売する。

ほかに出品されるのは、日本画の伝統的な様式美を現代的な感覚で表現した加山又造(かやま・またぞう、1927-2004)、上村松篁(うえむら・しょうこう、1902-2001)の子息で、花鳥画の第一人者として知られる元京都市立美術大学副学長の上村淳之(うえむら・あつし)さん。

日本画家で京都造形芸術大学元学長、同大学付属康耀堂美術館館長の千住博(せんじゅ・ひろし)さん、ヨーロッパで学んだ油彩画に、桃山美術や琳派、南画といった日本の伝統的な美術を取り入れ、装飾的な世界で知られた洋画家の梅原龍三郎(うめはら・りゅうざぶろう、1888-1986)、バラの絵で知られる洋画家、中川一政(なかがわ・かずまさ、1893-1991)、孤高の洋画家で自宅の虫や花を描き続けた熊谷守一(くまがい・もりかず、1880-1977)ら。

ウイキペディアなどによると、片岡球子は1905年北海道札幌市生まれ、1926年に女子美術専門学校(現女子美術大学)日本画科高等科を卒業、神奈川県立横浜市大岡尋常高等小学校教諭を勤めながら絵画を制作し、「帝国美術院展覧会」(帝展)に3回落選し、1930年に「日本美術院展」(院展)に初入選、1933年にも入選したが、その後は落選が続いた。

1939年から院展の入選が続き、1955年に大岡小学校を退職、女子美術大学日本画科専任講師に就任、1960年に同大学助教授、1965年に同大学教授、1966年に愛知県立芸術大学日本画科主任教授、1973年より同大学客員教授を務めた。1976年に勲三等瑞宝章を受章、1982年に日本芸術院会員、1989年に文化勲章を受章、100歳を超え、脳梗塞に倒れ、療養に努めたが、2008年に103歳で亡くなった。

開場時間は9時から21時(最終日は17時)まで。入場は無料。

ホットペッパー調べ8月外食7%増、2カ月ぶり、単価が過去最高

【銀座新聞ニュース=2018年9月29日】大手情報会社のリクルートグループの旅行、レジャー、飲食などの情報サービス会社、リクルートライフスタイル(千代田区丸の内1-9-2、03-6835-1000)の「食」に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」は9月28日に8月の「外食市場調査」を発表した。

DDグループの「ザ・バグース プレイス(THE BAGUS PLACE)」(中央区銀座2-4-6、銀座Velvia館地下1階、03-5524-3991)で10月31日まで提供中のランチビュッフェ「秋の行楽 和フェア」。平日11時30分から16時まで税別1000円(土・日曜日、祝日1250円)で時間無制限で「松茸と山菜の炊き込みご飯」など20品以上とソフトドリンクが飲み放題となっている。

8月の首都圏・関西圏・東海圏(東名阪)の3圏域の外食市場規模は前年同月比6.9%増の3502億円と2カ月ぶりに前年実績を上回った。首都圏が220億円のプラス(11.5%増、3カ月続けて増)で、関西圏が17億円のマイナス(1.8%減、2カ月続けて減)、東海圏が25億円のプラス(6.0%増、2カ月ぶり増)と関西圏のみ前年を下回った。

8月の3圏域の外食単価は前年比55円プラスの2509円と3カ月続けて増加し、外食頻度(外食回数)も4.32回で同0.10回増え、外食実施率は同1.5ポイントアップの78.0%と2カ月ぶりに前年を上回り、3指標ともプラスとなるのは2カ月ぶり。また、外食単価は2012年10月の調査開始以来、8月としては過去最高を記録した。

ホットペッパーグルメ外食総研では、「カレンダー上は祝日が土曜日に重なり、前年に比べると不利な面もあったが、8月前半の猛暑などで飲酒需要が喚起された」としている。

主要16業種(調査は25分類)を対象とした外食市場規模は「居酒屋」が53億円増の773億円、「和食料理店」が39億円増の521億円、「焼肉、ステーキ、ハンバーグ等の専業店」が14億円増の365億円など15業種がプラスだった。これに対して、「牛丼、カレー等の1品もの専売業態」が3億円減の39億円と唯一マイナスだった。

外食単価はもっとも高い「スナック、ナイトクラブ、キャバレー」が843円増の8769円、「フレンチ、イタリアン料理店」が167円増の4056円、「和食料理店」が173円増の3720円など11業種が前年を上回った。これに対して「すき焼き、しゃぶしゃぶ、鍋、おでん等の専業店」が182円減の3492円など5業種が前年を下回った。

調査は首都圏、関西圏、東海圏の各圏域中心部からの鉄道距離が、おおむね首都圏90分圏、関西圏80分圏、東海圏60分圏の市区町村に住む20歳から69歳までの男女1万人を対象にインターネットによって実施した。

実施時期は事前調査が7月23日から8月1日まで36万1780人を対象に行い、回収数が3万6242人、本調査は8月31日から9月11日まで1万2206人を対象に実施し、有効回答数が9849人、回収率は81.2%だった。本調査での「外食」とは、夕方以降の時間帯で店で食事した場合を対象とし、1日2回までの外食を含んでいる。

M84でE・アジェ展、パリの貴族の館から下層社会の人々

【銀座新聞ニュース=2018年9月28日】Art Gallery M84(中央区銀座4-11-3、ウインド銀座ビル、03-3248-8454)は9月24日から10月20日までウジェーヌ・アジェによる写真展「シュルレアリスム」を開いている。

アート・ギャラリー・エムハッシー(Art Gallery M84)で10月20日まで開かれているウジェーヌ・アジェの写真展「シュルレアリスム」に展示されている「9725.ルー・サン・ソビュール(Rue Saint sauveur)」((C)Eugene Atget/M84)。

フランスの素朴派の画家、アンリ・ルソー(Henri J.F.Rousseau、1844-1910)とともにシュルレアリスムの先駆者に数えられた、フランスの写真家で「写真家の税関吏ルソー」と呼ばれたウジェーヌ・アジェ(Jean-Eugene Atget、1857-1927)は、芸術家や装飾家の制作の資料となる写真、パリの街並みや職人の姿、郊外の風景など歴史的建造物、古い街並、店先、庭園、そこに住まう人々など、変わりゆく「古きパリ」を丹念に撮影し、41歳から30年間に約8000枚の写真を残した。

ウジェーヌ・アジェは、パリ市歴史図書館など購入者が先に決まっており、テーマを決めて計画的に撮影していた。写真展「シュルレアリスム」は、ウジェーヌ・アジェが自分自身でプリントした超貴重なビンテージ作品10点(ウジェーヌ・アジェの整理番号付きオリジナルプリント)とフランス政府が管理しているガラス乾板からプリントした作品などを含め約35点を展示販売している。

ウジェーヌ・アジェの作品は、パリの貴重な記録として、図書館や博物館に収められ、貴族の館から下層社会の人々の生活まで撮影し、率直で素朴な目で現実を捉えており、ウジェーヌ・アジェは現実を超えた世界を引き出した芸術家とみなされている。
ウジェーヌ・アジェは1857年フランス南西部ボルドー近くの町リブルヌ生まれ、1863年に両親が亡くなり、叔父に引きとられてパリに移り住み、神学校に通うものの中退し、商船の給仕となってヨーロッパ各地、北アフリカ、南アメリカを旅した。1879年にフランス国立高等演劇学校に合格するも、兵役のため中退した。

1881年に地方回りの役者になり、1886年に伴侶となる女優ヴァランティーヌ・ドラフォスに出会い、2人はいっしょに旅回りを続け、グルノーブル、ディジョン、パリ郊外で公演、1897年から1902年の間、ヴァランティーヌはラ・ロッシュで公演した。1898年に劇団を解雇され、1人パリに戻り、41歳で画家になろうとし、風景画を描き、印象派風の木を描いた油絵画が残されている。

しばらくして画家の道を断念し、この少し前から写真を撮り始め、18×24センチのガラス乾板を使う木製の暗箱カメラで,レンズボードを上下にあおれるものを使用、最初に手がけたシリーズは路上で商いをする人々の写真だった。

1899年10月にモンパルナスのカンパーニュ・プルミエール街17番地に引っ越し(死ぬまで住む)、アパートのドアに手書きの「芸術家の資料(documents pour artistes)」という看板を掲げ、芸術家に写真を売る生活をはじめた。画家を志した際に多くの画家が作品の資料となる写真を求めていることを知り、生活のために写真をはじめ、初期の路上の物売りシリーズを除いて、朝に撮影した。建物を正確に撮ろうとすると、人や馬車がじゃまになるためだ。

アルバムは次の7つがある。1898年から1900年がパリの生活と仕事(146枚)、1910年にパリの乗り物(57枚)とパリの屋内:芸術的、絵画的、中産階級(54枚)、1912年にパリの仕事、店、ショーウィンドウ(59枚)、1913年に古きパリの看板、古い店(58枚)、1913年にパリを囲む城壁跡(56枚)、1913年から1914年にパリの旧軍用地帯の住人の様子とその典型(62枚)。

1927年にシュルレアリスムの若い前衛芸術家の強い関心を惹きつけ、アンリ・ルソーとともにシュルレアリスムの先駆者に数えられ、「写真家の税関吏ルソー」と呼ばれ、1927年8月にパリにて死去した。

開場時間は10時30分から18時30分(最終日は17時)まで。入場料は500円。日曜日は休館。

フォルクストリトン店等10月2日と9日に感謝デー、500円引き

【銀座新聞ニュース=2018年9月28日】「牛丼の吉野家」を運営する吉野家を傘下にもつ吉野家ホールディングス(中央区日本橋箱崎町36-2、Daiwaリバーゲート、03-5651-8800)グループのアークミール(同、03-5651-8652)は10月の2日と9日に「フォルクス晴海トリトン店」(中央区晴海1-8-16、トリトンスクエア、03-3532-2720)などで「肉の日感謝デー!!」を実施する。

10月2日と9日に「フォルクス晴海トリトン店」などで実施される「肉の日感謝デー!!」のフライヤー。2日は「茸のサーロインステーキ」(200グラム)を注文すると500円引きになる。

毎月、2日と9日に「フォルクス」店と「ステーキのどん」店、「しゃぶしゃぶすき焼どん亭」で「肉の日感謝デー!!」を実施しており、銀座周辺では「フォルクス新橋店」(港区区新橋1-18-21、第一日比谷ビル、03-3501-7979)と「フォルクス晴海トリトン店」で、2日に来店すると、秋のフェアメニュー「茸(きのこ)茸のサーロインステーキ」(200グラム限定、通常価格税別2580円)を500円引きの2080円で提供する。

9日は来店客に「ステップアップクーポン」をプレゼントする。1回目は8%オフ、2回目は15%オフ、3回目は30%オフと割引率がアップする。

アークミールは富士フードが1976年に「ステーキのどん」1号店を群馬県前橋市に開店したのがはじまりで、1990年に旧「株式会社どん」が設立され、1991年に旧「株式会社どん」に商号変更し、1998年に旧「株式会社どん」が富士フード株式会社より「ステーキのどん」の店舗運営を譲受し、2005年に「株式会社フォルクス」の株式をダイエーから取得して子会社化した。

「フォルクス」は1970年にスーパーのダイエーがファミリーレストラン事業の一環として大阪市大淀区(現北区)に設立し、1号店の中津店を出店したのがはじまりで、1987年に大証に上場し、2006年に「株式会社どん」と「株式会社フォルクス」が合併し、フォルクスを存続企業とし、社名を「株式会社どん」としたが、大証では「不適当な合併等」(いわゆる「裏口上場」)に係る猶予期間入りとした(2010年に上場廃止)。

2007年に吉野家ホールディングスと業務提携し、2008年に吉野家ホールディングスの連結子会社となり、2010年に14億円の債務超過状態に陥るも、吉野家ホールディングスの資金貸付により解消し、2015年に株式交換により吉野家ホールディングスの完全子会社となり、商号を「株式会社アークミール」に変更し、2016年に東京都中央区に東京都北区から本社を移転した。現在、店舗は177店(国内174店、海外3店)を展開している。

開催時間は晴海トリトン店が17時から21時、新橋店が16時から21時。

ソニーパークで「隠された感覚」展、人に寄り添うライト等

【銀座新聞ニュース=2018年9月28日】国内家電業界第2位のソニーグループのソニー企業(中央区銀座4-2-11、ヒューリック銀座数寄屋橋ビル、03-5159-2211)は9月29日から11月4日まで「Ginza Sony Park」(中央区銀座5-3-1)で「#002 HIDDEN SENSES AT PARK」を開く。

9月29日から11月4日まで「銀座ソニーパーク(Ginza Sony Park)」で開かれる「第2弾ヒドゥン・センシズ・アト・パーク(#002 HIDDEN SENSES AT PARK)」に展示される「人の動きに呼応して模様を描く皿」。

毎年4月にイタリア・ミラノで開かれる世界最大規模の家具見本市「ミラノサローネ国際家具見本市」の会期中に、ミラノ市内に展示されるデザインの祭典「ミラノデザインウィーク」に2018年に出展し、「ベスト・プレイフルネス(Best Playfulness)2018」を受賞したソニーの「#002 ヒドゥン・センシズ・アト・パーク(HIDDEN SENSES AT PARK、日常のなかに隠された感覚)」を8月9日に開園した銀座ソニーパーク(Ginza Sony Park)で第2弾として展示する。

「#002 ヒドゥン・センシズ・アト・パーク」は生活空間に溶け込み、人に寄り添うテクノロジーのあり方、心地よいインタラクションのあり方を提案したプログラムで、4つのコンテンツを含め「隠された感覚」を銀座ソニーパークで体感できる。

同じく展示される「振動、音と光の表現により、水が入っていないのに傾けると水が出る感覚になる水差し」。

「ヒドゥン・センシズ(Hidden Senses)」というコンセプトのもと、初展示となる4つのコンテンツを含む、全14の展示を通して、「隠された感覚」が体験し、「ソニーらしいストーリーを持った体験をユニークなプロダクトや空間と共に提案」するイベントで、ソニーは「この活動を通じて、より豊かで心地よいライフスタイルの実現や、デザインとテクノロジーとの融合によってもたらされる新たな体験の創造をめざす」としている。

今回は、「人の動きに呼応して模様を描く皿」(カラーリング・ディッシュ=COLORING DISH)、「振動、音と光の表現により、水が入っていないのに傾けると水が出る感覚になる水差し」(エンプティ・ジャグ=EMPTY JUG)、「ランプを揺らす動作に呼応し、明るさの量、向き、質、色が変化する、光が人に寄り添うライト」(スウィング・ランプ=SWING LAMP)、「水の上に座っているかのようなベンチ」など、家具や皿といった身近なオブジェクトや、生活のシナリオに浸透する「隠された感覚」を体験する。

銀座ソニーパークは変わり続ける実験的な「公園」をコンセプトとし、東京オリンピックの終了後の2020年秋まで、年間を通して「驚きや遊び心を感じられる」さまざまな体験型イベントやライブなどを開く。第1弾として地下2階に8月9日から9月24日まで無料で体験できるローラスケート場「#001パークXミュージックXローラースケート(PARKXMUSICXROLLER SKATE)」を開設した。

銀座ソニーパークは約707平方メートルのフラットな地上部と、地下4階の「ローワーパーク(Lower Park)」で構成されており、旧ソニービルの特徴的な構造は残しつつ、地下に吹き抜けがあるオープンな垂直立体公園になっている。

約2年間、「変わり続ける公園」として、実験的な試みをする。2020年秋からビルの建設に着手し、2022年に「公園」のコンセプトは変えずに拡張させる形で新しいソニービルを竣工する。公園は地下3階から地下1階が吹き抜け構造、地下5階が機械室・管理室になっている。

開場時間は10時から20時(10月22日18時)。会場の様子を銀座ソニーパーク公式アカウント(Instagram、twitter)をフォローし、ハッシュタグ「#GS89」をつけて投稿するとオリジナル缶バッジをもらえる。