【銀座新聞ニュース=2018年3月30日】輸入販売の渡辺産業株式会社(港区南青山5-14-1、グリーンビル、03-5466-3442)は4月7日に「BRITISH MADE 銀座店」(中央区銀座6-10-1、GINZA SIX、03-6263-9955)1周年記念にトークライブを開く。
当日は「東京カレンダーMOOKS/ムック」として2011年10月15日に復刊した、男の靴雑誌「ラスト(LAST、木型のこと)」編集長を2003年から務める菅原幸裕(すがはら・ゆきひろ)さん、2002年から服飾ジャーナリストとして活動する飯野高広(いいの・たかひろ)さん、英国の紳士靴メーカー「ジョセフ・チーニー(JOSEPH CHEANEY)」オーナーのウィリアム・チャーチ(William J.Church)を招いて、第1部「英国靴の魅力」、第2部「ビジネスマンが選ぶべき靴」をテーマにトークイベントを開く。
また、参加客には2005年にアイラ島に誕生したキルホーマン蒸溜所のピートスモークが印象的なウイスキー「キルホーマン マキヤーベイ」、同じく2005年にロンドンで創業されたフィーバーツリー社の3種のショウガにサトウキビの甘さをプラスした「プレミアム ジンジャービア」のスコッチウイスキーをサービスする。
ウイキペディアなどによると、紳士靴は英国では1641年から1649年にかけておこった清教徒革命(ピューリタン革命)が影響しており、王権は神から付与されたとする「王権神授説」に基づく王党派と議会制を主導する議会派が対立し、内戦に発展し、議会派が勝利して、イングランド共和国が樹立された。その際に、需要が急増したのが軍隊の革靴で、ノーザンプトンの町が牛の餌となる広大な牧草地帯、良質な革をなめすのに必要な川があり、ノーザンプトンで大量生産された。
とくに、イングランド共和国で護国卿に就任したオリバー・クロムウェル(Oliver Cromwell、1599-1658)の息子で、後にアイルランド軍最高司令官を務めたヘンリー・クロムウェル(Henry Cromwell、1628-1674)がノーザンプトンで革靴の大量生産に尽力したこともあり、発展したという。その後、1760年代から1830年代の産業革命などを経て、19世紀にはチャーチズ、ジョンロブ、クロケット&ジョーンズ、エドワードグリーンなど高級紳士靴メーカーが誕生した。
「ジョセフ チーニー」は1886年にジョセフ・チーニー(Joseph Cheaney)が英国ノーサンプトン州の郊外、デスバラーで創業し、1896年に現在地に工場を移転して以来、一貫してデスパラーで生産されており、1960年代には「チーニー・オブ・イングランド(Cheaney of England)」のブランドで主に紳士靴メーカーとして知られている。
1996年に英国の革靴メーカーの「チャーチ(Church’s)」に買収され(2008年にプラダが「チャーチ」を買収)、2009年にチャーチの創業家が「ジョセフ チーニー」のみを買い戻し、2010年に最高級ライン「インペリアル・コレクション」を商品化している。ジョセフ チーニーは1足の靴に大きく分けて17のパーツが使われているのが特徴とされている。
渡辺産業は1962年8月17日に現相談役の渡辺宝(わたなべ・たから)さんと前会長の長島基一(ながしま・きいち)さんがヨーロッパ製服地輸入を目的とし、東京・神田須田町2丁目に創業したのがはじまりで、主に町のテーラーや生地問屋に販売していた。
1970年にヨーロッパ服地メーカーの国内総代理店業務をはじめ、輸入業務も併業し、1975年に英国、フランス、スイス製のレースの輸入を開始、当時、輸入規制品目であったヨーロッパ製レースの輸入枠を割り当てられ、主に婦人服地問屋に販売した。
1976年にヨーロッパのレースメーカー国内総代理店業務を開始し、1981年に国産生地とレースの輸出業務をはじめ、主にオーストラリア、ニュージーランドを中心に、香港、シンガポールに生地とレースを輸出し、1985年にアメリカとのプラザ合意による大幅な円高を受け、輸出を中止、1986年に輸入生地をレースのアパレルメーカーに直接販売をはじめた。
1989年にヨーロッパ製婦人服、紳士服、服飾雑貨の輸入総代理店業務をはじめ、洋服と服飾雑貨の取り扱いもはじめた。2000年に「タンピコ・アン・フランス(TAMPICO EN FRANCE)」をショールームの一角にオープンし、2005年に港区南青山5丁目(現オフィス隣)に直営店「W-ナンバー(Number)」をオープンし、現オンラインビジネスの前身となる「ウォーターネイビー(Waternavy)」をオープンした。
2007年に直営店のブランドを「デサンテージ(DECENTAGES)」に統一し、4月に新丸の内ビルディング2階に直営店をオープンし、2008年から「チャーチ」の靴を扱っており、2013年にブランドを「ブリティッシュメイド(BRITISH MADE)」とし、青山店、丸の内店をリニューアルオープンし、4月にグランフロント大阪に大阪店、2017年にギンザシックスの開業と同時に銀座店を開店した。
時間は18時から19時30分。定員は20人で、参加費は1500円(税込)。イベントには通訳がつく。希望者はHP(http://www.british-made.jp/fs/british/gd2119)から申し込む。