大丸松坂屋画廊で玉井伸弥「遐福」展、鳳凰や龍、麒麟など

【銀座新聞ニュース=2020年6月23日】国内百貨店業界2位の流通グループ、J.フロントリテイリング(中央区八重洲2-1-1)傘下の大丸松坂屋百貨店(江東区木場2-18-11)が運営するアートギャラリー「Artglorieux GALLERY OF TOKYO」(中央区銀座6-10-1、GINZA SIX、03-3572-8886)は6月25日から7月1日まで玉井伸弥さんによる「日本画展-遐福」を開く。

大丸松坂屋百貨店の「アールグロリュー ギャラリーオブトーキョー(Artglorieux GALLERY OF TOKYO)」で6月25日から7月1日まで開かれる玉井伸弥さんの「日本画展-遐福」に出品される「福来タル」。

日本画家の玉井伸弥(たまい・しんや)さんが自らの手づくりによる染料で染められた古典絵画の絵肌のような和紙に、龍や鳳凰などの幻獣、虎、鶴、兎、金魚、蛙などが表情豊かに描かれた新作30点を展示する。

サブタイトルの「遐福(かふく)」とは、長く久しい年、長生き、大きな幸せ、永遠の幸福の意味で、「降爾遐福=なんじに遐福を降す」(詩経・小雅・天保)からとっており、玉井伸弥さんが「遥かなる永遠の幸福」を願って鳳凰や龍、麒麟を描いたという。

玉井伸弥さんは1994年広島県広島市生まれ、2016年に愛知県立芸術大学美術学部美術科日本画専攻を卒業、在学中の2015年に「第27回三菱商事アート・ゲート・プログラム」で入選(第29、30、31、32回でも入選)、第70回春の院展で初入選、再興第100回院展初入選(第101回でも入選)、三菱商事アート・ゲート・プログラム2015年度奨学生、2016年に東京で個展、2018年に愛知県立芸術大学大学院博士前期課程日本画領域を修了、現在、愛知県立芸術大学非常勤講師、日本美術院院友。

開場時間は10時30分から20時30分(最終日は18時)まで。入場は無料。

インド、感染者50万突破間近に、息子の帰省待ちわびる(23)

【モハンティ三智江のインド発コロナ観戦記=2020年6月23日】6月末までのロックダウン(都市封鎖)も早いもので、もう半ばに達し、初期の封鎖中、いっこうに時が進まなかったのに比べ、慣れたせいか、時間の流れが速く感じられるようになった。

昨年12月、夫を亡くしたばかりの私を慰めるために、福井在住の旧友が石川県小松市の安宅の関、義経(よしつね、1159-1189)・弁慶(べんけい、?-1189)伝説で有名な観光地に車で連れていってくれた。

当地プリー(Puri)は本日13日は朝方から大雨、日本の梅雨入り同様わがオディッシャ州(Odisha)はモンスーン(雨季)に突入したようだ。 そもそも先月からよく雨が降り、例年にない冷夏だったのだが、今年の雨量は多くなりそうな気配である。日本の短い梅雨と違って、たっぷり3カ月近く、9月一杯まで続く。

新型コロナは湿気に弱いそうで、インドの長い雨季がウイルス退治に一役買ってくれないかとの期待も増すが、紫外線に弱いはずのコロナが酷暑季のインドで猛威を振るったことと考え合わせると、過剰な期待は禁物だ。

23日には恒例の山車祭が催される予定だが、この分だと、雨中敢行になるかもしれない。コロナ禍で厳重な警備のもと行われる無観客祭だから、いつもなら何十万人とあふれる巡礼旅行者の大観衆も皆無、3台の山車に祀られた三位一体神に謁見かなうのは、催行されるグランドバザール周辺に家や店がある人たちだけだ。それも、近づけないのだから、ベランダや屋上から遠目にである。

ホテルは休業要請を強いられ続けているので、例年のように祭り目当ての観光客も期待できず、私はいつものようにネットで動画チェック、大方の住民にとっても今年はテレビで視聴という味気ないお祭りになってしまうだろう。

石川県の史跡に指定されている安宅住吉神社の境内を出ると、日本海を望める絶好の見晴らしポイントが。折柄、陽が沈み出し、美しい落日を堪能できた。

さて、首都デリー(Delhi)をはじめ、西インドでは依然感染拡大に歯止めがかからず、1日の感染者数も全土で1万1000人を超えて更新し続け、現在32万人超、あと10日で50万人に達するとの予想も出ている。

それどころか、ピークは11月末との恐ろしい観測も一説にはあり、最近、ふっと年内の帰国は無理かもしれないとよぎりだした私の懸念をさらに強くする。

一旦解除した全土ロックダウンを再発令するとの噂も流れている昨今、私見では、デリーは3万人以上の感染者数からいっても、封鎖を継続すべきだったと思うが、中枢都市ゆえ経済再開に動き出さざるをえなかった事情もわからないではない。

そんな中、息子が今月25日帰郷することになった。といっても、感染爆発都市ムンバイ(Mumbai)からの帰省で、2週間の自宅隔離義務があり、戻ってもすぐには母子の対面もかなわず、想定外のとんでもない世の中になってしまったことに、つい嘆息が洩れるばかりだ。

しかし、昨秋、夫に先立たれ、未亡人独り暮らしの私にとっては、男の身内の存在は頼りになるもので、ホテルのことやら、今後のことをじっくり相談するつもりでいる。息子のラッパーとしてのキャリアも、コロナ禍で停滞しているし、将来のベースのことやキャリアのこと、じっくり話し合いたいと思う。

2月にムンバイに引っ越したばかりのわが子だったが、ひと月とたたぬうちにコロナ禍に見舞われ、感染最悪都市で巣篭もり生活を長々と強いられてきたのだ。当州も、3700人以上と急増しているが、少なくとも、ムンバイよりはずっとましで、人口20万人ほどのプリー(Puri)地方の実質患者数は55人、厳格な封鎖体制が依然敷かれているので、爆発には至らないと推測するが、このまま推移すれば5000人に達してしまうかもしれない。

ご来迎のようなまばゆい日本海の夕日に祈祷を捧げ、夫の冥福を祈った。最期の対面は叶わなかったが、やっとさよならができたようで、悲しみが癒された。旧友の温かい思いやりに感謝したものだ。

州外の都市部に出稼ぎに行っていた労働者の救済引き上げ措置で、感染者の9割は隔離センターからだが、列車やバスが運行を再開してからは、なんと54万人以上の出稼ぎ労働者が帰省したとか。

州外から持ち帰られては、いくら厳格な措置をとってもお手上げである。しかし、ナヴィーン・パトナイク(Naveen Patnaik)州首相はよく健闘している。州民の命優先で厳格なのはいいんだが、救済措置が講じられないのが、在外住民としては不満だ。ただ、当地にいてホテル内にこもっている限り、危機感はさほどない。

私個人に限って言えば、日常に戻りつつあるといった現況だ。ただし、前と違って、外に出れない日常に順応しつつあるといったところか。元々、こもって書いたりすることが多かったので、籠城(ろうじょう)は苦ではないが、やはり気晴らしに浜の散歩に出れないのは辛いし、寂しい。しかし、3階のベランダや屋上から遠目に海を眺めて、かろうじて外出欲求のなにがしかを満たしている。屋外スペースで深呼吸すると、こもりきりの生活の気散じになり、ほっと人心地つく感じ、外気に触れるだけでずいぶん違うものだ。

インドの本宅が、日本のワンルームマンションと違って、ゆったりしたスペースがあるのも、籠城生活を窮屈に感じない理由だと思う。未亡人の独り暮らしには広すぎるほどで、元々干渉されるのが嫌いで自由好き勝手にやりたい私だけに、軟禁のこつをつかんでしまえば、あとは楽勝である。

独りなので、うるさく言う人は誰もいない。夫が生きていたころも、彼は非干渉主義で、自分も独立独歩の人だったので、やりやすかったが、それ以上にもう誰にも気兼ねは要らなくなったのだ。

どこかで巣ごもりも悪くないと感じている自分がいることも確かで、リズムができてしまえば、制限のある中でも精一杯居心地よくできる。

あと1週間で、軟禁3カ月に達するわけだが、果たして引きこもり記録がどこまで延びるのかは私にもわからない。が、以前のような息詰まるような緊迫感やストレスはないし、だらだらと軟禁生活が続いていくだけのことで、この状態にもう慣れているので、さして苦痛には思わない。

日本の友人のサポートもありがたい。心配してくれて、何彼となく情報を送ってくれたり、改めて私は友人に恵まれていると感謝したり、こういう非常時ほど、真の友がわかるものだ。親族のサポートも無論ある。日本ばかりでない、当地では甥が陰に日向に支えてくれている。

息子が戻ってきたら、2人で力を合わせてこの危機を乗り切っていかねばと思っている。2週間の隔離義務が終了したら、一杯やりたいが、そのころまでにリカーショップはオープンしているだろうか。来月7日営業再開の噂も聞くが、ロックダウンのさらなる延長次第によっては、息子とのマスク越しの飲み会も延期を余儀なくされそうだ。

(「インド発コロナ観戦記」は「観戦(感染)記」という意味で、インドに在住する作家で「ホテル・ラブ&ライフ」を経営しているモハンティ三智江さんが現地の新型コロナウイルスの実情について書いており、随時、掲載します。モハンティ三智江さんは福井県福井市生まれ、1987年にインドに移住し、翌1988年に現地男性(2019年秋に病死)と結婚、その後ホテルをオープン、文筆業との二足のわらじで、著書に「お気をつけてよい旅を!」(双葉社)、「インド人には、ご用心!」(三五館)などを刊行しており、感染していません。

また、息子はラッパーとしては、インドを代表するスターです。13億人超と中国に次ぐ世界第2位の人口大国、インド政府は3月24日に全28州と直轄領などを対象に、完全封鎖命令を発令し、25日0時から21日間、完全封鎖し、4月14日に5月3日まで延長し、5月1日に17日まで再延長、17日に5月31日まで延長し、31日をもって解除しました。これにより延べ67日間となりました。ただし、5月4日から段階的に制限を緩和しています。

6月19日現在、インドの感染者数は38万0532人、死亡者数が1万2573人。すでにイギリスを抜いて、アメリカ、ブラジル、ロシアに次いで4位になっている。州別の最新の数字の把握が難しく、著者の原稿のままを載せています。また、インドでは3月25日から4月14日までを「ロックダウン1.0」とし、4月14日から5月3日までを「ロックダウン2.0」、5月1日から17日までを「ロックダウン3.0」、18日から31日を「ロックダウン4.0」、6月1日から「アンロックダウン(Unlockdown)1.0」と分類していますが、原稿では日本向けなので、すべてを「ロックダウン/アンロックダウン」と総称しています。

ただし、インド政府は5月30日に感染状況が深刻な封じ込めゾーンについては、6月30日までのロックダウンの延長を決め、著者が住むオディシャ州は独自に6月末までの延長を決めています。この政府の延長を「ロックダウン5.0」と分類しています)

丸善日本橋で市来功成、山岡康子「猫」展、愛猫絵画の受注も

【銀座新聞ニュース=2020年6月22日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・日本橋店(東京都中央区日本橋2-3-10、03-6214-2001)は6月24日から30日まで3階ギャラリーで市来功成さんと山岡康子さんによる「親愛なる猫たちへ-絵画二人展」を開く。

丸善・日本橋店で6月24日から30日まで開かれる市来功成さんと山岡康子さんによる「親愛なる猫たちへ-絵画二人展」に出品される山岡康子さんの作品。

「クレヨンの精細な技法で柔らかな毛並みまで描きとめ、表情豊かで愉快な猫像を作り出す」クレヨン画家の市来功成(いちき・こうせい)さんと、「擬人化した猫像を鮮やかな色彩の油彩やモノクロの銅版画で描き、独創的な世界を紡ぎ出す」山岡康子(やまおか・やすこ)さんが愛情をこめて描いた猫たちを展示する。

市来功成さんは1956年鹿児島県伊佐市生まれ、1994年に新美術協会東京都美術館洋画新人賞(1995年、1996年に洋画奨励賞)、2006年にジャパンアートエキスポに出品し、現在、百貨店の美術画廊などで個展を開いている。

山岡康子さんは京都府生まれ、1970年に京都市立芸術大学美術学部を卒業、銅版画制作をはじめ、1998年に京都で個展、1999年にポーランドミニチュアール版画展で入選、2001年に油彩画を制作、その後、個展を開いている。

同じく市来功成さんの作品。

また、自宅の愛猫の写真を3枚から5枚持参すると、市来功成さんが家族の猫の肖像画を描く絵画も受注する。

開場時間は9時30分から20時30分(最終日は17時)まで。

丸善丸の内で棟方志功、浜口陽三、ミュシャ、ルオーら特選展

【銀座新聞ニュース=2020年6月21日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ内、03-5288-8881)は6月24日から30日まで4階ギャラリーで「丸善絵画特選展」を開く。

丸善・丸の内本店で6月24日から30日まで開かれる「丸善絵画特選展」に出品されるシャガールの「ロミオとジュリエット」(リトグラフ)。

20世紀を代表する国内外の画家の油彩画、水彩画、リトグラフ、シルクスクリーン、銅版画など、さまざまな作品約200点を特別価格で展示販売する。

出品される画家は日本を代表する板画(版画)家で、「仏」を題材にした作品で知られる棟方志功(むなかた・しこう、1903-1975)、版画家で、1918年にフランスにわたって以来、一度も帰国しなかった長谷川潔(はせがわ・きよし、1891-1980)、1930年にフランスにわたり、戦時中に一時帰国したものの、1953年に再渡仏し、果物や野菜など身近な静物をメゾチント技法で表現した浜口陽三(はまぐち・ようぞう、1909-2000)。

洋画家で、パリの街角、店先などを描き、わずか30歳で亡くなった佐伯祐三(さえき・ゆうぞう、1898-1928)、パリを中心とするヨーロッパの歴史が刻まれた街並みを描き続けた洋画家の荻須高徳(おぎす・たかのり、1901-1986)、木版画家で、山岳風景を題材とした作品で知られ、「山の版画家」といわれた畦地梅太郎(あぜち・うめたろう、1902-1999)。

ピアノ奏者で画家のフジ子・ヘミング(Hemming Ingrid Fuzjko、1932年生まれ)さん、フランスの印象派の画家、ルノワール(Pierre-Auguste Renoir、1841-1919)、19世紀末のフランスを代表する画家・ロートレック(Henri Marie Raymond de Toulouse-Lautrec-Monfa、1864-1901)、アール・ヌーボー(Art Nouveau、フランス語で「新しい芸術」の意)を代表するチェコ(当時はオーストリア=ハンガリー帝国領モラビア)出身のグラフィックデザイナー、アルフォンス・ミュシャ(Alfons Maria Mucha、1860-1939)。

アールデコ(Art Deco、1910年代から1930年代に流行した装飾の一傾向)時代にフランスで活躍し、華やかな女性を繊細で優雅なタッチで表現し、「夢見るパリの画家」と呼ばれたルイ・イカール(Louis Icart、1888-1950)、ロシア出身のユダヤ系フランス人画家・マルク・シャガール(Marc Chagall、1887-1985)、スペイン出身で、フランスで制作活動をした画家、素描家、彫刻家・パブロ・ピカソ(Pablo Picasso、1881-1973)。

19世紀から20世紀期のフォーヴィスム(野獣派)を代表するフランス人画家・ジョルジュ・ルオー(Georges Rouault、1871-1958)、19世紀から20世紀期のフォーヴィスム(野獣派)を代表するフランス人画家で、「色彩の魔術師」と呼ばれたラウル・デュフィ(Raoul Dufy、1877-1953)、あらゆる伝統を拒否し、自分の才能だけを信じ、何ごとにも束縛されたり、服従することを嫌ったフランスの画家、ヴラマンク(Maurice de Vlaminck、1876-1958)、近代のフランス人画家・モーリス・ユトリロ(Maurice Utrillo、1883-1955)。

パステルカラーの簡潔で華やかな、夢見るような少女像を描いたマリー・ローランサン(Marie Laurencin、1883-1956)、第2次世界大戦後の具象絵画の代表的な画家・ベルナール・ビュッフェ(Bernard Buffet、1928-1999)、繊細な描写と華麗な色彩で人間の内面や現代の苦悩を描いた「魂の画家」と呼ばれたジャン・ジャンセン(Jean Jansem、1920-2013)。

セピア調の色彩と、人物や馬などを素描する表現主義的な作品で知られるフランスの画家、クロード・ワイズバッシュ(Claude Wisebash、1927年生まれ)さん、第2次世界大戦後の具象絵画の画家・ポール・アイズピリ(Paul Aizpiri、1919-2016)、現代フランス画家で「成熟の赤」と評されたロジェ・ボナフェ(Roger Bonafe、1932年生まれ)さんら。

開場時間は10時から21時(最終日は16時)。

サニーヘルス、日光浴びてビタミンDやセロトニン生成し、健康な体に

【銀座新聞ニュース=2020年6月20日】健康食品、美容商品、化粧品などの販売会社、サニーヘルス(中央区八重洲2-1-6、八重洲kビル、03-6701-3000)はこのほど、レポート「日光にダイエット効果がある?日光不足による意外な影響とは」を発表した。

人間の体内時計(概日リズム)は日光によってコントロールされ、約24時間の周期的なリズムで動いている。

「太陽の光を浴びる」ということを日常生活の中で意識したことがあるだろうか。日光を浴びることは、人間のみならず動植物すべてにとって必要なことだ。とはいえ、その多くの効果やメリットよりも、紫外線による日焼けや肌へのダメージなど、デメリットを気にすることのほうが多いかもしれない。

1日中屋内で過ごしてしまう日が多い人は、日光不足によるデメリットが多くなるので要注意だ。すでに「何となく不調」と感じている人は、日光を浴びる生活に切り替えたい。そこで、紫外線ダメージを心配することなく、日光を浴びるメリットだけを享受することができる効果的な方法を紹介しよう。

まずは以下の症状があるかどうかを確認してほしい。

・やる気が出ない
・だるい
・うつっぽい
・いつも眠い
・なかなか眠れない
・太り始めた

上のように、何となくいつもよりも調子が悪いと感じているとき、原因の一つに日光不足の可能性が考えられる。日光を浴びることは、体に多くの影響を与えており、人間の体内時計(概日リズム)は日光によってコントロールされ、約24時間の周期的なリズムで動いている。

人間の場合、朝目覚め、日中に活動をし、夜間は眠り、体の回復をするといったリズムを刻むよう、時計遺伝子にプログラムされている。日中に日光を浴びることで、体内時計は正しく動き、体の各機能が適切に働く。反対に言えば、日光を浴びないと、体本来のパフォーマンスが下がってしまうことにもなりかねない。

午前中に日光を浴びると、体内時計が正しく働くようになり、太りやすい「ビーマルワン(BMAL1)」が減少、代謝機能の向上、食欲や代謝に関わるホルモンに作用する。

例えば、同じものを同じ量だけ食べるにしても、朝よりも夜の方が太りやすいのは体内時計が原因で、この太りやすい体質を作っているのは「BMAL1(ビーマルワン)」と呼ばれるたんぱく質だ。

夜22時頃を過ぎると体内にはエネルギーを脂肪分として蓄えるため、「BMAL1」が急増して「太りやすい状態」になることが分かっている。この「BMAL1」は夜に増加し、朝日を浴びることで減少するという特徴がある。

米ノースウェスタン大学の研究によると、朝に日光を浴びる時間が早い人ほど、BMI(体格指数)は低下する傾向が見られた。

早起きをして日光を浴びることで体内時計が正しく働くようになり「BMAL1」が減少、代謝機能の向上、食欲や代謝に関わるホルモンに作用し、食べ過ぎることがなくなるなどの理由により、体重が減りやすくなると考えられている。

研究によると、BMIに影響を及ぼすには8時から12時までの間に、最低20分から30分間光を浴びるだけで十分といわれている。

日光を浴びることによるメリット・効果としては、ビタミンDの生成が挙げられる。ビタミンDは日本ではそれほど大きく注目されていないが、アメリカでは積極摂取が推奨されている。

骨の健康を保つにはカルシウムが必要なことは知られているが、血中カルシウム濃度を高め、吸収を促進させるには、ビタミンDも同時に必要となる。ビタミンDは、日光を浴びることによって体内で生成される。

不足すれば、骨がもろくなってしまうリスクが高まるが、1日15分程度日光を浴びれば、十分量のビタミンDが作られると考えられている。健康な人が一般的な生活を送っていれば適量の日光を浴びることができるので、ビタミンDが不足することはそれほど多くはないと考えられている。

しかし、日光をあまり浴びない人、高齢者、常に日焼け止めを全身に塗っている人などは、ビタミンDが不足してしまう。ビタミンDの働きは骨の健康に作用するほか、免疫力、脳や神経を正常に保つ、生活習慣病のケアなど、多くに関わっている。また、ビタミンDにより吸収が高まるカルシウムは、骨、歯などを形成する。

そのほかにも、ホルモン、神経伝達物質の分泌、血液凝固、筋肉の収縮、体内のイオンバランスを正常に保つ、神経の興奮を調整する、細胞増殖・分化・維持、血圧上昇の防止など、実に多岐にわたる。

また、日光を浴びることは、心の安定と質の良い睡眠にも影響する。精神状態を安定させ、前向きな気持ちや心の安らぎを感じさせてくれる「幸せホルモン」とも呼ばれる神経伝達物質の「セロトニン」は、不足すると、不安感、イライラ、落ち込み、ストレス耐性の低下、やる気の低下など、精神バランスに悪影響を及ぼすことがある。

また、セロトニンは睡眠ホルモンであり、体内時計のリズムを調整する働きのある「メラトニン」の原料となる。1000ルクス以上の強い光によってメラトニン分泌が抑制されるため、日中は少なく、暗くなる夜間には多く分泌される。これによって睡眠、覚醒リズム、ホルモン分泌のリズムなどが調整される。

1000ルクスはコンビニ店内の明るさが目安で、屋外ならくもりの日でも1万から3万ルクス、晴れの日は3万ルクス以上に上る明るさがある。幸せホルモンのセロトニンを適切に分泌させるには、午前中に15分から30分程度日光を浴びることとされている。そしてセロトニンがメラトニンに変わり、夜ぐっすり眠るためには、暗くなってからはテレビやスマホ、PCなどの強い光を見ないことが大切となる。

現代社会では、日中屋外に出ないことや、夜間も明るいことが普通になっているが、朝日を浴び、夜は暗くするということを意識的に行うことが、本来あるべき体の機能を維持することに繋がる。

ダイエットにお勧めなのは日光浴に加えてインターバル速歩だ(4月26日付「消費カロリーに1.5倍の差!ウォーキングで気にするべきは歩数ではなくスピード!」を参照)。

さらに、手のひらを太陽に向けるだけで効果がある。日光浴による効果を効率的に享受し実感するためには、午前中の早い時間、つまり朝日を浴びることが適している。午前10時頃までであれば紫外線量も少ないので、肌へのダメージがそれほど多くないというメリットもあり、体内時計を整える作用も期待することができる。

しかしながら、毎日午前中に日光浴のために外出することが難しい人も少なくないし、やはり紫外線ダメージが気になる人もいるだろう。暑い季節ならなおさらだ。早朝に散歩やウォーキングに出ることができればベストだが、難しい場合はベランダや庭でできる「手のひら日光浴」がお勧めだ。

日光に当たるのが手のひらだけであっても、屋外の明るい光を見ることで日光浴のメリットは得られるし、手のひらは体の他の部分の皮膚よりもメラニン色素が少ないので、日焼けのリスクが低く、シミなどの心配もない。時間帯は日の出から午前10時頃までの間、上述したすべての効果を得たい場合は20分から30分間、手のひらを太陽に向ける。

季節により光の量が異なるので、夏なら15分、冬は30分といった具合に多少調整したい。また、必ずしも晴天の日なたではなくても、曇天や日陰でも効果は得られる。日焼けが気になる人は、日焼け止めや長袖の服を着るなど、手のひら以外の部分をカバーする。

日光を浴びることで、人間の体は体内時計がリセットされ適切に動くようになる。晴れた朝のウォーキングはそれだけでも気分がよくなるので、可能な人は試してみてほしい。もちろん、外を歩かなくても、ベランダや庭で日光浴をするだけでも十分なので、意識して行いたい。