子供向け国際映画祭、戸田恵子らがライブで声優

【銀座新聞ニュース=2011年8月11日】一般社団法人キンダー・フィルム(19回キンダー・フィルム・フェスティバル実行委員会、杉並区下高井戸2-6-2、03-5355-1225) は8月12日から「第19回キンダー・フィルム・フェスティバル」を開催する。

「キンダー・フィルム・フェスティバル」は世界3大映画祭のひとつ、「ベルリン国際映画祭」の児童映画部門の協力を得て、1992年にスタートした日本で唯一の子どもたちのための世界映画祭だ。

子ども向けの映画を上映し、コンペティション部門ではもっとも優れている作品を最優秀作品賞(グランプリ)として表彰する。その選考は小学校3年から6年までの児童(キンダー審査員)10人が行い、映画祭最終日に表彰式で発表され、10月の東京国際映画祭で上映される。

日程は8月12日と8月13日が日比谷公会堂(千代田区日比谷公園1-3)、8月18日と8月21日が調布市文化会館(調布市小島町2-33-1)で開催される。

8月12日18時30分からオープニング スペシャルプログラムを開催する。第19回キンダー・フィルム・フェスティバル実行委員長の戸田恵子(とだ・けいこ)さん、中山秀征(なかやま・ひでゆき)さん、山寺宏一(やまでら・こういち)さん、内田恭子(うちだ・きょうこ)さん、ジョン・カビラ(じょん・かびら)さん、佐久間レイ(さくま・れい)さんによるスペシャルライブで、舞台上でアニメの吹き替えに挑む。

また、マギー審司(まぎ-・しんじ)さんによるマジック、11歳のシンガー・ソングライター、水谷(みずたに)ゆうさんによるスペシャルライブと 「どうぶつ会議」などを上映する。

8月13日11時と14時30分から戸田恵子さん、小林由美子(こばやし・ゆみこ)さん、つのだりょうこさんらによるスペシャルライブで舞台上でアニメの吹き替えに挑む。また、短編アニメと長編アニメ「ローラ」の上映、水谷ゆうさんのライブを開催する。

今回、コンペティション部門に参加するのは長編部門がラインハルト・クロース(Reinhard Kloss) さんとホルガー・タッペ(Holger Tappe)さんんが共同で監督したドイツのアニメ「どうぶつ会議」(2010年、93分)、フランチスカ・ブッフ(Franziska Buch)さんが監督したドイツの「ローラ!」(2010年、96分)。

シーネム・サカオグルー(Sinem Sakaoglu)さんが監督したフランスとドイツの合作アニメ「サンドマンと夢の砂」(2010年、84分)、イアン・パワー(Ian Power)さんが監督したルクセンブルクとアイルランドの合作「ランウェイ」(2010年、101分)の4本。

短編部門がキャサンドラ・ングエン(Cassandra Nguyen)さんが監督したオーストラリアの「ランチ」(2011年、9分)、レベッカ・アコン(Rebecca Akoun)さんが監督した イスラエルのアニメ「オオカミと羊飼い」(2010年、8分)、ダチェ・リードゥーゼ(Dace Riduze)さんが監督したラトビアのアニメ「どんぐりさんの冒険」(2010年、10分)。

イエズス・ペレス(Jesus Perez)さんとエリザベス・ウターマン(Elizabeth Huttermann)さんが共同監督したスイスのセリフのないアニメ「ぼくたちのひみつ」(2011年、6分)、ゲーザ・エム・トート(Geze M.Toth )さんが監督したハンガリーのアニメ「ベリーとドリー」(5分)。

ガリレオさんが監督した日本の「ポンタと遠足」(12分)、ゾフィ・ザジコヴァ(Zofie Zajickova)さんが監督したチェコのセリフのないアニメ「ドミノ-ふたつの小さな世界」(10分)、ジュリア・ポスタフスカヤ(Julia Postavskaya)さんが監督したロシアのアニメ「プレイメイト」(11分)の8本だ。

特別上映されるのは小林由美子(こばやし・ゆみこ)さんがライブでセリフを語る「リサとガスパール」(11分)、比嘉久美子(ひが・くみこ)さんがライブで吹き替えをする「きかんしゃトーマス」(7分)、同じくライブで吹き替える「はらぺこあおむし」の3本と短編映画14本だ。

短編映画はイギリス「ひつじのショーン」(2007年、8分)、日本の「ぼくもくま」(2011年、5分)と「こま撮りえいが こまねこ」、「こまねこ-はじめのいっぽ」(5分)、「カメラのれんしゅう」(6分)、「こまとラジボー」(8分)、「ほんとうのともだち」(26分)。

イギリスの「まいごのペンギン」(2009年、24分)、イタリアの「ジョアンニの自慢のパパ」(2009年、16分)、イギリスの「テディとアニー」(1997年、25分)、イギリスの「ショーンの冒険」(1998年、29分)、イギリスの「パパ、お月さまとって!」(8分)、ノルウェー の「マレーネとフロリアン」(2001年、14分)ドイツの「わすれられないおくりもの」(2003年、7分)。

日比谷公会堂は定員が1200人で、料金は一般1000円(前売が700円)、3歳から18歳未満と60歳以上が500円(前売が500円)、3歳未満が無料。

調布市文化会館は定員が500人で、料金は一般500円(前売が400円)、3歳から18歳未満と60歳以上が100円(前売も同じ)、3歳未満が無料。

一風堂が青山にラーメン店、創業時の博多中華そば復活

【銀座新聞ニュース=2011年8月10日】「博多一風堂」を運営する「力の源カンパニー」(福岡県福岡市中央区薬院1-10-1)は8月10日に「博多 一風堂 南青山店」(港区南青山3-8-37、第2宮忠ビル地下1階、03-5772-8373)を開店した。

「力の源カンパニー」がラーメン専門店の「博多一風堂」を初めて東京・青山に出店する。「博多 一風堂 南青山店」は従来の一風堂よりもラーメンの種類を増やしており、「赤丸新味」(850円)、「白丸元味」(750円)、「一風堂からか麺」(850円)といった定番をはじめ、1985年の創業当時に博多本店で提供していた「江戸式しょう油ラーメン」を復活した、南青山店限定の「博多中華そば」(680円)。

また、「赤丸」や「白丸」にチャーシュー、明太子など7種類の具材をトッピングした「特製ラーメン」(980円)、夏季限定メニューの「博多づけ麺」(850円)のほか、「冷やし中華」(780円)、8月中旬以降の月曜日から木曜日の8時から10時限定の「朝ラーメン」(500円)の8種類をそろえている。

「力の源カンパニー」の代表取締役、河原茂美(かわはら・しげみ)さんは1952年福岡県生まれ、1979年にレストランバー「アフター・ザーレイン(AFTER THE RAIN)」を開店、1985年10月にラーメン店「博多一風堂」を開店、1986年に「力の源カンパニー」を設立、1997年にテレビ東京系「テレビ(TV)チャンピオン・ラーメン職人選手権」で優勝した。

1999年にテレビ東京系「史上最強!ラーメン王決定戦」で優勝、2000年にテレビ東京系「大行列!ラーメン職人選手権」で優勝、2005年にTBS系「史上最大のラーメン王座決定戦」で初代「麺王」に就いている。

営業時間は月曜日から木曜日が8時(金・土曜日、祝前日は11時)から24時(金・土曜日、祝前日は1時、日曜日、祝日は22時)まで。定休日はなし。

キッズフェスタ、地震や乗馬体験、七五三撮影会も

【銀座新聞ニュース=2011年8月9日】東京国際フォーラム(千代田区丸の内 3-5-1、03-5221-9000)は8月15日から8月17日の3日間、「丸の内キッズフェスタ2011」を開催する。

2007年から東京国際フォーラムではじめた小中学生を対象とした夏休み企画で、「親子、家族がともに楽しみながら、学び、体験し、交流することを通して、未来への夢を育む参加・体験型イベント」だ。2011年で5回目になる。

今回は「キッズ広場」と「キッズアカデミー」、「キッズわくわくタウン」と、それに「キッズ広場」の中の「キッズステージ」と4つの会場に集約して、開場時間も短縮して節電をしながら、さまざまなイベントを行う。

2007年に3日間で9万人、2010年には11万人の子どもと家族が参加し、2010年には107の団体と企業が協力した。

地下2階の「キッズ広場」では、「安全・安心みんなの東京」を開催し、「見る・知る・挑戦する!展示・体験コーナー」では絵画や工作を体験したり、パトカー、白バイなどを展示したり、警察官やレスキュー隊、救急隊の制服を着て記念写真の撮影会がある。訓練を実演する。また、警察犬がピストルを発見したり、災害救助を行ったりと訓練を披露する。

8月17日には相撲や太鼓、新体操への挑戦もできる。事前申し込み制だが、当日の参加も可能だ。

ロビーギャラリーなどでは「キッズアカデミー」を開く。8月15日13時から16時まで「東京(TOKYO)FM」のワイド番組「シナプス」の公開生放送が行われる。「デッカイ文字」を書く書道(事前)もある。

8月16日は音楽に合わせてバレエやリトミック、画家による即興の絵本つくりなどで、「被災地の子どもたちを想う」活動の報告会などを行う「子どもを想う-ファンタジー&自然に遊び、被災地を想う」(当日参加も)を開く。また、「ビー玉万華鏡」つくり(事前)、防災実験教室(当日参加)、囲碁教室(事前)などがある。

8月17日は初の数字当てカードゲームのアルゴ・オープン選手権(当日参加)、アロマの体験教室(事前)、金管五重奏のコンサート(事前)などが行われる。

3日間連日で開催されるのは貿易ゲームで考える「助け合いの心」と「おかねの活きた使い方」(当日参加)、親子でクッキー作り(事前)、声、手拍子などによる楽器のないオーケストラ(事前)、プリン教室(事前)、獣医の体験(事前)。

食事のマナー教室(当日参加)、オリジナルTシャツつくり(事前)、手作りカルビー・キャンドル教室(当日参加)、親子そば打ち体験(当日参加)、楽つみ木3万個で未来の絆都市再生(事前)、将棋大会(事前と当日参加)などだ。

「キッズ広場」の中の「キッズステージ」では、8月15日が竹の楽器を使った大音楽会、警視庁音楽隊と女性で編成されたカラーガード(通称・メック=MEC)によるフラッグ演技の披露、森の番人「どんぐりくん」とエコロン星の環境調査員「エコロン」の森づくりの紙芝居ショー、セサミストリート防犯ショー、小・中学生による大江戸ダンス。

早起き銀次と寝不足テル、ナゾの宇宙人「ウッシー星人」による現代紙芝居「早寝早起き朝ごはん!」、バトントワラーのコミュニティ「ウィズ・バトンネット」のウィズ・バトン・パフォーマンスが開かれる。

8月16日は警視庁音楽隊とカラーガードの演奏と演技、キッズファッションショーで2011年の「七五三」新作衣装を披露、小学校4年から6年で構成されるビッグバンド・クラブ「イズミノーツ」によるジャズライブ、シルバニア村によるファミリーショー、車いすの選手によるバスケットボール、臨港消防少年団の鼓笛隊による演奏会、ウィズ・バトン・パフォーマンスが予定されている。

8月17日は日本郵政グループのイメージキャラクター「ポスティーズ」によるはがきの書き方クイズショー、小中学生を中心としたバトン演技、東京都交響楽団の楽団員による金管五重奏の演奏、セサミストリート防犯ショー、楽器を使わずに声、手拍子、足拍子などの「音」によるオーケストラ、音楽家の中西圭三(なかにし・けいぞう)さんによる「ぼよよん共和国2011」が開かれる。

「キッズ広場」の中の「こども応援ランド」では、主に有料の体験コーナーが開設される(当日参加)。8月15日が日本巡回アートの移動サーカス「デイリリー・アート・サーカス2011」が、大きな空気ロボットやいいところを表彰し合ったり、パラシュート手紙、100グラムおもちゃをつくったりする。参加費は1回100円。

8月16日と8月17日は反射材を使って、かばんやランドセルにつけると、車の照明に反射して交通安全に役立つキーホルダー(1個150円)や岐阜県産の広葉樹に絵や文字を描いて、オリジナルバッジ作り(1個300円)、かざぐるまの制作(1個300円)もある。

また、大学生や高校生が指導してミサンガ作り、こねこね石けん、逆立ちゴマなどの工作(1個150円)、糸電話つくり(1個50円)などがある。

「キッズ広場」の中の「キッズお楽しみ出展」では、企業や団体のPRブースを出展している。英語でゲームを楽しむコーナー、東京の酪農家がつくった東京牛乳、くり返し使える電池「エネループ」に関する環境クイズ、七五三撮影会とチャリティ撮影会、生協の「玉入れゲーム」コーナー、小笠原諸島と「緑のカーテン」を紹介するコーナー。

「おかねクイズ」、防災サバイバルを学べるキッズぼうさい館、タマゴプリンの試食コーナー、アロマうちわを作るコーナー、ボーイスカウトのかざり結びコーナー、耕作放棄地の再生活動に関するコーナー、親子で楽しめるスケッチブック「ワンデイ(One Day)」の展示コーナー、乳製品の食育クイズコーナー、帝国ホテルによるキッズカフェなどがある。

地上広場の「わくわくタウン」では、会期中、「イザというとき」を体感できるコーナーを設け、起震車では地震、煙体験ハウスでは煙を体感できる。広場を走るミニ消防車には乗ることができる。

時速5キロ程度のスピードで自動車の衝突を体験できるシートベルト体験車、8月15日には警視庁の騎馬隊による乗馬体験も予定されている。

ほかに、ネオ屋台村、8月15日夕の小中学生の踊りの祭り「大江戸舞祭・大江戸ダンス」、8月17日夕に子どもたちによる打ち水などが開催される。

開場時間は10時から17時。イベントは事前申し込みと当日整理券配布があり、事前申し込みはすでに締め切っており、当日整理券は地下1階・ロビーギャラリーのインフォメーショで配布する。問い合わせは「丸の内キッズフェスタ事務局」(03-5221-9630)まで。入場は無料。

松屋でルパン三世展、パンチの原画や不二子フィギュアも

【銀座新聞ニュース=2011年8月8日】松屋銀座店(中央区銀座3-6-1、03-3567-1211)は8月10日から8月22日まで8階大催場で「アニメ化40周年 ルパン三世展」を開催する。

モンキー・パンチさんの「ルパン三世」が1967年にマンガとして登場し、1971年にテレビアニメ化されて40周年を迎えたのを機に、原作のマンガやテレビシリーズ、映画を紹介するイベントで、モンキー・パンチさんの原画約100点をはじめ、アニメ制作時に作られた企画書や設定画、セル画、宣伝物、秘蔵資料など約100点、計約200点を展示する。

ウイキペディアによると、「ルパン三世」は大泥棒のルパン三世、ルパン三世の相棒で拳銃の名手、次元大介、紅1点でルパンの敵でもあり味方である峰不二子、盗賊石川五右衛門(いしかわ・ごえもん、生年不詳-1594)の末裔(まつえい)で日本刀をもつ石川五ェ門、ルパン三世の逮捕を悲願とする警視庁の警部、銭形警部などを中心とするナンセンス、コメディー、スラップスティックの要素を含んだアクションマンガだ。

マンガ家のモンキー・パンチさんが1967年から1969年まで週刊マンガ誌「ウィークリー(WEEKLY)漫画アクション」(双葉社)に連載されたのが最初で、1971年10月から1972年3月までよみうりテレビ系で放送された。
主人公のルパン三世はフランスの小説家、モーリス・ルブラン(Maurice Leblanc、1864-1941)の小説「怪盗ルパン」シリーズに着想を得て、アルセーヌ・ルパンの孫で天才的大泥棒という設定になっている。

当初のテレビアニメは制作が東京ムービーの藤岡豊(ふじおか・ゆたか、1927-1996)、作画監督が大塚康生(おおつか・やすお)さん、演出が大隅正秋(おおすみ・まさあき)さんで、大人向けアニメとしてスタートしたが、低視聴率に苦しみ、途中で子ども向けに軌道修正することになり、大隅正秋さんが降板した。

代わって、Aプロダクション(後「シンエイ動画」)の高畑勲(たかはた・いさお)さんと宮崎駿(みやざき・はやお)さんが演出を担当し、徐々に低年齢層向けに軌道修正したが、低視聴率のまま1972年3月に全23話で打ち切られた。当時の低視聴率はよみうりテレビの歴代ワースト記録で、今も破られていないという。

その後、このアニメ「ルパン三世」が繰り返し再放送されると、視聴率も20パーセントを超え、1977年10月から1980年10月に「ルパン三世」第2シリーズが日本テレビ系で放送された。この第2シリーズが「ルパン三世」シリーズの中でもっとも有名になり、「ルパン三世」のキャラクターと人気を確立したという。

演出は石黒昇(いしぐろ・のぼる)さん、新田義方(にった・よしかた)さん、中野健治(なかの・けんじ)さんが担当し、北原健雄(きたはら・たけお)さんが作画監督を務めた。途中から映画監督の高橋伴明(たかはし・ばんめい)さんや映画監督の鈴木清順(すずき・せいじゅん)も参加している。

この第2シリーズの放送中の1978年と1979年に劇場映画「パン三世 ルパンVS複製人間」と「ルパン三世 カリオストロの城」が公開されている。また、当初のアニメの商品化収入は同時期に放送された「家なき子」の2割に満たなかったが、サンスター文具が中高生向けのテレビキャラクター文房具を発売すると、アニメ終了時には日本テレビ音楽過去最大になったという。

テレビシリーズは1971年から1972年の第1シリーズ、1977年から1980年の第2シリーズ、1984年から1985年のパート3とあり、その後はスペシャル番組として1989年から2010年まで年間1本ずつ程度日本テレビ系で放送されている。また、劇場用アニメは1978年以来、1996年までに7本が公開されている。

会場では白いライダースーツを着て、マシンガンを手にした峰不二子のフィギュア「ダイブ×ルパン三世 峰不二子フローム・ファースト・テレビシリーズ(from 1st TV series)」(ルパン三世展バージョン、6825円)を特別販売する。

また、80円切手10枚とオリジナルポストカードをセットにした切手セット(4410円)やルパン三世のイラストが描かれた男性用ソックス(399円)も販売する。

開場時間は10時から20時(最終日は17時)まで、入場料は一般1000円、高大生700円、中学生以下無料。

丸善日本橋で光太郎、智恵子の紙絵展、智恵子抄刊行70年で

【銀座新聞ニュース=2011年8月7日】丸善・日本橋店(東京都中央区日本橋2-3-10、03-6214-2001)は8月10日から8月16日まで3階ギャラリーで「高村光太郎と智恵子の紙絵展-命と愛のメッセージ」を開催する。

詩人で彫刻家の高村光太郎(たかむら・こうたろう、1883-1956)が1941年に龍星閣(りゅうせいかく)から詩集「智恵子抄(ちえこしょう)」が出版してから70年になるのを記念して、「高村光太郎と智恵子の紙絵展」を開く。

今回は2人の生涯をたどり、高村光太郎の諸作品の展示、「レモン哀歌」や当時の丸善のインク工場の女工たちを詩にした「丸善工場の女工たち」などの原稿用紙を展示する。また、再現された高村智恵子の紙絵も披露し、明治から昭和を駆け抜けた2人の芸術作品を回顧する。

また、高村智恵子が残した千代紙を切り抜いてつくった1000枚を超える「紙絵」は高村光太郎の弟で、鋳金家の高村豊周(たかむら・とよちか、1890-1972)の子息、高村規(たかむら・ただし)さんにより複製され、鮮やかな色彩で細部まで鑑賞することができるようになっている。

「智恵子抄」は高村光太郎が妻で洋画家の高村智恵子(たかむら・ちえこ、1886-1938)について結婚(1914年)する前の1911年に出会ってから亡くなった後の1941年までに書かれた詩をまとめた詩集で、高村智恵子に関する詩29編、短歌6首、3編の散文が収録されている。また、1947年に白玉書房から刊行された「智恵子抄」には戦後に書かれた「松庵寺」と「報告」の2編が追加されている。

高村智恵子は1931年8月に統合失調症の最初の兆候が現れ、1932年に大量の睡眠薬を飲み、自殺を図るも未遂に終わり、1935年にゼームス坂病院に入院し、病室で多数の紙絵を生み出し、1938年に粟粒性肺結核のため死去している。

高村光太郎のエッセイ「智恵子紙絵」(1979年、筑摩書房)によると、智恵子が病院に入院してから6カ月後に、千代紙をもっていくと、「智恵子は大へんよろこんでそれで千羽鶴を折った」という。訪問するたびに、鶴の折紙、紙灯ろうなどがつくられ、ぶら下がっていた。

あるとき、訪問した高村光太郎が紙づつみをわたされたので、中を見ると、色紙をはさみで切つた模様風の美しい紙細工があった。「それを見て私は驚いた。それがまったく折鶴から飛躍的に進んだ立派な芸術品」だったからだ。それからは高村智恵子は色紙を要求するようになり、子供が折紙に使う色紙を送ると、高村智恵子の「仕事」が始まったという。

はさみはマニキュアに使う小さな、尖端の曲ったもので、それを手にして、しばらく紙を見つめ、すらすらと切りぬいていくだけで、当初は紙を四つ折、または八つ折にしてから切りぬくが、「後にはだんだん色調の配合、色量の均衡、布置の比例等に微妙な神経がはたらいて来て、紙は一個のカムバスとなった」という。こうして生まれた「千数百枚に及ぶこれらの切抜絵はすべて智恵子の詩であり、抒情であり、機智であり、生活記録であり、この世への愛の表明である」と書いている。

ウイキペディアによると、高村光太郎は1883年東京府下谷区(現東京都台東区)生まれ、1902年に東京美術学校(現東京芸術大学)彫刻科を卒業、在学時に文学に関心をもち、在学中に与謝野鉄幹(よさの・てっかん、1873-1935)の新詩社の同人となり「明星(みょうじょう)」に寄稿した。

1902年に大学を卒業すると研究科に進むも、1905年に西洋画科に移り、1906年より留学に出て、アメリカ・ニューヨークに1年、その後イギリス・ロンドンに1年間、フランスパリに9カ月滞在し、1909年に帰国した。「パンの会」に参加し、「スバル」などに美術批評を寄せ、1912年に東京・駒込にアトリエを建て、「第1回ヒュウザン会展」に油絵を出品、1914年に詩集「道程」を出版、同年に長沼智恵子と結婚した。

1929年に高村智恵子の実家が破産し、この頃から高村智恵子の健康状態が悪くなり、後に統合失調症を発病した。1938年に高村智恵子と死別し、1941年に詩集「智恵子抄」を出版、戦意高揚のための戦争協力詩を多く発表した。1945年4月に空襲によりアトリエと多くの彫刻やデッサンを焼失した。

同年に岩手県花巻町(現花巻市)に疎開、7年間独居自炊の生活を送り(現「高村山荘」)、1950年に戦後に書かれた詩を収録した詩集「典型」で第2回読売文学賞を受賞、1952年に青森県より十和田湖畔の記念碑の制作を委嘱され、これを機に小屋を出て東京中野区のアトリエに転居し、1953年に記念碑の塑像(裸婦像)を制作した。

1956年に東京都中野区桃園町にある自宅アトリエにて肺結核のため死去した。命日(4月2日)は「連ぎょう忌」と呼ばれている。

開場時間は9時30分から20時30分(最終日は15時)まで。入場は無料。

注:「智恵子紙絵」からの引用部は旧かなづかいを現代かなづかいに変えてあります。