丸善丸の内で草間弥生展、元永定正、R・セラらも

【銀座新聞ニュース=2020年7月1日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ内、03-5288-8881)は7月1日から7日まで4階ギャラリーで「『愛』の連鎖 草間弥生特集 現代美術巨匠・人気作家展」を開いている。

丸善・丸の内本店で7月7日まで開かれている「『愛』の連鎖 草間弥生特集 現代美術巨匠・人気作家展」に出品される作品「かぼちゃ」(エッチング、1990年)。

多くの芸術家の共通性は「愛」による連鎖で、草間弥生(くさま・やよい)さんの「無限の網」も「愛」による連鎖を表現した20世紀の代表的作品とされている。今日、世界が抱える多くの問題点、私達の未来、新たな生命の可能性を、現代美術作家の表現を通して感じてもらう展示会を開いている。

今回、出品するのは、草間弥生さんのほか、アメリカの画家、アンディ・ウォーホール(Andy Warhol、1928-1987)、アメリカのの彫刻家、映像作家のリチャード・セラ(Richard Serra、1938年生まれ)さん、ドイツの彫刻家、ヨーゼフ・ボイス(Joseph Beuys、1921-1986)、元永定正(もとなが・さだまさ、1922-2011)、村上隆(むらかみ・たかし、1962年生まれ)さんら。

ウイキペディアなどによると、草間弥生さんは1929年長野県松本市生まれ、1945年に大戦下に疎開してきた画家たちが立ち上げた「第1回全信州美術展覧会」に16歳で入選、松本高等女学校(現長野県松本蟻ヶ崎高校)を卒業、京都市立美術工芸学校(現京都市立銅駝美術工芸高校)の4年生最終課程に編入して日本画を学び、翌年卒業、絵画技法を身につけるも、旧弊な日本画壇に失望し、松本の実家で毎日数十枚以上を描いた。

1957年にアメリカにわたり、ニューヨークを中心に活動、ハプニングと称される過激なパフォーマンスを実施し、ベネチア・ビエンナーレにも参加し、1960年代には「前衛の女王」の異名をとり、平和・反戦運動にも携わった。1968年に自作自演の映画「草間の自己消滅」で第4回ベルギー国際短編映画祭に入賞、第2回アン・アーバー映画祭で銀賞、第2回メリーランド映画祭でも受賞した。

1973年に体調を崩し日本へ帰国、入院し、1978年に処女小説「マンハッタン自殺未遂常習犯」を発表、1983年に小説「クリストファー男娼窟」で第10回野性時代新人文学賞を受賞、1993年にベネチア・ビエンナーレに日本代表として参加、2000年に第50回芸術選奨文部大臣賞、2001年に朝日賞、2002年に紺綬褒章、2006年に旭日小綬章、ライフタイムアチーブメント賞、高松宮殿下記念世界文化賞、2009年に文化功労者、2013年に東京都新宿区に個人美術館を建て、2014年に安吾賞、2016年に文化勲章を受章している。

開場時間は9時から21時(最終日は16時)。

注:「草間弥生」の「弥」は正しくは旧漢字です。原則として名詞は常用漢字を使用しています。

大丸松坂屋画廊で高村総二郎「ウォーホルへのオマージュ」展

【銀座新聞ニュース=2020年7月1日】国内百貨店業界2位の流通グループ、J.フロントリテイリング(中央区八重洲2-1-1)傘下の大丸松坂屋百貨店(江東区木場2-18-11)が運営するアートギャラリー「Artglorieux GALLERY OF TOKYO」(中央区銀座6-10-1、GINZA SIX、03-3572-8886)は7月2日から15日まで高村総二郎さんによる「前略 ウォーホル様」を開く。

大丸松坂屋百貨店の「アールグロリュー ギャラリーオブトーキョー(Artglorieux GALLERY OF TOKYO)」で7月1日から15日まで開かれる高村総二郎さんの「前略 ウォーホル様」に出品される作品。

画家で、細やかな伝統技術と技法を用いて絵画という表現から逸脱せず、直感的に創造する高村総二郎(たかむら・そうじろう)さんが、アメリカの「ポップアートの旗手」とされたアンディ・ウォーホル(Andy Warhol、1928-1987)のシルクスクリーン印刷した「キャンベルスープ缶」のオマージュ作品であり、高村総二郎さんの代表作とされている「カップヌードルシリーズ」を中心に、「纏(MATOI、まとい)」や大阪で刺青スタジオなどが集中している「住之江(JAPANESE TATTOO)」(ジャパニーズ・タトゥ)、「政治家(POLITICIANS)シリーズ」(ポリティシャンズ)も展示する。

「キャンベルスープ缶」は世界120カ国で販売されているスープ缶で、アンディ・ウォーホルは1962年に32種に及ぶキャンベルスープ缶の作品を発表した。ギャラリーでは「それまでの絵画表現を否定するかのようなアートの新しい形を提示し、モダンで最先端のアメリカ社会を表現すると同時に、目まぐるしく発展するアメリカ社会の闇、大量生産と大量消費を前提とした社会へ警鐘を鳴らしました」としている。

それから40年以上も経た2005年にニューヨーク近代美術館(MOMA)に無断で自分の作品を展示したのが英国の匿名の芸術家、バンクシー(Banksy)で、テスコ(tesco社)のスープ缶をモチーフにした作品を勝手に飾り、6日間も撤去されずに展示され続けた。

高村総二郎さんはアンディ・ウォーホルの「キャンベルスープ缶」にあたるのが、今日の日本では「カップヌードル」ととらえ、毎日のように「カップヌードル」を食べ、「私達の生活を豊かにするものと捉え、決して否定的なものとして捉えていません」(ギャラリー)。

メインモチーフのカップヌードルは「その背景もすべて違った仕様になっており、色そのものの変化、グラデーション、ドットや市松などの模様、箔の使用などにより、背景のパターンは複雑化しており、独自の個性を持った作品」となっている。

高村総二郎さんは大量生産を「生み出す者、使用する者の捉え方により、一つ一つが個性を持った物として存在し、人々を豊かにする」とし、ギャラリーは「ウォーホルから半世紀以上を経て進化した現代のポップアート」としている。

高村総二郎さんは1965年大阪府生まれ、1988年に京都市立芸術大学日本画専攻を卒業、2004年に第10回尖展に出品(2014年に第20回に出品)、2008年に第27回損保ジャパン美術財団選抜奨励展に出品、2011年に第5回トリエンナーレ豊橋星野真吾賞展三頭谷鷹史推奨に出展(2014年に第6回で準大賞)、2013年に「今日の墨の表現展」などに参加している。

開場時間は10時30分から20時30分(最終日は18時)まで。入場は無料。

インド、検査数3倍が陽性者急増の一因、隔離怠るも致死率は3%(25)

【モハンティ三智江のインド発コロナ観戦記=2020年6月30日】インドの感染拡大は歯止めがかからず、今月末までに50万人に達するだろうとの予測はすでに立てていたが、本日25日で47万3000人(死者1万4894人)、2日後の27日には早々と大台に乗ってしまいそうだ。

コロナ禍前のプリーのビーチ。人が楽しそうに群れている。亜熱帯国の土壌ゆえ、インド国民には怠け癖があり、勤勉な日本人とは対照的。当地は田舎町ゆえ、それがとくに顕著で、コロナ下、こうしたルーズでいい加減な気性が裏目に出た形だ。

ひとつには、検査数が増えていることが挙げられ、検査数が1日5000回と少ないことを非難されていた首都デリー(Delhi)が、ムンバイ(Mumbai)同様、1日1万5000回に増やしたことで、当然のことながら陽性者も急増、一見感染爆発してしまったかに見えるという事情もある。

最悪は依然マハラシュトラ州(Maharashtra、14万3000人、死者6739人)だが、デリー(7万0390人、死者2365人)がタミルナドゥ州(Tamil Nadu、6万7468人、死者866人)を抜いて2位に踊り出、再度、ロックダウン(都市封鎖)の噂も飛び交う昨今、救いは何度も言っているように、回復率が55%以上と高いことと、致死率が世界平均の5%を下回る3.2%ということだ。

当オディシャ州(Odisha)も25日現在、感染者数5962人と6000人台に達する勢いで増大しているが、回復率は77%と高く、死亡者は17人、実質患者数は1815人である(当地プリー=Puri=は232人、うち155人が回復、死者1人)。

さて、こうしたコロナ真っ最中に、先日23日、無事無観客で恒例の名物山車祭が執り行われた。山車を引く信徒500人や僧をはじめ、関係者が厳かに祭式を執り行う中、僧の一団が法悦のあまり陶酔して踊り狂い、ソーシャルディスタンスをとっていない、密着しすぎるとの非難も後刻、飛び交った。

渋谷のディズニーストア前にて、往年のグループサウンズの王者「ザ・タイガース」がプリントアウトされたTシャツを着て佇(たたず)む息子(2017年7月)。

最高裁の指令で、お祭りに関わった全員とも検査を受けており、1人陽性者が出たというが、事前に病院に搬送されたとのこと、当日はプリータウン(Puritown)は完全封鎖、町外者が侵入できないようシャットダウンされたため、まるで初期のロックダウンが戻ってきたかのような静寂ぶり、表通りはしんと静まり返り、戒厳令下の町という物々しさだった。

10日後に帰社祭があり、3キロ離れた生誕寺院まで引いていかれた三位一体神の祀られた3台の山車が、またメインテンプルのジャガンナート(Jagannath)寺院に戻ってくるのだが、行き同様、町は完全封鎖されるだろう。

つまり、このお祭りが終わるまでは、ロックダウン継続ということで、私はすでに7月一杯続行を覚悟済みである。4カ月以上に及ぶ長いロックダウンになるが、ここまで来たらじたばたしたって始まらない、粛々と受け入れて、淡々と目の前のことをこなすだけだ。

今夜、いよいよ息子が帰省するが、感染爆発都市ムンバイ帰りで2週間の自宅隔離があるため、すぐには母子の対面はかなわず、ワッツアップ(WhatsApp)でコミュニケートしながらの、私邸と、隣接するホテルのビルの、2つのベランダ越しの対面となろう。

まるで、ロミオとジュリエットのような禁断の逢瀬、それにしたって、とにかくわが子が感染爆発都市を脱出できるのは、本当にほっとすることで、道中安全にたどり着くことを祈るばかりだ。

●コロナ余話/オディシャのスーパースプレッダー

北のハリヤーナ州(Haryana)のグルガオン(Gurgaon)から戻ったオディア(オディシャ州の女性)が、陽性にもかかわらず、2週間の自宅隔離を怠り、息子の誕生パーティーを催したり、結婚祝賀会に参列したせいで、17人の集団感染が発生し、ローカルメディアにスーパースプレッダー(Super Spreader)と揶揄され、恐れられている。

ほかにも、南隣のアンドラプラデシュ州(Andhra Pradesh)から戻った商人が隔離義務を無視し、取引のために州外に再度飛んだことで、感染が広がったケースがあり、いかにも、規律を守らないルーズな国民性を如実に反映する出来事だ。隔離センターや病院から逃げ出す人も続出、蔓延リスクを避けられず、懸念されている。

早期に全土ロックダウンを導入しながら、効果がいまひとつだったわけは、こんなところにある。世界最大の民主国家の弱点がもろに出た感じだ。州の権限が強いし、中央政府もまとめきれないのだ。共産主義国家のように強権発動でコントロールされない限りは、この野放図な国民を統制するのは至難の業だろう。

おうい、インド人、頼むから、ずるするのだけはやめてくれい、あなた自身と家族の大事な命を守るため、規律をちゃんと守ってくれい!と、日本人の私は土下座してでも懇願したい気持ちだ。

(「インド発コロナ観戦記」は「観戦(感染)記」という意味で、インドに在住する作家で「ホテル・ラブ&ライフ」を経営しているモハンティ三智江さんが現地の新型コロナウイルスの実情について書いており、随時、掲載します。モハンティ三智江さんは福井県福井市生まれ、1987年にインドに移住し、翌1988年に現地男性(2019年秋に病死)と結婚、その後ホテルをオープン、文筆業との二足のわらじで、著書に「お気をつけてよい旅を!」(双葉社)、「インド人には、ご用心!」(三五館)などを刊行しており、感染していません。

また、息子はラッパーとしては、インドを代表するスターです。13億人超と中国に次ぐ世界第2位の人口大国、インド政府は3月24日に全28州と直轄領などを対象に、完全封鎖命令を発令し、25日0時から21日間、完全封鎖し、4月14日に5月3日まで延長し、5月1日に17日まで再延長、17日に5月31日まで延長し、31日をもって解除しました。これにより延べ67日間となりました。ただし、5月4日から段階的に制限を緩和しています。

6月30日現在、インドの感染者数は54万8318人、死亡者数が1万6475人。すでにイギリスを抜いて、アメリカ、ブラジル、ロシアに次いで4位になっています。州別の最新の数字の把握が難しく、著者の原稿のままを載せています。また、インドでは3月25日から4月14日までを「ロックダウン1.0」とし、4月14日から5月3日までを「ロックダウン2.0」、5月1日から17日までを「ロックダウン3.0」、18日から31日を「ロックダウン4.0」、6月1日から「アンロックダウン(Unlockdown)1.0」と分類していますが、原稿では日本向けなので、すべてを「ロックダウン/アンロックダウン」と総称しています。

ただし、インド政府は5月30日に感染状況が深刻な封じ込めゾーンについては、6月30日までのロックダウンの延長を決め、著者が住むオディシャ州は独自に6月末までの延長を決めています。この政府の延長を「ロックダウン5.0」と分類しています)

丸善日本橋で高折みゆき「情景画」展、希望の光で育てた草花で描く

【銀座新聞ニュース=2020年6月30日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・日本橋店(中央区日本橋2-3-10、03-6214-2001)は7月1日から7日まで3階ギャラリー特設会場で高折みゆきさんによる「希望の光にあふれる場所からー庭で育てた草花の花びらで描いた情景画」を開く。

丸善・日本橋店で7月1日から7日まで開かれる高折みゆきさんの「希望の光にあふれる場所からー庭で育てた草花の花びらで描いた情景画」に展示される「幸せいろに光るやさしい景色」(花材はアジアンタム、ぶどう木皮など)。

「ナチュラル・コラージュ・アート&プレスド・フラワー(natural collage art&pressed flower)」押花教室の「レ・クレール(les couleur)」を主宰している押花作家の高折(たかおり)みゆきさんが「自然からの大切な贈りものである草花や葉をコラージュし、ヨーロッパのうつくしい水景色や花景色などを描」いた作品を展示する。「陽の光にあふれるこの季節、幸せと笑顔をもたらしてくれますように・・・」としている。

高折みゆきさんは自らのHPでも略歴を公表しておらず、フラワーアレンジメントや色彩の世界をきっかけに、ブライダルブーケなどのプレストフラワー作品の制作をはじめ、現在は、小さな花びらや葉などを絵の具として使用した風景作品を中心に、植物だけでなく自然素材を組みあわせた作品を「ナチュラルコラージュアート(natural collage art)」として発表している。

会期中、毎日10時から19時30分まで高折みゆきさんが来場する。

開場時間は9時30分から20時30分(最終日17時)まで。

志門で「墨の表現」展、園城寺建治、箕輪香名子ら20人

【銀座新聞ニュース=2020年6月29日】ギャルリー志門(中央区銀座6-13-7、新保ビル、03-3541-2511)は6月29日から7月4日までグループ展「第10回墨の表現展-20人の現代作家が墨に挑戦する」を開いている。

ギャルリー志門で7月4日まで開かれる「第10回墨の表現展」のフライヤー。

石川功(いしかわ・いさお)さんをはじめとする20人の平面画家が墨に挑戦して描いた作品を展示する。今回が9回目になる。

今回、出品するのは石川功さん、磯崎式子(いそざき・しきこ)さん、内田信(うちだ・しん)さん、置鮎早智恵(おきあい・さちえ)さん、尾崎悦子(おざき・えつこ)さん。

園城寺建治(おんじょうじ・けんじ)さん、楠本恵子(くすもと・けいこ)さん、近藤あき子(こんどう・あきこ)さん、佐々順子(ささ・じゅんこ)さん、多田洋子(ただ・ようこ)さん。

田中正巳(たなか・まさみ)さん、鶴巻美智子(つるまき・みちこ)さん、中島(なかじま)けいきょうさん、深尾良子(ふかお・りょうこ)さん、藤貫喜由子(ふじぬき・きゆこ)さん。

舩坂芳助(ふなさか・よしすけ)さん、箕輪香名子(みのわ・かなこ)さん、森三千代(もり・みちよ)さん、山本裕子(やまもと・ゆうこ)さん、わかなみえさんの20人。

当分の間、オープニングパーティを中止している。

開場時間は11時から19時(最終日は17時)、入場は無料。