立川銀座で工房どんぐりが布の「おもちゃと絵本」

【銀座新聞ニュース=2018年3月20日】ブラインドの最大手、立川ブラインド工業(港区三田3-1-12、03-5484-6100)は3月22日から31日まで銀座ショールーム(中央区銀座8-8-15、03-3571-1373)地下1階「タチカワ銀座スペースAtte」で「TOY工房どんぐり」による「春がきた みんなであそうぼう布おもちゃ2018」を開く。

立川ブラインドの銀座ショールームで3月22日から31日まで開かれる「トイ(TOY)工房どんぐり」の「春がきた みんなであそうぼう布おもちゃ2018」に展示される「クラゲ」(イメージ画像)。重症児向けに作られた。

設立35周年を迎える、子どもたちや障害児、障害者のために布おもちゃを手作りしているボランティアグループ「トイ(TOY)工房どんぐり」(世田谷区代田2-20-6、代田ボランティアビューロー内)が2010年から続けているイベントで、見て、触って、遊べる布おもちゃ約50点を展示する。

今回は、自立の手助けをするおもちゃ、苦手な感覚に慣れていくおもちゃ、力の入れ具合を学ぶおもちゃ、感情表現、コミュニケーション力をつけるおもちゃ、重症児向けのおもちゃ、の5つに分類したおもちゃを展示し、すべて手に取って遊べる。

「トイ工房どんぐり」は1983年に東京・世田谷ボランティア協会の代田ボランティアビューロー発足時に、ビューロー事業のひとつとしてスタート、当初は手仕事の好きな女性が障害児のために布遊具を手作りして、おもちゃ図書館などにプレゼントしていた。

当時、障害児の教育の現場や日常の生活の中で、子どもたちの興味を引く教材や遊具が求められていたが、ひとりひとりのニーズに合わせた遊具がなく、学びながら作るという繰り返しで、経験を通じて技術を培(つちか)った。以来、教育の現場、家庭の日常での需要に応えて、最適な教材や遊具を作り続けており、1989年に福祉機器デザインコンペ京都優秀賞、2014年1月には「シチズン・オブ・ザ・イヤー2013」(社会貢献部門)を受賞した。

「トイ工房どんぐり」では布絵本「ももたろう」などを制作している。布絵本は普通の絵本とは違い、パーツを動かしたり、触って楽しめるのが特徴で、破けることもなく、話に合わせてパーツを動かしていくことで、手先の訓練になり、想像力、集中力を養い、物語の理解にも役立つ。こうした布絵本はほかに「おおきなかぶ」や「三びきのこぶた」をはじめ、「おおかみと七ひきのこやぎ」や「はらぺこあおむし」などがある。

開場時間は10時から18時。入場は無料。26日は休み。問い合わせはトイ工房どんぐり(letter@toy-donguri.net、03-3419-4545)まで。

M84でクレルグ、ギーヨが撮影したコクトー展

【銀座新聞ニュース=2018年3月19日】Art Gallery M84(中央区銀座4-11-3、ウインド銀座ビル5階、03-3248-8454)は3月19日から4月21日まで「ジャン・コクトー『オルフェの遺言』『悲恋』」を開いている。

アートギャラリーエムハッシー(Art Gallery M84)で4月21日まで開かれている「ジャン・コクトー『オルフェの遺言』『悲恋』」に展示されている写真「ジャン・コクトー(Jean Cocteau)」(The testament of Orpheus (C)Photo by Lucien Clerque/G.I.P.Tokyo)。

詩人、小説家、劇作家、画家、映画監督、脚本家として知られるジャン・コクトー(Jean Cocteau、1889-1963)が監督し、自ら出演した映画「オルフェの遺言-私に何故と問い給うな」(1960年)の撮影に、パブロ・ピカソ(Pablo Picasso、1881-1973)の紹介で参加した写真家のルシアン・クレルグ(Lucien Clergue、1934-2014)が南フランスでの40日間以上にわたるロケで、コクトーの動きを自由に撮り、コクトーの芸術の創作力、マジックを身近に体験した、コクトーの幻想映像を写したゼラチンシルバープリント作品を紹介する。

また、コクトーが原作と脚本を手がけた映画「悲恋(レテルネル・レトゥール=L’eternel retour)」(1943年)では、フランスの1930年代から1940年代にかけて活躍した写真家であり、2013年にパリのジュ・ド・ポーム美術館で大規模な回顧展で再評価されたロール・アルバン=ギーヨ(Laure Albin Guillot、1879-1962)が撮影した当時のコクトーを撮影した写真を、エリオグラヴュール技法によるプリントで、合わせて36点展示する。

さらに、コクトーが生前にパリのムルロ工房で制作した4点のオリジナルリトグラフ(石版画)も展示する。コクトーの資産管財人で、コクトーのパートナーで、俳優、画家のエドゥアール・デルミット(Edouard Dermit、1925-1995)から入手した珍しい作品で、コクトーの独特の世界観に触れられる。

同じく展示されている写真「ジャン・コクトー(Jean Cocteau)」(The eternal return(C)Photo by Laure Albin-Guillot/G.I.P.Tokyo)。

ルシアン・クレルグは1934年南フランス・アルル生まれ、1950年代後半よりピカソ、ジャン・コクトーの知己を得、1953年にアルルの闘牛場でパブロ・ピカソを撮った時より写真家としてスタートし、1956年に「波のヌード」作品で脚光を浴び、1957年にピカソが表紙をデザインした作品集「記憶される肉体」を出版、1961年に15本の短編映画と2本の中編映画を制作、ピカソの晩年30年間を描いた「ピカソ、戦争、愛と平和」で評価される。

1970年代にアルル写真フェスティバル創立者の一人で、ディレクターとして活動し、1980年に写真貢献者としてフランス国家の名誉顕彰、シュバリエ賞を受け、2014年11月に逝去した。

ロール・アルバン=ギーヨは1879年パリ生まれ、1897年に顕微鏡検査の専門家アルバン・ギーヨ(Albin Guillot)博士と結婚し、1922年にヴォーグのフランス語版で最初のファッション写真を公開し、1925年から発表した作品に「Laure Albin Guillot」と署名した。

1929年に夫の死亡後、コクトーらの指示により、大通りボーセジュールに移り、1931年にフランスで最初に科学を視覚芸術と組み合わせた装飾的な顕微鏡画像を撮影し、1931年に女性専門家の利益を支える組織「女性自由貿易連合」の会長、1932年に美術庁総司令官や国の映画館などのトップに任命され、1962年2月にパリのサン・アントワーヌ病院で死亡した。

「TARO’S CAFE」によると、エドゥアール・デルミットはコクトーの死後、パートナーだったことからコクトーの遺言によりコクトーの包括受遺者となり、コクトーはデルミットの死後、著作権と著作者人格権双方を(Jean Marais、1913-1998)に移譲し、マレーの死後は双方をコクトーの友人・パトロンだったフランシーヌ・ヴァイスヴァイラー(Flancine Weisweiler、1916-2003)の娘キャロル・ヴァイスヴァイラー(Carole、1942年生まれ)さんに移譲するよう指定した。

ところが、ジャン・マレーがこの相続を拒否したため、デルミットは遺書で著作権継承者として息子のステファーヌ・デルミット(Stephane Dermit)を、人格権継承者としてデルミットが使っていたコクトーのデッサン鑑定家のアニー・ゲドラ(Annie Gedora)を指定した。

その後、デルミットは数日後に遺言補足書を付加し、こんどはデルミットと親しく、しかもイヴ・サンローラン(Yves Saint-Laurent、1936-2008)のパートナーだったピエール・ベルジェ(Pierre Berge、1930-2017)を人格権継承者に指定し直し、ゲドラは独占鑑定権利者とされた。1995年にデルミットの死後、関係者によって話し合われ、著作権はステファーヌ・デルミットさん、人格権はベルジェ(人格権管理費用として著作権料の30%を受け取る)がそれぞれ独占継承し、ゲドラはコクトーのグラフィック作品の独占鑑定人とされた。

ゼラチンシルバープリント(Gelatin silver print)は19世紀末に発明され、今日でも普通に使われている白黒写真の印画紙の総称である。最近は、デジタルカメラで撮影した画像をモノクロに変換して反転したものをインクジェットプリンターで製版フィルムに出力してネガとし、アナログの印画紙にプリントしたものをいう。

モノクロームの写真制作は、光が生み出すシーンを漆黒の黒からハイエストライトまでの階調をどのように表現するかにあり、その制作における銀塩写真の醍醐味は作品の強さと、美しさにあるとされている。

徳島県立近代美術館によると、エリオグラヴュール(heliogravure、フォトグラヴュールとも)技法は版画技法で、手づくりによる写真製版の技法であり、19世紀前半のヨーロッパで、巨匠の版画などの複製をつくる目的で用いられた凹版技法である。1878年に開発されたグラビア印刷の登場によって、とって代わられた。

磨いた銅板の上にアスファルトの粉末をアクアチントと同じように敷き、溶かした上に、重クロム酸カリのゼラチン乳液をおく。次に、透明あるいは中間調の図版フィルムを通して露光する。原画のもっとも明るい部分は、乳剤がもっとも固い部分になり、腐食されずに明るい画面をつくる。ジョルジュ・ルオー(Georges Rouault、1871-1958)は、この技法によってパステルなどの原画を銅版へ移した後、さらにアクアチントやドライポイントによって手を加えるという銅版画の手法を使った。

開場時間は10時30分から18時30分(最終日は17時)。入場料は700円。日曜日は休み。展示されている作品はすべて販売する。

丸善丸の内で「人形と絵」展、足立絵美、今井亜樹、柘榴ら

【銀座新聞ニュース=2018年3月19日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ、03-5288-8881)は3月21日から27日まで4階ギャラリーで「人形と絵の『春』」展を開く。

丸善・丸の内本店で3月21日から27日まで開かれる「人形と絵の『春』」展に出品される柘榴さんの人形「エメラルドアイル」と中井結美(なかい・ゆみ、柘榴)さんの絵「醒めない夢へ」。

人形の専門店「ぼらん・どぉる」(板橋区桜川3-14-4、03-6780-0338)を運営するドルスバラードが主催する「人形と絵の『春』」展で、日本の作家約60人(組)が創作人形、フィギュア、絵画など「生命の喜びを楽しむ動物や未知の生き物たち、乙女の憂愁や甘い幻想」等の作品を展示販売する。

今回、出展するのは独学で制作している秋山(あきやま)まほこさん、日本画家でパンタン(操り人形)作家の足立絵美(あだち・えみ)さん、吉田良(よしだ・りょう)さんに師事した亜由美(あゆみ)さん、武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業、エコール・ド・シモンで四谷シモン(よつや・しもん)さんに学んだ井桁裕子(いげた・ひろこ)さん、清水真理(しみず・まり)さんに師事した今井亜樹(いまい・あき)さん。

黒川早恵美(くろかわ・さえみ)さんに学び、第2回公募作品選抜JADIF(日本美術意匠国際化財団)展で会長理事賞、第23回ユザワヤ創作大賞展で銅賞、ドールアート2015イン(in)うつくしま第7回全国創作人形コンクールで福島市議会議長賞を受賞したエン(En)さん、独学で制作している大塩雅子(おおしお・まさこ)さん、アメリカの西洋陶芸インストラクターの資格を取得し、陶芸教室「アートサロン青山」を主宰している岡田好永(おかだ・よしえ)さん、鉛筆画の小川香織(おがわ・かおり)さん、因間りかさんに師事しているオズ(Os)さん。

因間(いんま)りかさんに師事し、ドールファンタジアで入選している小畑(おばた)すみれさん、山吉由利子(やまよし・ゆりこ)さんに師事している影山多栄子(かげやま・たえこ)さん、女子美術大学絵画科洋画専攻卒業、第36回現代童画展で新人賞、第37回現代童画展で現代童画会賞、第38回現代童画展で会友奨励賞を受賞している画家の加藤美紀(かとう・みき)さん、創作人形教室「いおぎい国天使商会」を主宰している木村龍(きむら・りゅう)さん、エコール・ド・シモンで学んだ雲母(きら)りほさん。

新世紀人形展で入賞、ドールファンタジアで入選しているくるはらきみさん、小暮千尋(こぐれ・ちひろ)さん、東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻卒業、在学時に安宅賞、国際滝冨士美術賞特別賞、卒業時にO氏記念賞、パリ国立美術学校留学を経て、東京芸術大学大学院美術研究科油画・技法材料研究室を修了した後藤温子(ごとう・あつこ)さん、嵯峨美術短期大学ビジュアルコミュニケーションデザイン2専攻科卒業、松下電工SFGでインテリアの仕事を10年務め、その後、吉田良さんに師事し、第29回現代童画展にて油彩画で新人賞、第30回現代童画展で現代童画会賞を受賞している柘榴(ざくろ)さん、日本創作人形学院で丸美鈴(まる・みすず)さんに師事し、「ドールエキスポ(DOLL EXPO)2012大人形博」で入選している鮫島ユリ香(さめじま・ゆりか)さん。

東京学芸大学美術科卒業、建石修志(たていし・しゅうじ)さんに師事し、鉛筆画で描き、現在は油絵の具とテンペラ(アルキド樹脂絵の具)との混合技法で油彩画を描く篠塚(しのづか)はるみさん、吉田良さんに師事している珠子(しゅこ)さん、柴倉一二三(しばくら・ひふみ)さんに師事し、人形の寺・宝鏡寺人形展五十周年記念公募作品展で入選している鈴木(すずき)ゆきよさん、水樹尚子(みずき・なおこ)さんと粧順(しょうじゅん)さん、橋姫(はしひめ)さんに師事しているせいこさん、大山冨美子(おおやま・ふみこ)さんに師事している青扇(せいせん)さん、京都精華大学日本画卒業後に人形を制作しているソウ(sou)さん。

山吉由利子(やまよし・ゆりこ)さんに師事している題府洋子(だいふ・ようこ)さん、黒川早恵美さんの2日間集中講座で学んだ高田美苗(たかだ・みなえ)さん、羊毛倉庫(ようもうそうこ)さん、鈴木千晶(すずき・ちあき)さんに師事している田中早苗(たなか・さなえ)さん、陽月(ひづき)さん、丸美鈴さんに師事している智脊(ちせ)さん、黒川早恵美さんの短期集中講座で学び、ドールアート2012イン(in)うつくしま全国創作人形コンクールで入選しているちゃおさん。

大竹京(おおたけ・きょう)さんに師事し、ドールアート展インうつくしまで球体関節人形コンクール大賞を受賞しているヒラノネムさん、大竹京さんに師事している月見月(つきみつき)さん、アルキド樹脂絵具による人物画を描く戸井田(といだ)しづこさん、エコール・ド・シモンで学んだドールハウスノア(Dollhouse Noah)さん、武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業、因間りかさんに師事している友重(ともしげ)のりこさん、独自に制作している鳥居椿(とりい・つばき)さん。

吉田良さんに師事している長尾都樹美(ながお・ときみ)さん、日本画家の永見由子(ながみ・ゆうこ)さん、造形美術学校造型科を中退、クレヴォーグ第1回創作人形コンクールで次席、第1回日本オブジェ展で入選、美術造型工房「有限会社オッドアイ」の代表のよねやまりゅうさん、文化服装学院デザイン科卒業、独自に人形を制作する田辺絹絵(たなべ・きぬえ)さん、因間りかさんに師事している西村勇魚(にしむら・いさな)さん、独自に人形を制作しているノエ(Noe)さん、フランスでイラストや服飾デザインの仕事を手がけ、帰国後は宇野亜喜良(うの・あきら)さんの助手として造形、舞台美術、舞台衣装などを担当している野村直子(のむら・なおこ)さん。

独自に人形を制作しているハナブン(はなぶん)さん、沖縄県立芸術大学美術工芸学部絵画専攻油画コース卒業、同大学環境造形専攻絵画専修を修了し、第79回道展で入選、ブレッザ絵画コンクールで作品買上げ賞、沖縄県芸術文化祭美術部門で奨励賞、第78回独立展で入選(第80回入選)、第63回沖展で奨励賞(第65回、第67回奨励賞)などを受賞している浜口真央(はまぐち・まお)さん、大山冨美子さんに師事している坂東可菜(ばんどう・かな)さん、イラストの日香里(ひかり)さん、エコール・ド・シモンで学び、吉田良さんに師事し、ペーパードールを制作している日野(ひの)まきさん。

独自に人形、油彩画、イラストを制作しているひものみなこさん、陽月さんに師事し、人形を制作するクロさんと衣装、写真、アートワークを担当するシロさんの2人ユニット「フリィクスサァカス(FREAKS CIRCUS)」、山吉由利子さんに師事している松田珠江(まつだ・たまえ)さん、独自に布人形を制作するマツモトヒラコ(まつもと・ひらこ)さん、独自に人形を制作するまなさん。

吉田良さんと本城光太郎(ほんじょう・こうたろう)さんに師事しているマルヤマミホ(まるやま・みほ)さん、碓氷東子(うすい・とうこ)さんと本城光太郎さんに師事している水樹尚子(みずき・なおこ)さん、吉田良さんに師事している水澄美恵子(みなずみ・みえこ)さん、筑波大学芸術専門学群日本画専攻卒業、東京学芸大学大学院教育学研究科美術教育日本画コース修了、2013年、2014年、2016年に春季創画展で入選し、日本画、テンペラ画を描くむらいゆうこさん、独自に人形を制作している森馨(もり・かおる)さん。

武蔵野美術大学卒業、本城光太郎さん、丸美鈴さん、篠原七生(しのはら・ななえ)さんに師事している森下(もりした)ことりさん、独自に制作し、DFJ人形展でユーラシアドールズ賞を受賞している八木裕子(やぎ・ゆうこ)さん、藤村光環(ふじむら・こうかん)さんに師事し、市松人形を制作している山崎明咲(やまさき・めいしょう)さん、吉田良さんに師事している山吉由利子(やまよし・ゆりこ)さん、篠原七生さんに師事している横瀬和江(よこせ・かずえ)さん、独自に制作し、セラピークレイドール「ルビー(RUBY)人形教室」を開講しているルビー(RUBY)さんの61人。

開場時間は9時から21時(最終日は16時)まで。入場は無料。購入希望者には3月21日8時45分より丸善・丸の内本店1階正面入口前で購入整理券を抽選で配布する。

注:「浜口真央」の「浜」は正しくは旧漢字です。名詞は原則として現代漢字(常用漢字)を使用しています。

丸善日本橋で華岳、深水ら「人物・動物画」、新生加奈も

【銀座新聞ニュース=2018年3月18日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・日本橋店(東京都中央区日本橋2-3-10、03-6214-2001)は3月21日から27日まで3階ギャラリーで「人物、動物を描く日本画人気作家展」を開く。

丸善・日本橋店で3月21日から27日まで開かれる「人物、動物を描く日本画人気作家展」に出品される川島優(かわしま・ゆう)さんの「シング(Thing)」。

見る者を惹きつける魅力的な女性像や人間の心を和(なご)ませてくれる動物や生き物は古くから絵のモチーフとして描かれてきたが、今回は日本画家が描いた人物、動物の作品を集め展示する。

また、慈愛溢れる母子像や純真無垢(じゅんしんむく)な少女の姿を優しく柔らかい色彩で表現する日本美術院院友の新生加奈(しんじょう・かな)さんの作品約20点も紹介する。

出品するのはいずれも日本画家で、美人画で知られる上村松園(うえむら・しょうえん、1875-1949)、「仏画」や「菩薩画」などで知られる村上華岳(むらかみ・かがく、1888-1939)、美人画の第一人者、伊東深水(いとう・しんすい、1898-1972)、洋画などを取り入れた破天荒な画風により「日本画壇の風雲児」と呼ばれた中村正義(なかむら・まさよし、1924-1977)。

花鳥風月などを描く牧進(まき・すすむ、1936年生まれ)、東京芸術大学大学院美術研究科文化財保存学専攻教授の宮廻正明(みやさこ・まさあき、1951年生まれ)さん、愛知県立芸術大学学長の松村公嗣(まつむら・こうじ、1948年生まれ)さん、花鳥画を描く斎藤満栄(さいとう・みつえい、1948年生まれ)さん。

自然や少女を描く安田育代(やすだ・いくよ、1949年生まれ)さん、動物や人物、自然を描く芝康弘(しば・やすひろ、1970年生まれ)さん、主に動物を描く馬場弥生(ばば・やよい、1970年生まれ)、東京芸術大学非常勤講師の松岡歩(まつおか・あゆむ、1978年生まれ)さんら。

新生加奈さんは東京都生まれ、2002年広島市立大学芸術学部美術学科(日本画)卒業、2004年同大学大学院美術・絵画(日本画)修士修了、修了制作時に「プリ・ラ・ジュネス賞」(大学買い上げ)、春の院展で初入選した(2007年、2008年、2009年にも入選)。

2006年に川尻筆水墨画公募展で奨励賞、第6回雪舟の里墨彩画公募展で入選、第91回院展で初入選(2007年、2008年、2009年にも入選)、2008年同大学大学院芸術学研究科(日本画)博士後期課程満期退学、GSAギャラリーGアワードで準グランプリ、2010年に広島市立大学日本画選抜展に出品している。

開場時間は9時30分から20時30分(最終日は17時)まで。

注「斎藤満栄」の「斎」は正しくは旧漢字です。名詞は原則として現代漢字(常用漢字)を使用しています。

銀座三越が手塚治虫生誕90年でiromonomarketとコラボ

【銀座新聞ニュース=2018年3月18日】国内最大手の百貨店、三越伊勢丹ホールディングス(新宿区新宿5-16-10)傘下の三越伊勢丹(新宿区新宿3-14-1、03-3352-1111)が運営する銀座三越店(中央区銀座4-6-16、03-3562-1111)は3月21日から27日まで 9階テラスコートで「手塚治虫生誕90周年×iromonomarket」を開く。

銀座三越で3月21日から27日まで開かれる「手塚治虫生誕90周年×イロモノマーケット(iromonomarket)」のフライヤー。

日本を代表するマンガ家の手塚治虫(てづか・おさむ、1928-1989)が生誕90周年を迎えるのを記念して、東京都出身のミィー(mieeeee)さんが運営する「イロモノマーケット(iromonomarket)」とのコラボイベントを開く。「イロモノマーケット」のイベントに参加している女性クリエイター23人が制作した「手塚キャラクター」のアイテムを販売する。

今回、参加しているのは「イロモノマーケット」のミィーさん、アカネイシガ(AKANE ISHIGA)さん、アニーミートウキョウ(annie me tokyo)さん、チムニー(CHIMNEY)さん、ファンシーアラモード(Fancy a la mode)さん。

ジェニーカオリ(Jenny kaori)さん、キャンシーハウス(kyancy house)さん、ナッピー(NAPPY)さん、ソフィーエショコラ(Sophie et chocolat)、トイミー(Toyme)さん。

イエスタイアー(Yesteryear)さん、好永(よしなが)よしよしさん、城咲ロンドン(しろさき・ろんどん)さん、エコットスペクトラムワークス(ekot spectrum works)/檸檬はソワレ(れもんはそわれ)さん、オカッパラバー(okappalover)さん。

エガシラハナコ(egasira hanako)さん、10メイキャンドルワークス(10mei candle works)さん、ユユト(UYUTO)さん、リルークッキー(Lilou cookie)さん、ビジューアイ(bijouAI)さん。

ホワイトリリー(whitelilly)さん、カメラ(KAKERA)さん、エーライト(ALIGHT)さん。

主な商品は「ユニコ・チャオ マスキングテープ」(864円、イロモノマーケット)、「ピノコ変形ポストカード」(270円、城咲ロンドンさん)、「ユニコ・メモパッドセット」(1080円、イエスタイアーさん)、「リボンの騎士×ジェニーカオリプリンセスナイト(Jenny kaori Princess Knight)Tシャツ」(6372円、ジェニーカオリさん)など。

ウイキペディアなどによると、手塚治虫は1928年11月3日大阪府豊能郡豊中町(現豊中市)生まれ、1946年に子ども向けの「少国民新聞」(現毎日小学生 新聞)大阪版に4コママンガ「マアチャンの日記帳」を連載、デビュー作となった。4月から「京都日日新聞」に4コママンガ「珍念と京ちゃん」を連載、4コマ形式の連載長編作品「AチャンB子チャン探検記」や「火星から来た男」、「ロストワールド」なども各紙に掲載している。

1947年に酒井七馬(さかい・しちま、1905-1969)が原作、構成を手がけ、手塚治虫が作画した200ページの描き下ろし長編「新宝島」を出版、40万部(一説に80万部)を超すベストセラーとなった。1948年から「ロストワールド」、1949年に「メトロポリス」、1951年に「来るべき世界」と初期を代表するSF3部作を発表した。

1951年に大阪帝国大学(現大阪大学)付属医学専門部を卒業、大阪大学医学部付属病院で1年間インターンを務め、1953年に国家試験を受けて医師免許を取得した。1950年4月より雑誌「少年少女漫画と読み物」(新生閣)に「タイガー博士の珍旅行」を連載、 11月より雑誌「漫画少年」(学童社)に「ジャングル大帝」の連載を開始、1951年に雑誌「少年」(光文社)に「鉄腕アトム」の前身となる「アトム大使」 を連載した。

1952年に上京、1953年に豊島区の「トキワ荘」の14号室に入居、続いて寺田ヒロオ(てらだ・ひろお、 1931-1992)、藤子不二雄(ふじこ・ふじお、藤子・F・不二雄=1933-1996=、藤子不二雄Aさんの2人)が入居し、14号室を藤子不二雄の2人に譲り、転居した。1953年に「少女クラブ」(講談社)に「リボンの騎士」の連載開始、1954年に「漫画少年」に「火の鳥」の連載を開始した。

「鉄腕アトム」や「ぼくのそんごくう」などを児童マンガ誌に連載する一方で、1955年に大人向けのマンガ誌「漫画読本」(文芸春秋新社)に「第三帝国の崩壊」と「昆虫少女の放浪記」を発表した。1956年にSF短編シリーズ「ライオンブックス」、学習誌に「漫画生物学」と「漫画天文学」などの学習マンガを発表、1957年に「漫画天文学」で第3回小学館漫画賞を受賞した。1959年に岡田悦子(おかだ・えつこ)さんと結婚した。

1961年に「手塚プロダクション」に動画部(1962年に「虫プロダクション」)を設立、1962年にカラー長編アニメ作品「ある街角の物語」を制作、ブルーリボ ン賞、文部省芸術祭奨励賞などを受賞した。1963年からフジテレビ系でアニメ「鉄腕アトム」を制作、1965年に掲載の週刊マンガ誌を連載の途中で変更するいわゆる「W3事件」が起こり、1966年に実験マンガ誌「コム(COM)」を創刊した。1967年に「少年サンデー」(小学館)に怪奇マンガ「バンパイヤ」、続いて「どろろ」を連載した。

1973年に「虫プロ商事」と「虫プロダクション」(1971年に経営者を退いていた)が相次いで倒産し、1億5000万円(推定)の借金を抱え、1968年から1973年の「冬の時代」を迎えた。1973年に「週刊少年チャンピオン」(秋田書店) に「ブラック・ジャック」の連載をはじめ、1974年に「週刊少年マガジン」(講談社)に「三つ目がとおる」を連載し、本格的な復活を遂げた。

1980年代に「ビッグコミック」(小学館)に「陽だまりの樹」、ドイツのヒトラー(Adolf Hitler、1889-1945)を題材に、週刊誌「週刊文春」に「アドルフに告ぐ」を連載し、「陽だまりの樹」で第29回小学館漫画賞、「アドルフに 告ぐ」で第10回講談社漫画賞一般部門を受賞し、1988年3月に胃を壊し、1989年2月9日10時50分に死去した。

営業時間は10時30分から20時。