丸善日本橋で南里康太、鈴木靖代ら愛知芸大出4人展

【銀座新聞ニュース=2019年3月18日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・日本橋店(中央区日本橋2-3-10、03-6214-2001)は3月20日から26日まで3階ギャラリーで南里康太さんら4人による「平成 吉祥」日本画四人展を開く。

愛知県立芸術大学出身で「院展」を舞台に活躍する日本画の山下孝治(やました・たかはる)さん、南里康太(なんり・こうた)さん、鈴木靖代(すずき・やすよ)さん、玉井伸弥(たまい・しんや)さんの4人がそれぞれ伝統を継承しつつ新たな日本画を模索し創作しており、新作を中心に展示する。

丸善・日本橋店で3月20日から26日まで開かれる「平成 吉祥」日本画四人展に出品される山下孝治さんの「富士二八福達磨」。

また、今回4人を指導した院展同人、愛知県立芸術大学前学長(2013年4月1日から2018年3月31日)の松村公嗣(まつむら・こうじ)さんと愛知県立芸術大学教授の岡田真治(おかだ・しんじ)さんの作品も特別展示販売する。

山下孝治さんは1974年熊本県山都町(旧矢部町)生まれ、1998年に愛知県立芸術大学日本画専攻を卒業、2000年に同大学大学院日本画専攻を修了、同年に三渓日本画大賞展2000優秀賞、2002年に再興第87回院展に入選(2004年、2008年、2010年に入選)、2004年に第59回春の院展に入選(2005年、2007年、2013年に入選)、2007年から個展を開いている。

南里康太さんは1985年佐賀県生まれ、愛知県立芸術大学日本画科を卒業、在学中の2007年に第90回佐賀美術協会展で美術協会賞、2010年に同大学大学院を修了、2012年に再興第97回院展で入選(2016年も入選)、2013年に佐賀県佐賀市で個展、愛知芸大俊英作家日本画展に参加、2017年に「春の院展」で入選、現在、日本美術院研究会員。

鈴木靖代さんは1989年愛知県名古屋市生まれ、2014年に愛知県立芸術大学日本画科を卒業、在学中の2013年に「第68回春の院展」で初入選(2014、2015、2017年も入選)、、再興第98回院展で初入選 (2014、2015年も入選)、2016年に同大学大学院博士前期課程日本画領域を修了、現在、愛知県立芸術大学日本画非常勤講師、日本美術院院友。

玉井伸弥さんは1994年広島県広島市生まれ、2016年に愛知県立芸術大学美術学部美術科日本画専攻を卒業、在学時の2015年に「第27回三菱商事アート・ゲート・プログラム」で入選(第29、30、31、32回でも入選)、第70回春の院展で初入選、再興第100回院展初入選(第101回でも入選)、三菱商事アート・ゲート・プログラム2015年度奨学生、2016年に東京で個展、2018年に愛知県立芸術大学大学院博士前期課程日本画領域を修了、現在、愛知県立芸術大学非常勤講師、日本美術院院友。

開場時間は9時30分から20時30分(最終日は17時)。入場は無料。

注:「岡田真治」の「真」は正しくは旧漢字です。

リコー画廊で菅原一剛「パリ」展、トークも

【銀座新聞ニュース=2019年3月19日】国内最大のOA機器メーカーのリコー(中央区銀座8-13-1、03-6278-2111)グループのリコーイメージング(大田区中馬込1-3-6)が運営するギャラリー「リコーイメージングスクエア銀座」(中央区銀座5-7-2、三愛ドリームセンター、03-3289-1521)は3月20日から4月7日まで8階ギャラリーゾーン「A.W.P」で菅原一剛さんによる「In Paris」を開く。

リコーイメージングスクエア銀座で3月20日から4月7日まで開かれる菅原一剛さんの「イン・パリス(In Paris)」に出品される作品((C)Ichigo Sugawara)。

写真家の菅原一剛(すがわら・いちごう)さんがリコーの新製品「リコー(RICOH)GR3」で撮り下ろしたフランスの作品を展示する。パリ市街、ルーブル美術館、写真を発明したニエプス(Joseph Nicephore Niepce、1765-1833)のアトリエ、モネ(Claude Monet、1840-1926)の蓮池、バレリーナなど多岐にわたる。

モノクロームA3サイズ30点、A2サイズ1点の31点で構成され、プリントは新たな技法でバライタの印画紙を暗室処理し、デジタルとの融合によるモノクロームの重厚な仕上がりを追求した。

菅原一剛さんは1960年北海道札幌市生まれ、大阪芸術大学芸術学部写真学科を卒業、フランスで写真家として活動を開始、1996年に撮影監督を務めた映画「青い魚」がベルリン国際映画祭に正式招待作品として上映され、2004年にフランス国立図書館にパーマネントコレクションとして収蔵される。

2005年にアメリカ・ニューヨークのペース・マクギル・ギャラリー(Pace MacGill Gallery)で開かれたグループ展に参加、2010年にサンディエゴ写真美術館に作品が収蔵される。現在、大阪芸術大学客員教授。

23日14時から菅原一剛さんによるトークイベントを開く。自由に参加できる。

開場時間は11時から19時(最終日は16時)。入場は無料。毎週火曜日は休み。

ヴァニラで「ダークの形而上」展、小田隆、山田緑ら

【銀座新聞ニュース=2019年3月18日】ヴァニラ画廊(中央区銀座8-10-7、東成ビル、03-5568-1233)は3月19日から31日まで「Metaphysical-形而上」を開く。

ヴァニラ画廊で3月19日から31日まで開かれる「メタフィジカル(Metaphysical)-形而上」のフライヤー。

「幻想」というテーマの中で、今回は「ダーク(Dark)」をキーワードとした展示会で、「本来であれば光を求めるはずの人間が、死の影が色濃いダークアートに陶酔するのは、それが人間の心の奥底を反映し、有形の現象の世界の根底にあるものを描き出している」とし、「不気味でありながらも美をまとうダークアートがどのような形で表現の中で息づいているのか、その形而上的世界の神髄を探る作品」を紹介する。

「ダーク」の世界とは、「ロマン派、象徴派、シュルレアリスム、ウィーン幻想派など、さまざまな思想や形式を経て、現代まで流れてきた幻想美術の水脈の中で廃ることなく、アーティストと鑑賞者の双方を惹きつけてきた不気味で奇妙な世界」のことで、「英国・ロマン主義のゴシック・リバイバルで怪奇趣味が流行し、幻想的な闇の世界がより身近になってから数百年あまり経った現代においても、さらなる多様性を持って人々を甘美で退廃的な世界へと誘」うとしている。

今回、出品するのは石田黙(いしだ・もく、1923-1984)、小田隆(おだ・たかし)さん、川島朗(かわしま・あきら)さん、クロノ(KURONO)さん、シオウ(Ciou)さん、ジェフリー・チョン・ワン(Jeffrey Chong Wang)さん、ジョン・サンタリネロス(John Santerineross)さん、高木智広(たかぎ・ともひろ)さん、谷敦志(たに・あつし)さん、チャーリー・イメール(Charlie Immer)さん。

つじのえるさん、ナオト・ハットリ(Naoto Hattori)さん、林美登利(はやし・みどり)さん、向川貴晃(むかいがわ・たかあき)さん、山田緑(やまだ・みどり)さん、レイ・カエサル(Ray Caesar)さんの16人。展示協力は折原一(おりはら・いち)さんが行っている。

21日17時から19時までレセプションを行う。希望者はだれでも参加できる。

開場時間は12時から19時(土・日曜日、祝日は17時)まで。入場料は500円。会期中は無休。

丸善丸の内で「人形と絵」展、亜由美、柘榴、青扇ら

【銀座新聞ニュース=2019年3月18日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ、03-5288-8881)は3月20日から26日まで4階ギャラリーで「第2回人形と絵の『春』」展を開く。

丸善・丸の内本店で3月20日から26日まで開かれる「第2回人形と絵の『春』」展のフライヤー。坂東可菜さんの人形「蝶々」と加藤美紀さんの絵画「花咲く未知へ」。

人形の専門店「ぼらん・どぉる」(板橋区桜川3-14-4、03-6780-0338)を運営するドルスバラードが主催する「人形と絵の『春』」展で、日本の作家約50人(組)が創作人形、フィギュア、絵画といった「寒く閉じこもりがちな冬を乗り越えてようやくやってきた春。明るく穏やかな光や心地よい優しい風、大地より芽吹く花々に柔らかい新緑の草木。生命の喜びを楽しむ動物達や未知の生き物達、乙女の憂鬱(ゆううつ)や甘い幻想」などの作品を展示販売する。

今回、出品するのは秋山(あきやま)まほこさん、亜由美(あゆみ)さん、井桁裕子(いげた・ひろこ)さん、石黒知子(いしぐろ・ともこ)さん、今井亜樹(いまい・あき)さん、今井キラ(いまい・きら)さん、エン(En)さん、大山冨美子(おおやま・ふみこ)さん、小畑(おばた)すみれさん、ガジュ(gaju)さん。

加藤美紀(かとう・みき)さん、桐原ユウ(きりはら・ゆう)さん、くるはらきみさん、黒木(くろき)こずゑさん、小暮千尋(こぐれ・ちひろ)さん、柘榴(ざくろ)さん、佐久間友香(さくま・ゆか)さん、サユリンゴ(さゆ・りんご)さん、珠子(しゅこ)さん、鈴木(すずき)ゆきよさん。

せいこさん、青扇(せいせん)さん、田中早苗(たなか・さなえ)さん、玉置千春(たまき・ちはる)さん、ちゃおさん、戸井田(といだ)しづこさん、朋トモヱ(とも・ともえ)さん、鳥居椿(とりい・つばき)さん、永見由子(ながみ・ゆうこ)さん、西村勇魚(にしむら・いさな)さん。

野村直子(のむら・なおこ)さん、羽鳥聖子(はとり・せいこ)さん、坂東可菜(ばんどう・かな)さん、日香里(ひかり)さん、日野(ひの)まきさん、深瀬優子(ふかせ・ゆうこ)さん、松田珠江(まつだ・たまえ)さん、松本潮里(まつもと・しおり)さん、マツモトヒラコ(まつもと・ひらこ)さん、まなさん。

水樹尚子(みずき・なおこ)さん、美月(みつき)さん、美夜花(みやはな)りりさん、むらいゆうこさん、森下(もりした)ことりさん、山崎明咲(やまさき・めいしょう)さん、山田ミンカ(やまだ・みんか)さん、山吉由利子(やまよし・ゆりこ)さん、横瀬和江(よこせ・かずえ)さん、吉村眸(よしむら・ひとみ)さん、ルビー(RUBY)さんの51人。

開場時間は9時から21時(最終日は16時)まで。入場は無料。購入希望者には20日8時45分より丸善・丸の内本店1階正面入口前で購入整理券を抽選で配布する。

加島美術で江戸の画家展、若冲、蕭白、白隠、其一、十江ら

【銀座新聞ニュース=2019年3月18日】加島美術(中央区京橋3-3-2、03-3276-0700)は3月21日から31日まで「バック・トゥ・ザ 江戸絵画-若冲・蕭白・蘆雪・白隠」を開く。

加島美術で3月21日から31日まで開かれる「バック・トゥ・ザ 江戸絵画-若冲・蕭白・蘆雪・白隠」に出品される白隠慧鶴「布袋吹於福」。

江戸時代中期の京都で活躍し、「奇想の画家」といわれた伊藤若冲(いとう・じゃくちゅう、1716-1800)、同じく「奇想の画家」といわれ、円山応挙(まるやま・おうきょ、1733-1795)の高弟で、大胆な構図、斬新な手法により、奇抜で機知に富んだ画風の長沢芦雪(ながさわ・ろせつ、1754-1799)、同じく「奇想の画家」といわれ、自ら「蛇足軒」号した水墨画の曽我蕭白(そが・しょうはく、1730-1781)。

同じく曽我蕭白「山水図」。

臨済宗中興の祖とされる禅僧で、禅の教えを表した絵を描いた白隠慧鶴(はくいん・えかく、1686-1769)、「円山派」の祖とされ、写生を重視した親しみやすい画風と「足のない幽霊」を描いたとされている円山応挙、江戸琳派の祖・酒井抱一(さかい・ほういつ、1761-1829)の弟子で、近代に通じる都会的洗練化と理知的な装飾性が際立つ、近代日本画の先駆的な絵師とされる鈴木其一(すずき・きいつ、1795-1858)。

江戸初期を代表する大和絵絵師の岩佐又兵衛(いわさ・またべえ、1578-1650)、江戸時代中期・後期の南画家、る林十江(はやし・じっこう、1778?1813)ら江戸時代前期、中期に独創的な絵筆を揮った画家を中心に、約35点を展示販売する。

加島美術では「江戸時代中期、権威や常識に囚われず、自らの絵筆でその道を切り拓いた画家たちがいた」という。「不思議な愛嬌を持つ可愛らしさ、時として放たれるグロテスクさ。変幻自在の自由な発想で、彼らは美の常識に挑み続け、時を超えて彼らのメッセージを受け取る私たちもまた、彼らと同じように自由な心で作品を楽しむべく」、今回の展示会を開くとしている。

開場時間は10時から18時。入場は無料。