大丸東京で1カ月間「アート」、草間弥生、前田青邨、藤田嗣治ら1000点

【銀座新聞ニュース=2020年7月22日】国内百貨店業界第2位の流通グループ、J.フロントリテイリング(中央区八重洲2-1-1)傘下の大丸松坂屋百貨店(江東区木場2-18-11)が運営する大丸東京店(千代田区丸の内1-9-1、03-3212-8011)は7月22日から8月25日まで11階催事場などで「ART-FULL Summer」フェアを開く。

大丸東京店で7月22日から8月25日まで開かれる「アートフルサマー(ART-FULL Summer)」フェアに出品される藤田嗣治(ふじた・つぐはる、1886-1968)の「猫」。

メインの11階催事場では、22日(初日は13時)から8月4日(17時)まで「ダイマル(DAIMARU)大現代アート展-ポストウォー コンテンポラリーアート(The Post War Contemporary Art)-“連帯と絆の世界へ”」を開く。

「芸術を通して連帯と絆の世界へ」をテーマに、国際的な評価の高い草間弥生(くさま・やよい)さんの作品を約30点展示するほか、元永定正(もとなが・さだまさ、1922-2011)、アメリカの画家、アンディ・ウォーホール(Andy Warhol、1928-1987)ら20世紀の巨匠前衛作家の作品を約100点展示販売する。

8月5日から25日まで同じく11階催事場で夏の絵画スペシャルバーゲンを開く。日本画、洋画、版画、インテリアアートまで、約1000点が集まる大バーゲンで、今回は夏の決算大目玉として「税込50万円均一」を9点限りで提供する。また、「お買い得税込10万円均一セレクション」も用意している。

同じく出品されるヒロヤマガタ「フライミートゥザムーン」(シルクスクリーン、10万円)。

主な画家は棟方志功(むなかた・しこう、1903-1975)の「くちなし妃の柵」(板画、税込594万円)、ポール・アイズビリ(Paul Aizpiri、1919-2016)の「ブルーの花瓶の花」(油彩画、896万5000円)、片岡球子(かたおか・たまこ、1905-2008)の「こども」(日本画、385万円)、有元利夫(ありもと・としお、1946-1985)の「遊戯プリント(Print)55」(リトグラフ、154万円)、藤田嗣治(ふじた・つぐはる、1886-1968)の「猫」(墨、水彩、紙、1265万円)。

東山魁夷(ひがしやま・かいい、1908-1999)の「朝雲」(石版画、110万円)と「夏に入る」(木版画、88万円)、小田切訓(おだぎり・さとし、1946年生まれ)さんの「教会の見える運河」(油彩画、61万6000円)、森田健一(もりた・けんいち、1951年生まれ)の「薫風緑陰」(油彩画、46万2000円)など。

10万円は前田青邨(まえだ・せいとん、1885-1977)の「薔薇(ばら)」(リトグラフ)、ヒロヤマガタ(Hiro Yamagata、1948年生まれ)さんの「フライミートゥザムーン」(シルクスクリーン)、松浦敬文(まつうら・よしふみ、1950年生まれ)さんの「静日」(油彩画)、田中善明(たなか・ぜんめい、1946年生まれ)さんの「モンマルトル」(油彩画)、志村立美(しむら・たつみ、1907-1980)の「口紅」(木版画)など。

営業時間は10時(初日12時)から20時(最終日18時)。

注:「草間弥生」の「弥」は正しくは旧漢字です。名詞は原則として常用漢字を使用しています。

丸亀製麺がうどん、天ぷら、稲荷の「打ち立てセット」、持ち帰りも

【銀座新聞ニュース=2020年7月21日】讃岐うどん専門店「丸亀製麺」などを展開するトリドールホールディングス(東京本部・渋谷区道玄坂1-21-1、渋谷ソラスタ、03-4221-8900)傘下の丸亀製麺(旧トリドールジャパン、4月1日に「株式会社丸亀製麺」に変更、同上)は7月21日から8月31日まで「丸亀製麺カレッタ汐留」(港区東新橋1-8-2、03-3573-6550)などで「打ち立てセット」を販売する。

「丸亀製麺カレッタ汐留」などで7月21日から8月31日まで販売される「打ち立てセット」。

「打ち立てセット」はうどん(並)、てんぷら、いなりの3種類をセットにしたもので、3人前が3種類のうどん、6つのてんぷら、いなり3個で1500円(税込)、4人前が4種類のうどん、8つのてんぷら、いなり4個を2000円で販売する。店内でも注文できるし、テイクアウト(持ち帰り)も可能としている。

うどんはぶっかけうどん、かけうどん、ざるうどんの3種類から選べるが、ざるうどんは店内のみで、テイクアウトはできない。てんぷらは店内で販売しているものから、好みで6種類、8種類を選べる。てんぷらの組み合わせ次第では、3人前で最大690円、4人前で920円得になるとしている。

銀座周辺で「打ち立てセット」を注文できるのは「カレッタ汐留」のみ。「JR有楽町駅」店、「日比谷帝劇ビル」店では対応していない。

営業時間は平日11時から22時。

丸善日本橋で関修一原画展、ビッケ、トムソーヤ、ペリーヌ等

【銀座新聞ニュース=2020年7月21日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・日本橋店(中央区日本橋2-3-10、03-6214-2001)は7月22日から28日まで3階ギャラリーで「関修一原画展-思い出のキャラクターたち」を開く。

丸善・日本橋店で7月22日から28日まで開かれる「関修一原画展-思い出のキャラクターたち」に出品される南の虹のルーシー「夢の旅立ち」((C)NIPPON ANIMATION Co.,LTD.)

キャラクターデザイナーの関修一(せき・しゅういち)さんが2009年、2010年、2012年、2013年、2014年、2015年、2017年、2018年、2019年に続いて開く11回目の個展で、1970年代から1990年代後半にかけてフジテレビ系「世界名作劇場」のキャラクターデザインを多数手がけた中から「小さなバイキング ビッケ」(1972年)、「トム・ソーヤーの冒険」(1980年)、「ペリーヌ物語」(1978年)など、最新原画を含む40点と版画を展示販売する。

ウイキペディアによると、「世界名作劇場」は一般には1969年の「ムーミン」以後の作品を指すが、「日本アニメーション」の公式では1975年1月の「フランダースの犬」以後としている。すべての作品はフジテレビ系で毎週日曜日19時30分より放送されている。ただし、「世界名作劇場」という名前がついたのは1979年放送の「赤毛のアン」以降であり、それまでは「カルピスこども劇場」や「カルピスファミリー劇場」という名前がついていた。

「赤毛のアン」以降は提供がカルピス1社だけでなくなったためシリーズ名を何度か変更している。オリジナル作品の「七つの海のティコ」を除けば、ほとんどの作品において、原作者がすでに故人であることが多く、放送期間中に原作者が存命だった作品は「南の虹のルーシー」(1982年)、「アルプス物語 わたしのアンネット」(1983年)、「大草原の小さな天使 ブッシュベイビー」(1992年)、「こんにちは アン-ビフォア・グリーン・ゲーブルズ(Before Green Gables)」(2009年)の4作のみ。

「小さなバイキングビッケ」は1972年にドイツのZDFと日本のズイヨー映像の共同で制作されたテレビアニメで、当初はZDFが人形劇アニメを企画したが、後に国際共同制作として瑞鷹にテレビアニメを依頼し、1972年から1974年にかけて1話23分の全78話と、85分の長編アニメが制作された。原作はスウェーデンの児童文学作家、ルーネル・ヨンソン (Runer Jonsson、1916-2006)の「小さなバイキング」だ。

ドイツでは1974年1月31日から8月8日までZDFでは26話が放送され、残りの52話は1975年3月5日から放送された。オーストリアでは1974年2月17日からORFにて放送され、日本では1974年4月3日から1975年9月24日にかけてフジテレビ系で放送された。2009年にはテレビアニメを元にした実写映画が制作されている。

主人公の名前はZDFのドイツ版や英語版などでは「ヴィッキー」となるが、日本版では原作和訳版を元にした「ビッケ」が用いられる。

「トム・ソーヤーの冒険」はフジテレビ系で1980年1月6日から12月28日で全49話が放送されたテレビアニメで、原作はアメリカの作家、マーク・トウェイン(Mark Twain、1835-1910)の同名小説(The Adventures of Tom Sawyer)だ。

「ペリーヌ物語」は1978年1月1日から12月31日までフジテレビ系列で全53話が放送され、「世界名作劇場」の第4作に当たり、1978年に文化庁こども向けテレビ用優秀映画作品賞を受賞している。原作はフランスの小説家、エクトール・アンリ・マロ(Hector Henri Malot、1830-1907)の「アン・ファミーユ(En famille、家族と共に)」(邦題「家なき娘」だ。

関修一さんは1946年東京都大田区生まれ、1966年に日本デザインスクールグラフィックデザイン科に入学、在学中の1967年に「TCJ」(現エイケン)に入社、美術担当として背景などを描いていたが、1968年に「サスケ」の動画を担当、1969年に「カムイ外伝」でキャラクターデザインを手がけた。

「世界名作劇場」をはじめ、日本アニメの作品で多くのキャラクターデザインを担当し、1970年にエイケンを退社、「ブラックジャック」(2004年)や「ドラえもん」(2005年)などのテレビアニメの原画なども手がけ、現在、フリーとして活動している。

期間中、22日9時30分から17時、24日と26日の13時から17時、28日10時から13時まで関修一さんが来場する。

開場時間は9時30分から20時30分(最終日は13時)、入場は無料。22日9時から丸善・日本橋店1階さくら通り側入口で原画購入の抽選会を開く(1人1回)。会場では整理券の番号順に並び、購入できる。

インドで封鎖解除後初のベンガル湾散策、街は活気なく廃墟?(28)

【モハンティ三智江のインド発コロナ観戦記=2020年7月21日】当オディシャ州(Odisha)の感染増大が懸念される中の7月11日(112日目)、珍しく早起きしたので、思い切って浜に出てみることにした。

東西に真一文字に伸びる海岸線は清々しく、壮大、ほとんど無人の浜はコロナ下の散策にもってこいだった。

ムンバイ(Mumbai)から帰省した息子は依然、別棟のホテルで隔離義務を遂行中だが、早朝の散歩を日課に取り入れているらしく、すこぶる健康だ。先月から、外出禁止疲れに夏バテが加わり、雨季の低気圧症にもやられ、青菜に塩状態の私は、見習って体調改善のため、朝の散歩を日課に取り入れることにしたのである。

12日の2日目、周辺のホテル街もざっと視察を済ませたが、長いロックダウン(都市封鎖)下、町には活気がなく、休業要請を強いられ続けているホテルは大小問わず、閉館状態で寂れた感じ、同業者として同病相憐れむ感を禁じ得なかった。

普段通り客が入っていれば、早起きのインド人達で活気を呈するはずなのだが、どのホテルの窓も閉め切ったままで、客が顔を覗かせたりすることもない。いつもなら、界隈のレストランも、朝食へと繰り出したローカル旅行者で賑わうはずなのだが、レストランも閉め切ったまま、まるで町一帯が廃墟と化したような寂しさだった。

人気のないベンガル海は壮麗、雨季の荒波で白く泡立っていた。素足を浸したベンガルの潮はひんやりと心地よかった。

これが、私が33年暮らしたプリー(Puri)の東浜のホテル街とは信じられない。昨年5月のサイクロンの後だって、地元民は不屈の精神で倒木で塞がれた路上に繰り出し、後片付けに精出し、被災後も活気に満ちていたものなのに。

荒んだ気持ちになるのを禁じ得なかったが、およそ4カ月ぶりに目の当たりにしたベンガル海は、数える程しか人がいないせいで、壮大、変わりない美しさが、そこにあった。折柄、雨季に突入しており、オリーブグレーの澱んた大海は、錆がかった白波を豪快に押し寄せ、波飛沫で海はもやっていた。

波打ち際で漁師の少年が竿のない糸のみを海中に投げ入れる簡易漁で、小魚採りにいそしんでいた。沖には10艘ほどの漁船が出ており、 雲に隠れた太陽から薄ら陽が水平線に反映して光った。

3ツ星ホテル「ホリデーリゾート」のベーカリーもシャッターを下ろしたまま(アップルパイが美味だった)。背後の5階建てホテルは、結婚シーズンともなると、華やかな盛況に満ちていたのに、閑散と静まり返っていた。

40分程の散歩中、出会った地元民は10人かそこら、これだけ人が少なく、静まり返っているなら、短時間の早朝散歩は問題ないだろうと、思った。

これまで自分に厳格に外出禁止を強いてきたのは、ひとつには、外国人居住者で、それも年配者、感染症に地元民ほど免疫力がないという理由があった。

何せ、マラリア、赤痢、肝炎(2度)体験者、である。近年は、院内感染でウイルス性肺炎にも罹患している。

インドに移住以降、すっかり虚弱体質になってしまった当方ゆえ、人一倍自衛本能が働いてついつい神経質にならざるをえなかったのである。

しかし、息子が戻ったことがいい刺激になって、4カ月近くに及ぶ外出禁止をようやっと解くことができた。

12日現在、インド全土の感染者数は85万人(死者数2万2674人)、当オディシャ州は1万3121人(死者数64人)である。

●コロナ余話/映画界のファースト・ファミリーの感染

インドの国民的スーパースター、ムンバイを本拠地とするヒンディ映画界・ボリウッドのベテラン名優、アミタブ・バッチャン(Amitabh Bachchan)の陽性が発覚し、話題を呼んいる。子息でやはり俳優のアビシェク(Abhishek Bachchan)も感染、父子は市内の私立病院に入院中、ツィッターで公表した2人に、ファンからの見舞いコメントが多数寄せられた。幸いにも、症状は軽いらしく、ファンもひと安心、一刻も早い全快を祈るコメントも殺到した。

ムンバイ市内の高級住宅地にあるバッチャンファミリーの大豪邸は封じ込め(containment)ゾーンと化し、アミタブの妻で元女優・議員のジャヤ(Jaya Bachchan)、嫁のミス・ワールド優勝の美人女優アイシュワルヤ(Aishwarya Rai Bachchan)も、自宅隔離中とか。

(「インド発コロナ観戦記」は「観戦(感染)記」という意味で、インドに在住する作家で「ホテル・ラブ&ライフ」を経営しているモハンティ三智江さんが現地の新型コロナウイルスの実情について書いており、随時、掲載します。モハンティ三智江さんは福井県福井市生まれ、1987年にインドに移住し、翌1988年に現地男性(2019年秋に病死)と結婚、その後ホテルをオープン、文筆業との二足のわらじで、著書に「お気をつけてよい旅を!」(双葉社)、「インド人には、ご用心!」(三五館)などを刊行しており、感染していません。

また、息子はラッパーとしては、インドを代表するスターです。13億人超と中国に次ぐ世界第2位の人口大国、インド政府は3月24日に全28州と直轄領などを対象に、完全封鎖命令を発令し、25日0時から21日間、完全封鎖し、4月14日に5月3日まで延長し、5月1日に17日まで再延長、17日に5月31日まで延長し、31日をもって解除しました。これにより延べ67日間となりました。ただし、5月4日から段階的に制限を緩和しています。

7月16日現在、インドの感染者数は96万8857人、死亡者数が2万4914人、回復者が61万2768人、アメリカ、ブラジルに次いで3位になっています。州別の最新の数字の把握が難しく、著者の原稿のままを載せています。また、インドでは3月25日から4月14日までを「ロックダウン1.0」とし、4月14日から5月3日までを「ロックダウン2.0」、5月1日から17日までを「ロックダウン3.0」、18日から31日を「ロックダウン4.0」、6月1日から6月末まで「アンロックダウン(Unlockdown)1.0」、7月1日から「アンロックダウン2.0」と分類していますが、原稿では日本向けなので、すべてを「ロックダウン/アンロックダウン」と総称しています。

ただし、インド政府は5月30日に感染状況が深刻な封じ込めゾーンについては、6月30日までのロックダウンの延長を決め、さらに30日に7月31日までの延長を決めました。著者が住むオディシャ州は独自に6月末までの延長を決め、その後も期限を決めずに延長しています。この政府の延長を「ロックダウン5.0」と分類しています。また、タージ・マハルも開放する方針を撤回して、引き続き閉鎖されています)

志門で7人の版画家展、笠井順子、犬飼三千子、和田喜代、杉本美子ら

【銀座新聞ニュース=2020年7月20日】ギャルリー志門(中央区銀座6-13-7、新保ビル、03-3541-2511)は7月20日から25日までグループ展「PRINT7人展」を開いている。

ギャルリー志門で7月25日まで開かれている「プリント(PRINT)7人展」のフライヤー。

国画会会員の笠井直美(かさい・なおみ)さん、九州大学を卒業し、自由美術協会会員の笠井順子(かさい・じゅんこ)さん、早稲田大学第一文学部社会学専修を卒業し、日本美術家連盟会員の犬飼三千子(いぬかい・みちこ)さん、春陽会会友の中野年(なかの・みのる)さん。

日本美術家連盟会員の和田喜代(わだ・きよ)さん、武蔵野美術大学を卒業した日本版画協会準会員の杉本美子(すぎもと・よしこ)さん、飯島真子(いいじま・まさこ)さんの7人の版画家が新作を中心に展示する。

開場時間は11時から19時(最終日は17時)。