丸善日本橋で太田明子、アベマリら手作りアクセサリーとバッグ展

【銀座新聞ニュース=2021年3月15日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・日本橋店(中央区日本橋2-3-10、03-6214-2001)は3月17日から23日まで3階特設会場とスパインスペースで6人の作家による「春のハンドクラフト展ーAccessory&Bag」を開く。

丸善・日本橋店で3月17日から23日まで開かれる「春のハンドクラフト展ーAccessory&Bag(アクセサリー&バッグ)」のフライヤー。

ビーズ作家で「ラナイ(LANAI)」ブランドを運営する太田明子さんら6人が春にあうアクセサリーやバッグ、額絵など、素材やデザインにこだわり、手仕事で作り上げた作品を展示販売する。

参加するのは、太田明子さん以外に、「スタジオ・パーシモン(Studio Persimmon)」を主宰する平山礼子さん、天然石と革ひものアクセサリー「ナナイロ」を制作する西田茂恵子さん、インテリア茶箱インストラクターで、天然石、ビーズアクセサリー作家、「アトリエテイスト」を主宰する常藤容子さん。

手づくりバッグのウエブショップ「マリーサック(MARIESAC)」を運営するアベマリさん、虫や花々、動物など生き物の世界を、絵やアクセサリ―で表現するHana Hemmi(ハナ・ヘンミ、逸見はな)さん。

開場時間は9時30分から20時30分(最終日は17時)まで。

銀座、日本橋など5地区で「クリエイティブサロン」、花のアート等

【銀座新聞ニュース=2021年3月14日】日本アパレル・ファッション産業協会(中央区日本橋2-8-6、太陽生命ひまわり日本橋ビル、03-3275-0681)の東京クリエイティブサロン実行委員会(委員長・オンワードホールディングス名誉会長・広内武さん)は3月15日から31日まで日本橋、丸の内、銀座、渋谷、原宿の5地区で「東京クリエイティブサロン2021」を開く。

日本橋、丸の内、銀座などで3月15日から31日まで開かれる「東京クリエイティブサロン2021」。画像は松屋銀座の花のアート「インフィオラータ」。

「東京クリエイティブサロン」は、東京都が主催する、東京をフランス・パリ、 イタリア・ミラノ、 アメリカ・ニューヨーク、英国・ロンドンに次ぐ、 ファッション都市の一つとして位置づけることを目指したイベントだ。

世界に向けて東京のクリエイティビティを強く発信するという共通の目的のもと、これまで各エリアでそれぞれで行われていたファッションイベントやアートイベントを統合し、2020年から5地区で同時期に実施している。ただし、昨年は新型コロナウイルスの感染拡大によりほとんどの企画が中止された。

第2回目の今回は、公式アンバサダーとして「乃木坂46」、クリエイター、アーティスト、アンバサダーとして、小山薫堂さん、寺岡重人さん、武田鉄平さんらが参加し、各地区でさまざまなコンテンツを展開する。

銀座では「東京クリエイティブサロン銀座エリア実行委員会」(代表:全銀座会)が中心となり、エリアアンバサダーには、和菓子店の「空也」の山口彦之さん、「松崎煎餅」の松崎宗平さんが就任し、「銀座の桜」をテーマに実施する。「esports(イースポーツ)銀座studio(スタジオ)」(中央区銀座1-11-1)」では3種類のファッションショーを中心にさまざまなエンターテイメントを配信する。銀座の数々の専門店から魅力的な商品を集め、スタイリストがまとめあげて、銀座ファッションのプレゼンテーションを配信する。

また、20日から31日まで、松屋銀座、銀座三越、和光、東急プラザ銀座、GINZA SIX(ギンザシックス)、銀座ベルビア館で花の力で世界を元気にする「東京インフィオラータ2021 Flower’s YELL in GINZA(フラワーズエールインギンザ)」活動を開く。各店が生花やアーティフィシャルフラワーを用いたアートを展開する。

銀座三越では、27日から30日まで本館9階銀座テラステラスガーデンで、花絵師の藤川靖彦さんのプロデュースによる花のアート「インフィオラータ」を展示する。東京都の特別支援学校の生徒が花絵の原画として描いた応募作品から受賞8作品をフラワーアートにして展示するが、一般の人も参加できる。

松屋銀座では26日から29日まで8階MGテラスで桜をはじめとした、花びらを地面に敷き詰めて一つの大きな絵を創り上げるフラワーアートを制作する。

日本橋では「日本橋桜フェスティバル実行委員会」(代表企業:三井不動産)が中心になって実行し、エリアアンバサダーには、博報堂のクリエイティブディレクター、寺岡重人さんが就任し、江戸町火消一番組「い組」が今もなお受け継がれ、古来から商店の「粋」を表現するファッションアイテムの「半纏」を、さまざまなアーティストと一緒に8種類の日本橋おもてなしはんてんを制作し、街のおもてなしのユニフォームを再発信するプロジェクトを展開する。また、日本橋との縁をつくるベンチプロジェクト「日本橋縁台プロジェクト」も実施する。

丸の内では「丸の内ファッションウィーク実行委員会」(代表企業:三菱地所)が中心になって実行し、エリアアンバサダーには、放送作家、脚本家、京都造形芸術大学副学長の小山薫堂さんが就任し、ファッション専門学校のジョイントショーが開かれる。

また、15日から19日まで、大手町仲通りで「霧・ライティング・プロジェクションマッピング」を実施する。

サニーヘルス、和食に取り入れ可能な「地球の健康な食事」法

【銀座新聞ニュース=2021年3月13日】健康食品、美容商品、化粧品などの販売会社、サニーヘルス(中央区八重洲2-1-6、八重洲kビル、03-6701-3000)はこのほど、レポート「体にも地球に優しい『プラネタリーヘルスダイエット』とはどんなもの?」を発表した。

最近、話題の「プラネタリーヘルスダイエット」は直訳すると「地球の健康な食事」になる。

ダイエット法は数多くあるが、糖質制限ダイエットやりんごダイエットなど、長期間に渡って続けることが難しいものもたくさんある。これらのように制限が多いダイエット法はやめた途端にリバウンドしてしまうので、食生活を健康的なものに見直す「正攻法」が結局のところベストといえる。

そんな中、海外で話題を呼んでいるのが「The Planetary Health Diet(プラネタリーヘルスダイエット)」だ。直訳すると、「地球の健康な食事」となる。「ダイエット」という名称だが、英語での「diet」とは減量という意味のほか、食物・食事制限・食生活などの意味を持ち合わせている。

このダイエットの食事法なら、続けることで健康な体を維持することができ、地球環境にも優しいというのが特徴なのだが、では、一体どんなものなのか?

●プラネタリーヘルスダイエットとはどんなもの?

2019年に世界16カ国の研究者37人で構成されたグループが、科学的な根拠に基づき、人類の健康増進とサステナブルな(持続可能な)食料システムを推進する食生活の指針をまとめたレポートを公開した(EATランセット委員会が2019年1月16日付の英医学誌「ランセット」に掲載された)。

肉の規定量は少なく、赤身肉なら小さいステーキを週に1切れ、鶏肉なら100グラムを週に2回程度になる

一般的なダイエット法と異なるのは、プラネタリーヘルスダイエットにおいては個人のダイエットに焦点を当てているというよりも、地球環境や食料問題など、より大きなテーマを掲げていること。

本レポートで以前紹介した「ゆるベジタリアン『フレキシタリアン』で体すっきりダイエット!」(2020年12月26日付)に近いイメージだが、地球のための食生活という視点が加わっている。

研究グループによるレポートでは、プラントベース(全粒穀物、野菜、果物、豆類などの植物性食品)の食品を大量に摂取することが推奨され、反対に減らすべき食品として、牛、豚、羊などの赤身肉(レッドミート)、魚、卵、砂糖、精製穀物が挙げられている。。

これによる効果は、世界で年間1100万人以上の人たちが食生活に関連した病気で命を落とさずに済むこと、増え続ける人口に対し食料を持続的に供給することができること、温室効果ガスの排出量を減少させることなどとしている。

●ハンバーガーなら週1まで!具体的な食べる量

プラネタリーヘルスダイエットの食事バランスを紹介する。まずは大まかな説明をすると、食事の半分は野菜、果物、ナッツ類にすることを基本とし、残りの半分は精製されていない全粒穀類を中心に、植物性タンパク質、植物性油脂など。肉は禁止ではないが、ごくわずかな量とすることがメソッドとされている。

全粒穀物とは、精白などの処理で糠となる果皮、種皮、胚、胚乳表層部といった部位を除去していない穀物のことで、玄米や小麦粉が使われた茶色のパンになる。

では具体的なグラム数はというと、1日あたり以下の数値が設定されている。1日あたり2500キロカロリーの摂取量と設定しているが、人種や体格、運動量などは個人差が大きいので、あくまでも参考程度にしてほしい(カッコ内は参考量)。

〇魚介類:28グラム
〇卵:13グラム(1個50グラムなので、4日で1個程度)
〇鶏肉などの白身肉:29グラム(骨なし、皮なしの鶏もも肉を1日おきに1枚)
〇牛、豚、羊など赤身肉:14グラム(ベーコンを1日おきに1枚、または中サイズのハンバーガーを1週間に1個)
〇豆:75グラム
〇糖質:米、小麦、トウモロコシ、大麦などの全粒穀物232グラム、でんぷん質の野菜(じゃがいもなど)を50グラム
〇乳製品:250グラム(1日にグラス1杯分)
〇野菜:300グラム(3、4皿分)
〇果物:200グラム(2.5皿分)
〇ナッツ類:50グラム
〇砂糖:31グラム(はちみつなら1日大さじ2杯)
〇不飽和脂肪酸を含む油(オリーブ油など植物性油脂):50グラム

●タンパク質を補うには

プラネタリーヘルスダイエットのメソッドに従うとしたら、はじめは食べ足りない感があるのは間違いないと思われる。中でも1番不足を感じるのが、タンパク源だ。

肉の規定量が少なく、赤身肉なら小さいステーキ(100グラム弱)を週に1切れ、鶏肉なら100グラムを週に2回程度だ。魚も鶏肉とほぼ同量。卵も4日に1個ほどなので、タンパク質はそれだけでは足りないので、プラントベース(植物性)のタンパク質で補うことになる。

日本であれば、豆腐、油揚げ、厚揚げ、納豆、みそなど大豆製品が充実しているので、それらを活用するとタンパク質を補える。また、大豆から作られたソイミートや、アメリカで大人気となっているエンドウ豆タンパクを使った代替肉(フェイクミート)も取り入れることで、タンパク質の必要量をクリアすることができるのではないかと思われる。

●糖質を摂取するなら全粒穀物から

プラネタリーヘルスダイエットでは、穀類は「全粒穀物」であることが指定されている。全粒穀物(ホールグレイン)とは、精白などの処理で糠となる果皮、種皮、胚、胚乳表層部といった部位を除去していない穀物のこと。米なら白米ではなく玄米、パンなら白いパンではなく全粒粉の小麦粉が使われた茶色のパンということになる。

穀類の栄養素は、基本的に種皮部分に多く含まれている。例えば、米の場合、玄米の胚芽と表皮の部分に95%が存在し、白米となる胚乳部分には5%しか含まれていない。つまり、精米する際に、95%の栄養がそぎ落とされてしまっていることになる。

ダイエットや腸内環境に重要な栄養素である食物繊維は、玄米には白米の約6倍もの量が含まれているほか、その他のビタミン、ミネラルも玄米のほう優位だ。

プラネタリーヘルスダイエットのルールをそのまま実践するのは難しい部分もあるが、この全粒穀物なら取り入れやすい。玄米と野菜を中心とした和食を心掛けていれば、このダイエット法に近づける。このため、自分のライフスタイルに合ったものを取り入れたい。

肉が好きな人にとって、このダイエット法の肉の量では物足りないかもしれないが、フェイクミートを上手に取り入れてほしい。最近では市販でもいろいろあるので、試してみてほしい。健康的にやせることができて、地球環境にも優しいなら素晴らしいことだ。

日比谷「半径1メートルの君」ヒットで豆原一成、白石聖ら御礼挨拶

【銀座新聞ニュース=2021年3月12日】大手芸能事務所の吉本興業(新宿区新宿5-18-21、旧新宿区四谷第五小学校、03-3209-8300)は3月15日にTOHOシネマズ日比谷(千代田区有楽町1-2-2、03-6868-5001)で「半径1メートルの君 上を向いて歩こう」の大ヒットを記念して、豆原一成さん、白石聖さんらによる御礼の舞台あいさつを開く。

現在、一般公開中の「半径1メートルの君 上を向いて歩こう」の「本日は、お日柄もよく」((C)「半径1メートルの君 上を向いて歩こう」製作委員会)。

「半径1メートルの君 上を向いて歩こう」は2月26日から一般公開し、3月1日と8日の映画興行ランキングによると、いずれも10位以内にはランキングされていないものの、吉本興業が映画配給会社として「大ヒット」を記念して、15日17時15分の回上映終了後に、監督の山内大典さんをはじめ、「本日は、お日柄もよく」に出演している「JO1」の豆原一成さん、「まわりくどい二人のまわりくどい気持ちの伝え方は大胆でむしろまわりくどい」に出演している白石聖さんと「ジャルジャル」の後藤淳平さんと脚本を手掛けた「ジャルジャル」の福徳秀介さんが舞台に登場して、御礼のあいさつをする。

「半径1メートルの君 上を向いて歩こう」は8組24人の俳優、吉本興業のタレント、クリエイターがタッグを組んで撮りあげた8編の短編オムニバス映画で、各話2人の主人公が繰り広げる「心の濃厚接触」について描いた約10分のショートストーリーで構成されている。

「本日は、お日柄もよく」は「ナインティナイン」の岡村隆史さんとアイドルグループ「JO1」の豆原一成さんが共演し、山内大典さんが監督、TBS系ドラマ「半沢直樹」などの脚本を担当した丑尾健太郎さんが手がけている。

「同度のカノン」はロックバンド「CYANOTYPE(シアノタイプ)」のボーカルで、ミュージカル俳優の海宝直人さん、「ミキ」の亜生さんが共演し、「霜降り明星」の粗品さんが監督と脚本を担当している。

「やさしい人」は倉科カナさんと「チュートリアル」の徳井義実さんが共演し、監督は山内大典さん、脚本は高須光聖(みつよし)さんが担当した。

「真夜中」は小池徹平さんと「シソンヌ」のじろうさんが共演し、監督は紙谷楓さん、「ピース」の又吉直樹さんが脚本を担当している。

「まわりくどい二人のまわりくどい気持ちの伝え方は大胆でむしろまわりくどい」は白石聖さんと「ジャルジャル」の後藤淳平さんが共演し、監督は山内大典さん、「ジャルジャル」の福徳秀介さんが脚本を担当している。

「戦湯 SENTO」はラッパーの般若さんと「ロバート」の秋山竜次さんが共演し、「品川庄司」の品川ヒロシさんが監督と脚本を担当している。

「とある家のこと」は元「SKE48」の在松井玲奈さんと「南海キャンディーズ」の山崎静代さんが共演し、監督は紙谷楓さん、「3時のヒロイン」の福田麻貴さんが脚本を担当している。

「バックヤードにて」は水川あさみさんと「ハリセンボン」の近藤春菜さんが共演し、監督は紙谷楓さん、劇団「ヨーロッパ企画」の上田誠さんが脚本を担当している。

チケットはすでにローソンなどで一般発売している。料金は2100円均一。

丸善日本橋で美濃桃山陶展、荒川豊蔵、金城次郎ら

【銀座新聞ニュース=2021年3月12日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・日本橋店(中央区日本橋2-3-10、03-6214-2001)は3月17日から23日まで3階ギャラリーで「数寄者の茶陶展」を開く。

丸善・日本橋店で3月17日から23日まで開かれる「数寄者の茶陶展」に出品される「刷毛目茶碗」(16世紀から17世紀、高麗茶碗展出品)。

「楽焼」などの茶陶作品をはじめ、近・現代を代表する陶芸作家が制作した茶陶の作品、重要無形文化財保持者(人間国宝)の荒川豊蔵(1894-1985)や加藤唐九郎(1897-1985)らが魅せられ、制作の原点となった「美濃桃山陶(みのももやますえ)」の作品を展示販売する。

また、荒川豊蔵、加藤唐九郎のほかに出品するのは、1960年に重要無形文化財保持者(人間国宝)の候補となるも辞退した板谷波山(1872-1963)、1955年に重要無形文化財保持者に指定されるも辞退した北大路魯山人(1883-1959)、加藤唐九郎の長男、岡部嶺男(1919-1990)、元百五銀行頭取で、3人の人間国宝を支援した川喜田半泥子(1878-1963)。

1956年に重要無形文化財保持者に認定された金重陶陽(1896-1967)、1970年に重要無形文化財保持者に認定された三輪休和(1895-1981)、1976年に重要無形文化財保持者に認定された中里無庵(1895-1985)、文化勲章、重要無形文化財保持者、芸術院会員などへの推挙をすべて辞退した河井寛次郎(1890-1966)。

1961年に重要無形文化財保持者に認定された加藤土師萌(1900-1968)、1986年に重要無形文化財保持者に認定された藤本能道(1919-1992)、1989年に重要無形文化財保持者に認定された第13代今泉今右衛門(1926-2001)、2001年に重要無形文化財保持者に認定された第14代酒井田柿右衛門(1934-2013)。

1955年に第1回重要無形文化財保持者に認定された濱田庄司(1894-1978)、1993年に重要無形文化財保持者に認定された松井康成(1927-2003)、1995年に重要無形文化財保持者に認定された加藤卓男(1917-2005)、1985年に重要無形文化財保持者に認定された清水卯一(1926-2004)、1985年に重要無形文化財保持者に認定された金城次郎(1912-2004)ら。

可児市(かにし)によると、美濃桃山陶とは安土桃山時代(1568年ころから1616年ころまで)、なかでも、豊臣秀吉(とよとみ・ひでよし、1537-1598)が政権を握ったころ、志野焼に代表されるような、東濃地方で焼かれた陶器のことで、長い間、愛知県瀬戸市で焼かれたものと考えられ、「黄瀬戸」や「瀬戸黒」と呼ばれた。

中国やヨーロッパから陶磁器が入り、新しい文化との交流に触発され、安土桃山時代に岐阜県の美濃地方(現可児市久々利など)で新しく釉薬(ゆうやく)の掛かった焼き物が誕生し、わずか20年から30年の間しか焼かれなかったが、日本美術の転換期に開花し、当時の人々の美意識に変革をもたらしたとされている。

久々利大萱で桃山時代の志野の窯跡を発見し、その再興に尽くしたのが人間国宝の荒川豊蔵で、そのきっかけとなったのが、名古屋の旧家所蔵の「志野筍茶碗」で、荒川豊蔵はこの茶碗を手にしたとき、底にこびりついた米粒ほどの赤い土に気づき、この赤土が瀬戸にないことから、志野は瀬戸で焼かれたという定説に疑問を持った。

多治見や可児の窯跡を調査し、久々利大萱で筍の絵のある志野の陶片を発見し、この発見は「日本の陶磁史を覆す大発見」といわれた。この発見から3年後の1930(昭和8)年、荒川豊蔵は39歳の時に大萱に窯を開き、以来、志野や瀬戸黒を再興することに半生を捧げた。

大窯は15世紀後半から造られ、地表をある程度掘りくぼめ、傾斜を利用しつつ床面を造り、粘土などで天井や壁を築いた窯跡で、以前の時代により製品を焼く温度が高くなり、釉薬をかけた多くの製品が焼かれた。

開場時間は9時30分から20時30分(最終日は15時)まで。入場は無料。