志門で「ドローイング」準大賞、入選者展、赤木美奈、朝日宣弘ら18人

【銀座新聞ニュース=2021年1月18日】ギャルリー志門(中央区銀座6-13-7、新保ビル、03-3541-2511)は1月18日から30日まで「Walk the Line vo.6-線に生きる作家たち」を開いている。

ギャルリー志門で1月18日から30日まで開かれる「Walk the Line(ウォークザライン)vo.6-線に生きる作家たち」の前期18日から23日までのフライヤー。

「ドローイングとは何か」は審査員で美術評論家の金沢毅さんが中心になって、「ドローイング」を完成された線描画とし、習作や下絵と一線を画した作品を発表する場を公募展として立ち上げ、2010年からはじめ、2020年が9回目になる。

「ドローイング」とは本来、絵の具で面を塗る「ペンチュール(peinture)」とは対照的な画法で、線画、線描画を意味するが、日本の現代美術界では、紙に描いた習作や下絵を「ドローイング」と称することがある。金沢毅さんは「ドローイング」を完成された線描画としてとらえている。

今回は前期と後期に分けて、全体で準大賞と入選者36人が新作を展示する。そのうち、前期は18日から23日までで、出品するのは、第9回に出品した赤木美奈さん、第6回と第7回に出品した朝日宣弘さん、第3回に出品した井上新之介さん、第8回と第9回に出品した小倉信一さん、第5回、第6回、第7回、第9回に出品した梶谷令さん。

第9回に出品した門谷京子さん、第9回に出品した河西紀亮さん、第9回に出品した肥沼義幸さん、第8回、第9回に出品した工藤沙由美さん、第1回に出品した近藤平八郎さん、第9回に出品した櫻井健さん、第7回、第9回に出品した多田吉民さん、第5回、第9回に出品した中村綾乃さん、第2回に出品した細木るみ子さん、第4回、第5回に出品した森本玄さん、第8回に出品した山田琢矢さん、第3回、第5回、第6回に出品した山村まゆ子さん、第9回に出品した脇威志さん。

開場時間は11時から19時(最終日は17時)、入場は無料。

丸善丸の内で東山魁夷、平山郁夫、片岡球子「版画」展、文化勲章受章

【銀座新聞ニュース=2021年1月18日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ内、03-5288-8881)は1月20日から2月2日まで4階ギャラリーで東山魁夷、平山郁夫、片岡球子による「文化勲章受章作家版画三人展」を開く。

丸善・丸の内本店で1月20日から2月2日まで開かれる東山魁夷、平山郁夫、片岡球子による「文化勲章受章作家版画三人展」に出品される東山魁夷の「静けき朝」(リトグラフ、1996年)。

日本の風景画家で「国民的画家」として知られ、1969年に文化勲章を受賞した東山魁夷(1908-1999)、シルクロードの画家で、1998年に文化勲章を受章した平山郁夫(1930-2009)、日本画家で「帝展」や「院展」にたびたび落選し「落選の神様」とまでいわれながら、強烈な色彩とデフォルメで独自の絵画世界を築き、1989年に文化勲章を受章した片岡球子(1905-2008)の3人の版画作品を中心に、ほかに巨匠の版画も展示販売する。

3人の他に出品されるのは、日本画の伝統的な様式美を現代的な感覚で表現し、2003年に文化勲章を受章した加山又造(1927-2004)、女性画や静物を生き生きと描き、1980年に女性画家として2人目の文化勲章を受章した小倉遊亀(1895-2000)、上村松篁(1902-2001)の子息で、花鳥画の第一人者として知られる京都市立美術大学名誉教授の上村淳之(1933年生まれ)さん、日本画家で京都造形芸術大学前学長、現在、京都造形芸術大学付属康耀堂美術館館長で、アメリカ・ニューヨーク在住の千住博さん。

南画といった日本の伝統的な美術を取り入れ、装飾的な世界で知られた洋画家の梅原龍三郎(1888-1986)、棟方志功(1903-1975)と交流があった木版画家の斎藤清(1907-1997)、バラの絵で知られる洋画家、中川一政(1893-1991)、孤高の洋画家で自宅の虫や花を描き続けた熊谷守一(1880-1977)ら。

ウイキペディアによると、文化勲章は当時の首相広田弘毅(1878-1948)の発案により、1937年の文化勲章令をもって制定された。毎年11月3日に親授式が皇居宮殿松の間で行われ、天皇から直接授与(親授)されるが、1997年以前は天皇臨席のもとに内閣総理大臣が勲記と勲章を手交する伝達式の形式で行われていた。

そのため、以前は同じく宮中伝達式により授与される旧勲2等と同位に位置づけられていたが、現在では天皇親授により授与される大綬章(旧勲1等)と同位に位置づけられている。

文化庁文化審議会に置かれる文化功労者選考分科会の意見を聞いて文部科学大臣が文化功労者のうちから選んで、毎年度5人程度を首相に推薦し、内閣府賞勲局で審査したうえ、閣議決定する。慣例として、その年にノーベル賞を受賞した者で文化勲章未受章である人には、文化勲章が授けられる。

文化勲章には金品等の副賞は伴わないが、1951年に文化功労者顕彰制度が創設され、前年度までの文化勲章受章者で存命者を一斉に文化功労者として顕彰するとともに、以後も文化勲章受章者は同時に文化功労者でもあるように運用しているため、文化勲章受章者は文化功労者年金法に基づく終身年金が支給される。

東山魁夷は1908年神奈川県横浜市生まれ、1931年に東京美術学校(現東京芸術大学)日本画科を卒業、在学中の1929年に第10回帝展に入選、卒業後、ドイツのベルリン大学(現フンボルト大学)に留学、1945年に軍隊に応召し、熊本県で終戦を迎え、山梨県中巨摩郡落合村(現南アルプス市)に落ち着き、同年11月に千葉県市川市に移った。

1947年の第3回日展で特選となり、以降、風景を題材に独自の表現を追求し、北ヨーロッパ、ドイツ、オーストリア、中国に取材した作品を発表し、1969年に文化勲章を受章、1976年に旧西ドイツから功労大十字勲章を授与、1985年に旧西ドイツからプール・ル・メリット勲章を授与、1999年に死去した。約10年かけた奈良の唐招提寺御影堂(とうしょうだいじみえいどう)障壁画「黄山暁雲」が畢生の大作となった。

平山郁夫は1930年広島県豊田郡瀬戸田町(現尾道市瀬戸田町)生まれ、1945年に原子爆弾に被災、1952年に東京美術学校(現東京芸術大学)を卒業、同校助手となり、1973年に教授、1989年に東京芸術大学第6代学長に就任した。1992年から「世界平和アピール七人委員会」の委員となり(2005年まで)、1992年に日中友好協会会長(2008年まで)、1996年から日本育英会会長(2001年まで)、1998年に文化勲章を受章した。

2001年に再び東京芸術大学学長に就任(2005年まで)、2005年に日韓友情年日本側実行委員長を務め2004年に「修交勲章興仁章」を受章し、2005年に「日韓友情年」日本側実行委員も務めた。また、高松塚古墳壁画の模写、カンボジアのアンコール遺跡救済活動、「文化財赤十字」の名のもとに中東など紛争地域の文化財保護に奔走するなど、幅広く活動した。広島県尾道市瀬戸田町には「平山郁夫美術館」があり、滋賀県守山市の佐川美術館にも多くの作品が収蔵されている。

片岡球子は1905年北海道札幌市生まれ、1926年に女子美術専門学校(現女子美術大学)日本画科高等科を卒業、神奈川県立横浜市大岡尋常高等小学校教諭を勤めながら創作し、「帝国美術院展覧会」(帝展)に3回落選し、1930年に「日本美術院展」(院展)に初入選、1933年にも入選したが、その後は落選が続いた。

1939年から院展の入選が続き、1955年に大岡小学校を退職、女子美術大学日本画科専任講師に就任、1960年に同大学助教授、1965年に同大学教授、1966年に愛知県立芸術大学日本画科主任教授、1973年より同大学客員教授を務めた。1976年に勲三等瑞宝章を受章、1982年に日本芸術院会員、1989年に文化勲章を受章、100歳を超え、脳梗塞に倒れ、療養に努めたが、2008年に103歳で亡くなった。

開場時間は9時から21時(最終日は16時)まで。入場は無料。

丸善日本橋で澤岡織里部「線刻染付の磁器」展、日常使いの器等

【銀座新聞ニュース=2021年1月17日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・日本橋店(中央区日本橋2-3-10、03-6214-2001)は1月20日から26日まで3階ギャラリーで澤岡織里部さんによる「第5回染付作品展」を開く。

丸善・日本橋店で1月20日から26日まで開かれる澤岡織里部さんの「第5回染付作品展」のフライヤー。

2015年に神奈川県横浜市から滋賀県大津市に工房を移した陶芸家の澤岡織里部さんは生活に役立つ磁器作品を制作しており、白磁の素地に刻んだ線に模様を施す「線刻染付」の技法により、制作した日常使いの食器や花器、茶器、照明などの小品を中心に展示販売する。

ウイキペディアによると、磁器(ポーセリン=Porcelain)とは、高温で焼成されて吸水性がなく、叩いた時に金属音を発する陶磁器を指す。ただ、ヨーロッパなどでは陶器と区別されないことが多く、両者の間には必ずしも厳密な境界が存在するわけではない。一般に磁器は素地が白くて透光性があり、機械的強さが高いという特徴がある。また、焼成温度の高い硬質磁器と、比較的低温で焼成される軟質磁器に分けられる。

日本の主な磁器として佐賀県有田などで焼かれる肥前磁器(伊万里焼)や九谷焼などがある。磁器は焼結して多結晶となる粘土質物、除粘剤となり可塑性を向上させ、かつフラックス(融剤)として融点を下げる石英、ガラス相を形成し強度を向上させ、石英と同種の効果も示す長石の3種類が主原料である。

粘土質物には「カオリン」が使用され、軟質磁器には石灰、ボーンチャイナには骨灰(リン酸カルシウム)が添加される。硬質磁器はカオリンが70%以上であり、軟質磁器は長石と石灰が約60%を占めている。

磁器は中国では古くから製造され、後漢時代(25年から220年)には本格的な青磁がつくられている。磁器の産地としては江西省東北部に位置する「景徳鎮(けいとくちん)」が特に知られている。

日本では、豊臣秀吉(とよとみ・ひでよし、1537-1598)が朝鮮へ出兵した文禄・慶長の役(1592年から1593年、1597年から1598年)によって、朝鮮半島から連れてこられた陶工・李参平(り・さんぺい、金ヶ江三兵衛=かながえ・さんべえ、生年不詳-1655)が肥前有田で磁石(じせき、磁器の原料)を発見したことから制作がはじまったといわれている。

窯跡の発掘調査の結果から、1610年代に有田西部の諸窯で磁器(初期伊万里)の生産がはじまったというのが通説となっている。景徳鎮でも青磁を作られていたが、近傍の高嶺(カオリン)という山の白土は、超高温で焼かなければ固まらない難物で、そこでできた青白磁はすでに磁質(ガラス)化していた。ただ、「影青(インチン)」といって青みが薄く、氷のような硬く冷たい色をしていた。

明時代(1368年から1644年)には、地の白土がガラスのように透き通るので純白にならないためだと考えられ、他の陶石を混ぜるなどして改良し、こうしてできた白地が圧倒的に美しく、唯一無二の絵付けの生地として中国を席巻していった。ヨーロッパの磁器も、初めはこの景徳鎮や伊万里焼を粉砕、溶解するなど長年にわたる詳細な科学調査を繰り返してようやく確立された。

澤岡織里部さんは1977年神奈川県横浜市生まれ、2003年に愛知県立芸術大学大学院陶磁専攻を修了、2004年に横浜市青葉区に築窯、2005年に制作ユニット「テラヤ(teraya)」を設立、2007年に東京芸術大学大学院文化財保存科学博士課程を満期修了、2015年に滋賀県大津市に築窯して、工房を移している。現在、公益社団法人「日本工芸会」研究会員、愛知県立芸術大学非常勤講師。

期間中、毎日11時から19時まで澤岡織里部さんが来場する。

開場時間は9時30分から20時30分(最終日は17時)まで。

サニーヘルス、植物性ミルクの「オーツミルク」に注目、甘味料無添加を

【銀座新聞ニュース=2021年1月16日】健康食品、美容商品、化粧品などの販売会社、サニーヘルス(中央区八重洲2-1-6、八重洲kビル、03-6701-3000)はこのほど、レポート「ブレイク必至!?次に注目の植物性ミルク『オーツミルク』」を発表した。

牛乳には「乳糖」が含まれており、お腹を壊してしまう「乳糖不耐症」の人も多い。植物性ミルクには乳糖が含まれてないので、お腹が弱い人でも飲めるし、動物性脂肪を含まず、悪玉コレステロールゼロという。

植物性ミルク(plant milk)人気が高まっている。日本豆乳協会によると2020年7月から9月の豆乳生産量は、前年同期比3.5%増で、料理用など家庭内の消費量が増えている。植物性のミルクといえば、日本ではこれまで豆乳が定番だったが、近年ではナッツ由来のミルクなどさまざまな種類をスーパーで見かけるようになってきた。多くの種類があり、それぞれどのような特徴や用途があるのかを紹介しよう。

●アレルギーや乳糖不耐症にも対応

植物性ミルクはその名に「ミルク」とは付くものの、牛乳は一切含まれていない。そのため、牛乳が体質に合わない人でも飲むことができる。牛乳に含まれる「乳糖(ラクトース)」が原因で飲むとお腹を壊してしまう「乳糖不耐症」の人が日本人にはとても多いが、植物性ミルクには乳糖が含まれていないので、お腹が弱い人でも問題ない。

動物性脂肪も含まず、悪玉コレステロールゼロである点もヘルシーなポイントといえる。
また、自分の体質や風味など好みに合わせて選ぶことができるのも、植物性ミルクの優れたところだ。1つずつ特徴を紹介する。

〇豆乳
日本人にはおなじみの豆乳は、多くの植物性ミルクがほとんどタンパク質を含んでいない中、豆乳には100グラムあたり3.6グラムが含まれている。そのため、豆乳はダイエット中のプロテイン補給にも適している。

大豆タンパク(ソイプロテイン)は満腹感が持続するという特徴があるため、プロテインドリンクにも使用されることが多いが、大豆イソフラボンやビタミンE、カルシウムなどのビタミンミネラルも含まれている。

植物性ミルクは自分の体質や風味など好みに合わせて選ぶことができるのも優れたところだが、調整品はカロリーや糖質が高くなっているので、「ヘルシー」のイメージだけでたくさん飲んでいるとダイエットの妨げになってしまうこともある。

〇アーモンドミルク
アーモンドから作られており、100ミリリットルあたり4.5ミリグラム程度のビタミンEが含まれている。成人女性の1日の摂取目標量が6ミリグラムなので、そのほとんどを補うことができる。ビタミンEには強い抗酸化作用もあり、エイジングケア効果が期待されている。

また、アーモンドミルクには脂肪分が多く含まれているが、脂肪といってもいわゆる「体によい油」の部類で、オリーブオイルの主成分でもある「オレイン酸」だ。牛乳の乳脂肪はアレルギーやアトピーを悪化させるともいわれているが、オレイン酸であればその点はクリアすることができる。

〇オーツミルク
ヘルシーフードとして品切れ続出となった「オートミール」の原材料であるオーツ麦(えん麦)から作られている。オーツ麦は麦の一種で、グルテンフリーとなっている。アメリカではすでに大人気で、日本でもアーモンドミルクに続き次に注目の植物性ミルクはオーツミルクといわれている。

水溶性食物繊維のβ(ベータ)グルカンが豊富で、この成分は食後血糖値上昇を抑えるはたらきがあり、肥満予防や悪玉コレステロールを減らす作用、腸内環境を整える効果などがあるとされている。100ミリリットルあたり1.4グラムの食物繊維が含まれている。牛乳に近いクリーミーさがあり、料理に使いやすい。

〇ライスミルク
お米、主に玄米から作られている。牛乳と比較すると、ライスミルクは糖質(炭水化物)が多く含まれ、カルシウムやタンパク質はそれほど含まれていない。玄米由来のライスミルクには、ビタミンB群、E、食物繊維が含まれている。

〇カシューナッツミルク
カシューナッツから作られてる。植物性ミルクの中ではクリーミーな部類で、亜鉛がナッツ類の中でもっとも多く、ビタミンもB群が含まれている。亜鉛は味覚を正常に維持するのに重要な栄養だが、タンパク質の合成にも必要とされ、成長の促進や傷の回復を促す効能もある。

〇キヌアミルク
スーパーフードとして有名になったキヌアから作られている。キヌアは穀物だが、タンパク質が白米の2倍も含まれ、食物繊維、カルシウム、鉄、マグネシウムなどミネラル各種も豊富だ。食品から摂取する必要のある必須アミノ酸9種類すべてを含んでおり、そのバランスも優れている。

〇ヘンプミルク
ヘンプシード(麻の実)から作られている。キヌアと同様にヘンプシードもスーパーフードといわれており、注目の食品だ。ヘンプシードにはタンパク質が多く含まれているほか、鉄、カルシウムも多く、また魚の脂肪で知られるオメガ3脂肪酸(DHA・EPA、αリノレン酸)も含んでいる。

●植物性ミルクの取り入れ方

基本的には牛乳と同様に使うことができる。種類やメーカーによって風味やとろみ加減が異なるが、用途や好みで選べられる。選び方の注意点としては、メーカーにより製造方法が異なるため、栄養素の含有量がまちまちであったり、砂糖など甘味料が添加されていたりすることがある。原材料表示をよく確認してほしい。

料理やスムージーなどに使うのであれば、余計な甘味料が添加されていないものが使いやすく、そのまま飲むのであれば味が調整されたものが飲みやすい。調整されたものはその分カロリーや糖質が高くなっているので、「ヘルシー」のイメージだけでたくさん飲むと、ダイエットの妨げになってしまうこともあるので、その点は注意してほしい。

●環境面でも植物性ミルクに注目

美容や健康効果で植物性ミルクの注目度が高まると同時に、環境面においても優れているという研究がある。

英オックスフォード大学の調査で、牛乳、ライスミルク、豆乳、オーツミルク、アーモンドミルクの生産による環境の負荷を、温室効果ガスの排出、土地の利用、水の利用量で算出し比較している。これらのどの項目においても、牛乳がもっとも多くの資源を必要とし、多くの温室効果ガスを排出していることが明らかになっている。

植物性ミルクの生産に使用される温室効果ガスの排出量は、牛乳の3分の1程度であることが示唆されている。

「サステナブル(持続可能な)」が世界的なテーマとなっている今、今後ますますプラントベース(植物由来)の食品がニューノーマルとして定着していくとみられている。日本でも、こんご、植物性ミルクをはじめ、環境に配慮した食品選びがしやすくなることを期待したい。

さまざまな植物性ミルクがある中からどう選ぶかは、整腸作用ならオーツミルク、ビタミンEならアーモンドミルク、タンパク質の補給なら豆乳といったように、目的により選びたい。もちろん、風味の好みや使い勝手で選ぶも良し、牛乳以外にも選択の幅が広がる。

「ELLE SHOP(エルショップ)」では、「植物性ミルク」について「豆乳」(無糖の場合、237ミリリットルの1カップで、約80キロカロリー、植物性タンパク質8グラム)、「ピーミルク(えんどう豆のミルク)」(1カップあたり約70キロカロリー、植物性タンパク質8グラム)、「ココナッツミルク」(1カップあたり飽和脂肪約4グラム)、「オーツミルク」(1カップあたり約70キロカロリー、植物性タンパク質2から4グラム)。

「アーモンドミルク」(1カップあたり約35から90キロカロリー)、「カシューナッツミルク」(1カップあたり40から50キロカロリー、認知機能や集中力と関係のある、抹茶に含まれる化合物「テアニン」が含まれている)、「ピーナッツミルク」(ほかの代替ミルクに比べて費用対効果がおおむね高く、タンパク質の量も多い)、「亜麻仁ミルク」(1カップあたり70キロカロリーで、免疫をサポートする働きがある「αリノレン酸」が含まれる)。

「ヘンプミルク」(1カップあたり約60キロカロリー、タンパク質は約3グラム、マグネシウム、カルシウム、ビタミンDを多く含み、免疫システムと認知機能には欠かせない栄養素、オメガ3とオメガ6脂肪酸も摂取できる)、「ライスミルク」(無糖の場合、ほかの植物性代替ミルクに比べると、カロリーは低いが、風味が弱いため、市販品には砂糖が加えられているものがほとんど)、「くるみミルク」(1カップあたり約120キロカロリー、タンパク質は約3グラム)を紹介している。

資生堂ギャラリーでヒーマン&ヒロイ、潮田登久子、片山真理ら女性5人展

【銀座新聞ニュース=2021年1月15日】国内化粧品業界首位の資生堂(中央区銀座7-5-5、03-3572-5111)は1月16日から4月18日まで資生堂ギャラリー(中央区銀座8-8-3、東京銀座資生堂ビル、03-3572-3901)で「アネケ・ヒーマン&クミ・ヒロイ、潮田登久子、片山真理、春木麻衣子、細倉真弓、そして、あなたの視点」を開く。

資生堂ギャラリーで1月16日から4月18日まで開かれる「アネケ・ヒーマン&クミ・ヒロイ、潮田登久子、片山真理、春木麻衣子、細倉真弓、そして、あなたの視点」に出品される潮田登久子さんの作品(「本の景色/BIBLIOTHECA」(2008年、(C)Tokuko Ushioda,Courtesy of PGI)。

今回は、移り変わる時代に存在する「境界」をテーマに、5組の女性作家による作品を展示する。また、会期中の3月8日には「国際女性デー(International Women’s Day)」を迎えることから、多角的にダイバーシティを捉える機会を提供するとしている。

写真表現を軸に活動する女性作家5組を取り上げる。広告をモチーフに別の視点から再構築する、オランダ在住のアネケ・ヒーマン(Anneke Hymmen)さん&クミ・ヒロイさん、撮影された本の佇まいから背景や関係性を提示する潮田登久子さん、手縫いのオブジェを身につけたセルフポートレイトを起点に幅広い制作活動を展開する片山真理さん、「見る」という行為をインスタレーションで問う春木麻衣子さん、いくつもの「かつて当たり前であったはず」の境界を再提示する細倉真弓さんが展示する。

アネケ・ヒーマンさんは1977年ドイツ・ルーデンシャイト生まれ、2005年にAKIアート&デザイン・アカデミー 写真・モニュメンタルアート学科を卒業、ポートレート写真家として20年以上活動している。

クミ・ヒロイさんは1979年岐阜県生まれ、2002年に埼玉大学経済学部を卒業、2008年にへリット・リートフェルト・アカデミー グラフィックデザイン学科を卒業、グラフィックデザイナー、アーティストとして活動している。

同じく片山真理さんの作品、左は「shadow puppet #014」(2016年)、右が「Renaiss Hall(ルネスホール)#003」(2016年、いずれも(C)Mari Katayama)。

2014年からユニットとして活動、既存の広告を作り変える「Remodeling Project(リモデリング・プロジェクト)」に取り組み、人々が「広告」から受け取る女性像、消費、ファッションへの固定概念に対して、写真と文章を通じて多様な視点を投げかけている。

主な展覧会に2017年から2018年にオランダ・アムステルダムで「Remodeling」、ドイツ・ベルリンで「State of Fashion(ステート・オブ・ファッション)」、2019年に長崎オランダ村などで「真珠の輪郭・Parel Silhouet(パレル・シルヒュエト)」を開く。今回は資生堂の広告をモチーフに「Remodeling Project」の新作を制作、作家の大竹昭子さんによるショートスト―リーも展示する。

潮田登久子さんは1940年東京都生まれ、1963年に桑沢デザイン研究所リビングデザイン研究科写真専攻を卒業、1975年頃よりフリーランスの写真家として活動をはじめ、2018年に20年以上に渡って図書館や個人の蔵書、出版社の編集室などにある本をオブジェとして撮影した「本の景色 BOBLIOTHECA(ボブリオテカ)」で第37回土門拳賞、第34回東川賞国内作家賞を受賞している。

ほかに、家庭で実際に使われている冷蔵庫を記録した「冷蔵庫/ICE BOX(アイスボックス)」などあり、今回は「本の景色/BIBLIOTHECA」より、未発表作品を含む作品を展示する。

片山真理さんは1987年埼玉県生まれ、2010年に群馬県立女子大学文学部美学美術史学科を卒業、2012年に東京芸術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修士課程を修了した。先天性の四肢疾患により9歳の時に両足を切断し、身体を模った手縫いのオブジェや立体作品、装飾を施した義足を使用しセルフポートレイト作品を制作している。

2005年に「群馬青年ビエンナーレ」奨励賞、2020年に「第45回木村伊兵衛写真賞」を受賞している。今回は、2本指という自身の左手をモチーフにしたオブジェと戯れるようにして撮影した「shadow puppet(シャドウ・パペット)」を中心に展示する。

春木麻衣子さんは1974年茨城県生まれ、1997年に玉川大学文学部芸術学科を卒業している。
作品は露光を過剰にオーバーまたはアンダーにして撮影し、白または黒の大胆なコントラストによって画面を構成している。近年は、印画紙上で異なる風景を重ねて現実には存在しない空間を作り出すシリーズを展開している。

2008年に「「六本木クロッシング2007:未来への脈動」で特別賞、2015年に「第31回東川賞」新人賞、今回は鑑賞者が能動的に「見る」行為に向き合う新作インスタレーションを発表する。

細倉真弓さんは1979年京都府生まれ、2002年に立命館大学文学部を卒業、2005年に日本大学芸術学部写真学科を卒業している。身体の表象をベースに人種や国籍、人と植物や機械、有機物と無機物など「かつて当たり前であったはず」の境界を再編する作品を制作している。

2019年に発表した「NEW SKIN(ニュースキン)」では、ゲイ雑誌の切り抜きや美術館で展示される男性の彫像、ネット上のセルフィ―画像などをコラージュし、さらに分割・再構築することで、境界について問うている。今回はその「NEW SKIN」を会場に合わせて再構築して展示する。

オープニングトークを予定しているが、詳細はHPにて発表する。

開場時間は11時から19時(日曜日、祝日は18時)。月曜日は休み。入場は無料。